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エッセイ

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「愛して欲しかった」って言ってもいいんだよ

「愛して欲しかった」って言ってもいいんだよ

心の問題に悩み続ける日々を送っていて、いろんな病院やいろんな人にアドバイスを求め続けて答えを探し続けてきた。答えはまだ見つかっていないし、苦しくて辛くて寂しいのも解決しない。

でもその中でわたしは、「人は案外自分の中に既に答えを持っている」ということに気づいた。通院とカウンセリングを続ける中で、特に今のカウンセラーさんはほとんどわたしにアドバイスをしない。カウンセリングの手法的にも、50分間ほぼ

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「問題」は敵でもあり、友だちでもある

「問題」は敵でもあり、友だちでもある

なぜこんなに自分の人生は問題ばかりなのだろう、とよく天を仰いでいた。

学校や会社のように決められた場所に通うことができない。一度気分が荒れると切り替えることができない。人の顔色をうかがうことばかりで疲れてしまう。のちに押し寄せるのは「自分ってだめだなあ」という気持ち。

そんな気持ちとこれからもずっと一緒なんだろうなあつらいなあ、と思っていた時に素晴らしい本に出会った。

「仕事は楽しいかね?」

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世界はもっと楽しい、と教えてくれたもの

世界はもっと楽しい、と教えてくれたもの

真夏日。汗を拭きながら向かった先で、デザインの基礎についてテーマを絞ってお話させてもらった。

デザインに限らず、何かを学びはじめると新しいアンテナが頭の上にピーンと立つ。アンテナによって、日常ががらっと変わることもある。

お話の最後に、デザイン力を上げる方法として、こんなことを話した。

・いいデザインをたくさん見ましょう
・「なぜ素敵なのか」を考えるクセをつけましょう

日常にはデザインがあ

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「わかりやすい」のいる場所はどこか

「わかりやすい」のいる場所はどこか

「自分が今、ただ『わかりやすい』だけのものを作ってしまっていないか、すごく不安になるときがあるんですよね」

自分の口からそんな言葉がこぼれた、下北沢のスープカレー屋さん。お皿に盛られたたくさんの具材から、その瞬間は何をフォークに刺したっけ。ただ覚えているのは、一緒にランチをしていた女性が、こちらの目を見て頷いてくれたことだけ。

「そうなんですよね。『わかりやすい』って入り口としてもちろん有効な

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バレットジャーナルを始め、デジタルが万能だと思い込んでいたことを知った

バレットジャーナルを始め、デジタルが万能だと思い込んでいたことを知った

バレットジャーナル(Bullet Journal)というメソッドがある。スケジュールやタスク管理、ライフログを兼ね備えたようなシステムだ。これは、好きなノートとペンさえあればはじめることができる。

このメソッドを開発したのは、NYのプロダクトデザイナー、ライダー・キャロルさん。彼は学習障害を持っていて、幼いころから学校生活で難しいことが多かったそうだ。集中力を欠きがちなため、試行錯誤してバレット

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生きるために、遺書を書いた

生きるために、遺書を書いた

小学生や中学生くらいの頃、大人になった自分への手紙を書き、タイムカプセルに詰めて土に埋めるというイベントがよくあると思う。けれど、なぜだか自分が未来の自分に手紙を書いた記憶は全くない。

そんなわたしが、自分にはじめて書いた手紙が、まさか遺書になるとは思わなかった。

3月になってからほぼ毎日マトモに眠れていない。ウェアラブル端末で計測した睡眠時間を見るため、専用のアプリを開く。計測には少し時間が

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大量のnoteと文章を、精神科医にドッサリ渡したある日のこと

大量のnoteと文章を、精神科医にドッサリ渡したある日のこと

「わたし、この先生にずっと診てもらってるのに、ここでも”いい子”を演じてるかもしれない」と思い、主治医に大量の書類を渡したことがある。

今のクリニックに通って4年ほど。あれこれ診察に思うことはあったものの、今のカウンセラーさんの治療を絶対に続けたかったので、正直「診察は受けなきゃいけないし」という気持ちで主治医に会っていた。近況の報告や相談、雑談を毎回繰り返す。主治医は丁寧に話を聞いてくれる。

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冬は踊ったらどうだい

冬は踊ったらどうだい

イソップ寓話「アリとキリギリス」は有名だけれど、日本に伝わる内容と原典とはかなり内容が違うらしい。

この話を、ある本で知った。最近、自分にいい刺激をくれる本に出会えるようになってきて面白いなと思う。以前はセルフブランディングの本や、フリーランス向けの本をよく読んでいた。今は自分の家の本棚にはどれも置いていない。

「アリとキリギリス」の中では、アリは勤勉な働き者、キリギリスは怠け者として出てくる

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アーティストになったのは、自分を殺さない人生を作るため

アーティストになったのは、自分を殺さない人生を作るため

朝から思ったことを紙に書きまくる毎日。
普段だったらそのあと「ルーティン」に従って家事や自分のケアをするのだけど、愛猫の水を変えてトイレの掃除をしたら、リュックに「最低限必要なもの」を詰め込んで外に出た。でも歩いてみたら充分重い。

家の近くは緑のある場所が多いのだけど、また少し遠くへ来た。「不用意な外出」に含まれるかもしれないけれど、また自殺が頭を掠めたので勘弁してほしい。

アーティストに転向

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両親を見送った手が、過去と今をつないだ

両親を見送った手が、過去と今をつないだ

10月末の土曜日だというのに、急に思い立って両親を近くに呼び出して、3人で食事やカラオケを楽しんだ。たくさん話そうと思ったことがあったのに思えば笑ってばっかりでちっとも話せていない。本当に楽しい時間ってそういえばこういうもんだよな、なんて思った。

少し前から「父ともっと話してみたいな」と思い電話で話し込むようになった。本当に私のやっていることほぼ全てに影響をくれた人だ。逆に何も関係がないところっ

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「勉強ができるね」なんて聞き飽きてた

「勉強ができるね」なんて聞き飽きてた

小さい頃から「何か知らないもの」に触れてみて、それでまた「何か知らないもの」が増えていって、どんどん色んなことができるのが好きだった。

かといって特別いい学校に行っていたわけでもないし、学内ナンバーワンみたいな成績だったわけでもない。でも、不得意なことで困っても克服はできた。

ただ自分が興味があることを繋げていくと勉強もスポーツも楽しかったから、小中学生の頃、色々な大人の人に「勉強がよくできる

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外国語と音と、ただ踊っている中で見つかる自分の感情の多いことよ

外国語と音と、ただ踊っている中で見つかる自分の感情の多いことよ

だーっとさっき友達に英語でメッセージを(やっと)返して、少し落ち着いて久しぶりにnoteを見る。Twitterも今は離れて何かあったら見る程度にしているので、関連してこっちも気づいたらだいぶおやすみしていた。元気です。

わたしは前々から自覚していた感じで、自分の感情を思考で押し込めてしまう癖があり、それを取り出そうとするとまた極端な形で出やすいという傾向がある。取り扱いには気をつけているのだけど

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絵を描くということ

絵を描くということ

小さい頃からずっと描いてきて、仕事にもしているのに、「自分にとって絵を描くということ」がどういうことなのか、いまだによくわからない。

もちろん楽しい時のほうが多いと思う。だけどしんどいときはしんどい。めちゃくちゃしんどい。
絵を描いていてよかったと思うことはたくさんある。でももっと描けたら苦しくないのではないか、と思うこともよくある。めちゃめちゃある。

データの整理をしていると、誰かに絵を褒め

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