見出し画像

次から次へと、言うほどでもないけど地味にストレスが溜まった一日…そういうのが実はじわじわ堪える、踏んだり蹴ったりな話


先日、朝から用事で徒歩で出かけて、帰り久し振りに買い物に行った。

私は車で出かけて時間があれば、そこでしか売っていないもの、重たいものを中心に買ってくるが、普段夫に帰りがけに必要なものを買ってきてもらうようにしている。

これは買いに行くことが面倒くさいのも多少あるが、それよりも私が買い物に行くと、つい色々買ってしまうのを防ぐためと、夫が家計を握っているため、そうしている。

ただ夫が帰ってくる頃には、品数の選択肢が非常に狭く、欲しい食材が買えないので、たまに私が買いに行くというスタイルで落ち着いている。

その日も、昼間に買いに行かないとお目にかからない、素晴らしいものや珍しいものをたくさん目にし、「歩いて持って帰れんのか?」という不安“度外視”で、帰宅時の夫では買えない品物をカゴいっぱい買った。

「ンフフフフ…今日もエエのが手に入った!!」と大満足な買い物だったのは、今でも記憶に新しい。

その買い物の途中、大学生だろうか?10人以上で来ていて、何やら集まって少し騒がしいし、売り場の前が彼らでいっぱいな所もあった。

「若いって良いねぇ!バーベキューでもするんかい?」と思いながら、買いたい物を買うために「ちょっとすみません。」と言って、通らせてもらいながら買い物をし、レジに向かった。

_____

レジが終わると、買った物を入れる所が結構いっぱいだった。選択肢は一箇所だったが、私にはその位置はちょうど良かったので(といっても、特段他と差はなく、私がしたレジから近かっただけ)、早速ビニールに食材を入れながら、袋に買った物を詰め始めた。

しばらくして私の周りの人は、いつの間にかいなくなり、私のところから見える限り私だけになった。

そこへあの“学生軍団”(学生かどうか実際知らんけど)がガヤガヤ言いながらやってきた。

しかし、何故か広くあちこち空いているのに、私の左横の狭いスペースにやってきて、複数人で品物を詰めている。

「え?何でここ?私、もう少し詰めるものがあるんやけど。」と思いながら、彼らを見た。

もう一つ別の所でレジ袋に入れてる軍団は、何を買って、どの程度袋詰しているのか見えなかったが、少なくとも私の真隣に5~6人ほどいるメンバーで袋詰してるのは一人、かつ缶ジュースかチューハイか知らんが、6本ほど買ったようで、ボックス型の保冷バッグに入れて、もう用件は終わったのかダベっている。

それでも、私の左側真隣に若い男性が背中向きとはいえ、2~3人突っ立っており、品物は入れられないわ、暑いわで、段々イライラしてきて、一番私が避けたかった、「顔から汗が吹き出す」状態になってしまった。

そう言えば、昔の職場でお世話になってる先輩に張り付くようにして立っていた私に、「らびちゃん!暑い!!ちょっと離れて!暑い!!」としきりに仰っていたことをふと思い出した。あの時のアレは、正にこのことか。

考えてみれば、私の生活範囲の中で、若者と触れ合ったり、そんな近くで接することはあまりないので、変な意味じゃなく、ある意味有り難いと思わないといけないのか知らんが、たまったもんじゃない。

暑い上に、本来の“品物を入れる”という行為が中断している。しかも生鮮食品が殆どなので、なるべく速やかに詰めて帰りたい。

しかも私はレジ後、選択肢がここしかなかったとはいえ、先にこちらに来て、品物を詰めている。他も一杯で“譲り合いの精神”を活かさないといけない状態なら我慢するなり、少しでも譲るなりするが、現状私以外の所はガラ空きである。

先住民が快適に過ごしている所に、突然新参者がやってきて、勝手なことをされて憤るあの気持ち、今ならものすごくよく分かる。(あくまでもらびっと個人の感想)

私の心が狭いのか?
相手は確実に若者じゃないか、自分はしがないエエ歳の女。
自分が黙って譲ってやればよいのか??

顔から汗を吹き出しながら、袋入りの手が止まり、ただでさえキャパの少ない脳内で考えること数秒…。

「悪いけど、品物詰めるならこちら(私のすぐ前)でしてもらってもいいかな?私、まだもう一袋分詰めなくちゃいけなくて、ここ(私の左側)にスペースが要るんです。」

と言うと、缶入り飲み物を入れてたリーダーっぽい女性が

「あっ…」とだけ言って、少し移動した。

もうちょっと言えるなら、一言「すみません。」も欲しかったし、多人数でいるので、場所もたくさんあるし、もうちょっと離れて欲しかった…。第一“袋詰”という用事が終わったのなら、集まるにしても他のスペースでやって頂きたいと思った。

とりあえず、暑い“壁”はなくなり、スペースもできたので、無事に買った物は詰められたが、顔の汗は止まらなかった。

彼女達にもそこにいなくてはいけない事情があったかもしれないが、こちらにも事情はある。

彼らには“パーソナルスペース”というものがないのだろうか?

