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対話と関係性と組織

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#組織開発

ただ話せばいいってものじゃない。

ただ話せばいいってものじゃない。

対話の場をつくるときに気をつけたいこと。

そのひとつが、関係性をつくることだけを目的にして、成果を求めないこと。

もうひとつの気をつけたいことについても書きたいと思う。

対話の場だけ(集まる場所や時間だけ)つくって放置しないこと。
結構そういうの、多くない?



対話の場だけが用意されても、何話していいかわからなくて、ぎこちない会話のまま終わってしまう、とかってよくある。

はじめは、た

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関係を深めるならそれだけを見ること。

関係を深めるならそれだけを見ること。

コミュニケーション大事だよね、対話が大事だよね、っていうのは、最近よく言われていることだと思う。
心理的安全性とか信頼関係が必要だよね、っていうのも、一般的に知られていると思う。

で、対話の場をつくるといいよね、ってなることあるよね?

そういうときに気をつけたいことが2つある。
ひとつは、対話の場だけ(集まる場所や時間だけ)つくって放置しないこと。
もうひとつは、メンバーの関係を深めることだけ

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変えたいなら変えようとしない。

変えたいなら変えようとしない。

ここしばらく、組織とか風土とか人材育成とかについて話していたことが多かった。
その中で、よく話に出てきたのが、自分は変わらずに、人を変えようとか組織を変えようとか、する人の話。

何か問題だと思って、ほんとにその人も悩んでいるのだろうけど、自分が問題の外にいて、誰かのせい何かのせいにしているとか。
変えようって言ったり、改革を改善をと言うのに、それを止めるようないままでと同じ態度でいるとか。

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同一化するということ。

同一化するということ。

欠けてるものを埋めるより、よいところや個性的なところを伸ばす考え方が好きだ。

特に、人の場合は「欠けてる」「足りない」って考えるのがいやだし。
理想との差を埋めるなら「足してる」ともいえるのだけど、イメージ的に、埋めるより伸ばす方がいいなと思う。

完成系をイメージして埋めていくのって、その枠の中に縮こまるイメージがあって。
完成イメージを目指すのでなく、伸ばしたらおもしろいものを、伸びるように

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欠けてるものを埋めるのかあるものを伸ばすのか。

欠けてるものを埋めるのかあるものを伸ばすのか。

先日、読書会で話していたときに、
欠けているところを埋めるようなギャップアプローチか
よいところを伸ばすようなポジティブアプローチか
という話が出ていた。

例にあったのがギャップアプローチだったので、ほんとにギャップアプローチがいいのかどうかという話になって。
単に好みの話だけど、私含めポジティブアプローチの方が好きな人がいて盛り上がった。



欠けているのを埋めるのは、わかりやすいし進めや

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制度があるから変わらないこと。

制度があるから変わらないこと。

制度って、何かをよくするために、何かがうまくまわるようにするために、整えられるのだと思うけど。
制度があるためにうまく動かないこととか、見えなくなることがあるように思う。

制度の運用とか、制度自体の中身ではなく、個人個人の意識や行動が、制度に沿ってしまっていないかなって思って。

制度があるから、制度に期待して制度が変わってくれたらいいと考えてしまうとか。
制度があるから、制度ができたり改善され

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外から問題をながめるか、中に入って見るのか。

外から問題をながめるか、中に入って見るのか。

マネージャーが部署内の課題を見るときに、自分を外に置いている人が多いように思う。
それはマネージャーだけでなくて部下もなのだとは思うけど。

というか、意識しないとたいていの人が、自分は問題を見ている人の立ち位置になって見てしまうのだと思うけど。

でも、「自分の部署の課題を出して」と言われたマネージャーの方達が、たいていは「メンバーからこんな課題が出ている」といった言い方をしていて、なんだかなぁ

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「提案していいんですか?」

「提案していいんですか?」

若手を中心にキャリアの相談に乗っている方が、やりたいことがあるけどそれが与えられない、やりたいことがあるけど部署にはその仕事がない、というような人に、自分から上司に提案してみるようにというと
「提案していいんですか?」
と言われる、と言っていた。

提案していいと思っていない、指示を聞くものだと思っていて、自分から何かするマインドがない、と。

確かにあまり自分からこうしたいという人は少なくて、若

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言葉を知っていたって伝わるわけではない。

言葉を知っていたって伝わるわけではない。

社内でだいぶ前からアジャイル開発やアジャイル的な組織づくりに取り組んできたという方と話したとき。

これまでと違うやり方は、なかなかよさがわかってもらえなかったり、理想論とか、できる人がやってるからできるだけって言われたりとかしませんか、と聞いてみたら、
「確かにそういうことは多いし、初期にはほんと大変だったけど、最近は、アジャイル開発とか心理的安全性とか、言葉が知られてきたからだいぶわかってもら

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絶対に「できない人」がいるってほんとに思う?

絶対に「できない人」がいるってほんとに思う?

部署内のコミュニケーションなどについて話していたときに、
「自分の意見を言えない人いるよね」
「そういうのは、できない人はできないから、させようとしても無理じゃない?」
というように言っていた方がいた。

それ、ほんとに本気でそう思う?っていうのがすごい疑問で。
たとえばその場所では言えない人言わない人っていると思うけど、ほんとにどんな場所でどんな相手にでも自分の意見言えないとかなくない?
言えな

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一般解でなくて、「自分は」どうなの?

一般解でなくて、「自分は」どうなの?

信頼していれば、安心できれば、自ら発言や行動ができる。

というようなことはよく言われるし、実際そうだとは思うんだけど、ただそれを「心理的安全性」というような言葉ですませたくはなくて。

どんな信頼や安心があればいいのかって、一般解はあるのだろうけど、ひとりひとり違うだろうし、ひとりの中でも状況や気分でも違うだろうし。

一般的にはこういう状況だったらいいでしょう、みたいなのは違うと思う。最低限そ

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「外部」と「内部」ってなんだろう?

先日、組織開発の倫理についてお話を聞く&ディスカッションする場があって(内容についての感想も別途書けたら書きたいかも)、そのときに、「外部」と「内部」でも倫理が違うかもしれないよね、という話になった。

外部=外部実践者=ODコンサルタントなどとして組織外から関わる人
内部=内部実践者=人事や組織開発部署だったり、現場の実践者として組織内で実践する人

で、「内部」でも、人事などと、現場の実践者と

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点と点をつなげられたとき。

点と点をつなげられたとき。

たまたま話していて、つなげたかった点と点がつながったときの驚きと喜びといったら!!!

しばらく地味にテンションあがったまま、会話のところどころでかぶせ気味に話しまくってしまい(友達と話す時ならともかく、はじめての打ち合わせなんかで普段そんなことしない…)、すみませんすみませんと思いつつも、それだけ嬉しいんだな今、と思った気がする。

で、一晩明けてもやっぱりじんわり嬉しくその嬉しさを書いておいて

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自分から手を挙げるかどうか。

一歩踏み出せない人にどこまで手を差し出すか、という話。

*

踏み出せる人ばかりではない、がんばれる人ばかりではない、という話が出ていたのだけども、平気でがんばれているように見える人だって、みんながみんな最初から平気なわけでもないし、最初から今くらいできているわけでもないのではないかと思う。

*

話し合いの中で、「役割があれば参加しやすい」という話も出た。

それには同感で、「だから役割ほし

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