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ハロー・フロム・ベルリン

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ベルリンでの生活、カルチャー、日常生活について
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#エッセイ

日本の女の子は、大変だ

ドイツへの留学から帰ってくると、日々の生活の中でも不思議なこと/面白いことがたくさん見つかる。
その中の1つ、日本の社会での「女性に求められる女の子らしさ」について今日はお話したい。

私が1年ちょっと暮らしたドイツは男女平等社会。

ちなみにドイツの男女平等社会ランキング、ジェンダー・ギャップ指数の中で格差が少ないランキング12位(2017年/WEF調べ)である。
1年間で自分が女性であることを

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混乱と違和感

混乱と違和感

違和感と混乱
帰国して、早6ヶ月。
まだ6ヶ月しか経っていないらしい。驚きだ。
色んなことがありすぎて、途方も無い時間が流れたように感じる。

ドイツから帰国してたくさんの違和感と混乱が今もなお押し寄せている。
違和感、混乱、疑問、別にネガティブなものじゃ無い。日本に怒ったりや悲しんだりするわけではなく、ただ差異を感じて、触れて、確かめて記録するという行為である。
でも、それは第2のカルチャーショ

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距離と価値-ヨーロッパで1年暮らして思うこと

距離と価値-ヨーロッパで1年暮らして思うこと

海外で過ごす・暮らすことは全くもって特別なことではない。
ただ物理的に距離が隔てられているだけ、それだけなのに異国の建築、気づきなどをつぶやくとあっという間に通知が来る。
少し得意げになって、自分に価値があるかのように感じてしまうけど、私がすごいのではなくて、ただその物理的な距離の価値である。
もちろん、距離があることによって生まれる差を自覚したり、比べたりすることはそれだけで意味がある。

なぜ

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もう戻れないレール、周期のはなし-時間というものについて

時間というものは本来まっすぐな1本の線のはずだ。私が生まれた時からすーっとはじまり、死にゆくときにさっと消える。不可逆的なものであり、それは流星のような、彗星のしっぽのようなそんなものではないかと思う。

しかし私たちはそれを地球が太陽の周りを1周する周期でまるめとり、わっかにする。その間に太陽が365回自転するらしい。

私たちはその365日に1年という単位を名前をつけ、それを制度にした。

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歴史のパッチワークとしての都市・ベルリン

歴史のパッチワークとしての都市・ベルリン

私の通っている大学は、歴史意匠が有名で、必ず過去とのつながりのもとにデザインするという暗黙の了解があった。

住民がとうの昔に忘れ去ってしまったその敷地のでき方、根付いている形のない文化、新陳代謝が激しい都市で消えゆくものを残す事に美徳を持つ、デザインとはそういうものだという共通認識のもとに教育を受けた。

「過去の軸を引いてきました」「インフラの痕跡を建築として顕在化します」そんなものを建築の設

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Notes#01: after a year in Berlin

ベルリンに来た。約11ヶ月ぶり。
ずっと戻りたいと思っていたはずなのに、いざ降り立ってみると、
驚くほどベルリンはベルリンのままで、私は私のままだった。

同じ季節、違和感のない臭い、変わらない風景、友達との再会、お気に入りのお店。

感情が揺さぶられることもなかった。ただただ当たり前の生活が、一時停止されていた映像が再び再生するような感覚。

少しだけ電車の駅の並び順を忘れていたり、新しいウォー

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