見た映画を、詩のスタイルで評してみます。映画情報サイト「映画.com」にてはトコマトマト(https://eiga.com/user/24075/)のハンドルネームでレビューをぽ…
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【映画評詩】「ママがやさしいとは限らない」
坊はずっと探していた
やさしい 甘いママ
自分を 百パーセント受け入れてくれる女性
おかあさんと坊
ずっとずっと甘い夢をみていたいのに
この世は 現実は
冷たく厳しいのだ
坊は年をとり 母も年をとり
大人になった坊は
母に背を向けたことに後悔する
あとは夢の中で遊ぶだけ
ベッドに入り
夢の中を漂う
そこだけは百パーセント
坊の ぼくの心は自由なのだ
年をとったぼくは
小さな
あなたに手を引
【映画評詩】「生きるための選択」
すがりつく奴らは追い払え
生きるために
持っている奴らから奪うのだ
生きるために
争いには勝て 手段を選ばず
生きるために
生きるためなら
普通の人だって 何でもやる
人殺しもいとわない
大災害の後
無力になった人びとはどう生きるのか
生々しく描かれたその姿を 見た
キラー・スマイルで鳴らした
国際的俳優イ・ビョンホン
ニヤつくこともなく
黒いものを抱えた男を演じる
予想外の事態が起きたと
【映画評詩】「そこには僕も…」
平山という男が自転車をこぎ 橋をわたる
平山という男が古い狭い地下街で一杯やる
平山という男がコインランドリーを使う
ああ そこも ここも
僕の生活圏なんですよ
ヴェンダースの「PERFECT DAYS」は
僕の日常生活の中にある景色を映す
泣けた 泣けた 泣けた
僕は映画を見て 涙を流した
僕にも
あなたにも
今ここにあり
今生きていること
今だけじゃない
過去に生きたこと
過去にそこに