彼女たちは若いし、気が付かないだけなのかもしれない。自分も同年代の時、それほど行き届いていない(実際暑いと言われてるし)ので、これ以上言うつもりはないが、見知らぬ人との“パーソナルスペース”は無意識でも、ある程度誰でも持ち合わせてるのではないのか?と考えながら、帰宅した。(あくまでもらびっと個人の感想であり、知らんけど)

_____

帰って荷物をテーブルの上に置いて、“ふぅ”とため息をついた途端、父から電話がかかってきた。

父は耳も遠くないし、声も大きいので、聞きやすいのだが、言葉に表すのが下手な人なので、開口一番、何を言ってるのか、さっぱり分からなかった。

「え?何て?どういうこと?何の話?」

少し話して、何の話かは分かった。そのことで質問しようとするが、電話をしている父の後ろで、母がその電話の内容のことで同時に喋るので、父は混乱してイライラしてきたようだ。

ちなみに母は若い頃から“聖徳太子や千手觀音”ができるタイプだが、私達父娘おやこは全くそれができない。

「もう、聞こえへん!!それやったら自分で話してちょうだい。」と父がイライラしながら母に言うと、「えぇーっっ!」と言っている。(私と替わるのに“えぇーっっ!”って何や、それ。どういうことや!)と疲れながら思った。

母に変わり、話した。う~ん、どうもなかなか会話が噛み合わない。

近頃母の耳は遠く、ニュアンスで聞き取り、全然違う解釈をし、別の方向へ話が行ったり、勝手に勘違いして怒るので、パワーが何十倍も必要となる。

そこへ、母自身が私に聞きたいことがあって電話をしてきた時も、私の占いの結果通り、晩年「私が私が」が強くなり、人の話を最後まで聞かず、散々喋った挙げ句、「アンタと喋っとったら疲れるから、切る。」と言って、強制終了になる。もう助けてやりたくても、どうすることもできないことが激増している。

父なら5分で話が済むところが、母だと内容と母の体調によりけりだが、20分~1時間程かかる。とにかく“話を聞かない、話が聞こえない”ので、最近手に負えず困っている。しかも本人はそういうつもりがないので、尚更厄介なのである。変に言うと、また怒るので安易にも言えない。

それで、ようやく話が見えてきて、会話が成立した途端、「お母さん、今からまだお父さんと出かけなアカンから、切るわね!」と言われ、半強制終了となった。

帰宅時疲れていたが、更にドッと疲れ、放心状態になった。

_____

あれから結構時間が経ったが、まだ冷蔵庫に買ったものが入れられていない。

そんな中、この出来事の前日から、とある所に質問、問い合わせをしていたことがあり、返信をもらった。

元々、質問や問い合わせは、内容によりメッセージなどは便利だが、口だと微妙なニュアンスも伝わり、すぐに聞きたい話がやりとりできるが、文章だと難しいことが多く、私も過去何度もそれで苦労してきた。

だからリアルなやり取りをしたかったが、諸事情でこのメッセージでのやり取りしかできなかったので、そうしたのだが、心配していた通り「私の聞きたい内容が、ちゃんと伝わってない。」というものであった。

「えー…、やっぱりな。だからイヤやねん、文章で聞くの。うまいこと聞かれへんし。」と思いながら、冷蔵庫に入れるものも放置したまま、お礼と、再度質問し直した。

またメッセージはお互いの都合に合わせて読んでもらえるのは便利だが、いつ読んで回答をもらえるかわからないので、その間ソワソワして、気が散るところも苦手である。

このやり取りも、結局2日間に渡ってやり取りし、ようやく欲しい回答を得ることができた。

もうアカン…疲労困憊や…。

_____

ようやく、買ってきたものをポイ活登録した後、冷蔵庫に収めた。

確か夕方の4時頃だったと思うが、やっと昼食のねぎまぐろを口にした。(ちなみに私は朝食を食べないので、ここで初めての食事)

ボーッとしてしまい、大好きなねぎまぐろなのに味も何だかよく分からないまま食べて、その後気がつけば、テーブルの上で頬杖をつきながら寝てしまったらしく、“ガクッ”となること数回…。

「もう電気圧力鍋に今日買った鯛のアラ、調味料付きやし、これ放り込んで寝よう!」と決意。

下準備後セットし、リビングに転がると、記憶がなくなった。

_____

「ごはんですよ。」と夫が起こしてくれた。既に時刻は夜9時だった。

「えぇ!帰ってきてたんも知らんかった…。ごめんね。お帰り。一応鯛のアラと一部惣菜買ってきたから。それで食べようとは思っててんけど…。」

「うん、電気圧力鍋見て、何か作ってるのは分かったよ。で、一応〇〇も(何の食材かは今となっては不明)焼いたから。食べよう。あんまり気持ちよさそうに寝てたから、起こさなかったんだよ。」

夫よ…。本当にありがとう。あなたが簡単な料理を私が教えて覚えてくれたお陰で、今日の私はいつも以上に救われたよ…。疲れて帰ってきても大して労力使うことなく作れる、魚焼きグリル料理覚えてくれて、私は本当に本当に嬉しい(泣)

その調子で2人でやらないとできない片付けと掃除、やってほしいけど、今日はそれは言わへんわ…。(当たり前か)

「今日、会社どうやったん?私ね、こんなことがあって、あんなことがあってね。それって私がおかしいんやろか?」

とテレビを見ながら、互いの一日あったことを話し合って、鯛のアラをつつくのであった。


#創作大賞2024 #エッセイ部門

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集