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高齢になる前に知っておくべきリハビリ・ケアの考え方

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【本マガジンの対象】 ご高齢者のご家族、これから高齢期を迎える方、要支援・要介護の方、OTS
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#デイケア

変化にこころがついていかない、その時作業療法士は?(高齢者リハビリの話)

変化にこころがついていかない、その時作業療法士は?(高齢者リハビリの話)

今回の記事は…

ayaさんの記事↓に「なるほど!」と感じて

影響を受けて書いた記事↓がこちら

また、考えるところがあり深堀りしていきます。

変化に適応することも高齢者リハビリというお話でした。

その変化とは

老化・疾患後遺症による心身の変化でした。

ひとは成長も含めて刻々と変化しており

自分自身もその変化に気づくことで

変化へ対応したり

変化した身体で生活に適応していくというも

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高齢期リハビリは生活自体に注目してみませんか?

高齢期リハビリは生活自体に注目してみませんか?

今回は作業療法士として高齢者の生活と健康についてお話しいたしますね。

では、まず…

生活をパズルとしますよ。

↑パズルですね。

このピースひとつひとつが生活活動としましょう。

いろんなピースがありますよ。

3つに分けますと

セルフケアピース

食事
入浴
整容(歯磨き、洗顔など)
更衣
排泄

生産活動ピース

仕事・家事など

余暇活動ピース

趣味、休息など

となります。

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出版しました「要介護でも健康に暮らす方法」

出版しました「要介護でも健康に暮らす方法」

手前味噌ですが(・。・;

「要介護でも健康に暮らす方法」
(Amazonから購入できます)

という本を出しました。

こんな方に読んでいただきたいです。

〇団塊の世代の方・家族介護されている方

〇介護保険サービスに携わっている専門職の方

〇作業療法士

内容自分や家族が

要介護・要支援になったときの

介護やリハビリの考え方やノウハウ

です。

詳しくは

①高齢者は機能訓練を過度に

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リハビリとは生活をつくること

リハビリとは生活をつくること

わたしは直腸がん切除の手術後で退院11日目です。直腸・肛門を全摘したのでお尻からうんちが出ず、人工肛門となっております。

作業療法士として自身の身体と相談しつつ手探りで何ができるかを考え、生活を作り上げていきます。

生活

がん手術前は化学療法と放射線治療の副作用に苦しみ…、

手術後は合併症があり…、

退院後は生活不活発病で体力はガタ落ち。

体調が変わるたびに自分に

「どう?歩けるかい

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【高齢期リハ・ケア】生活のバランスはとれていますか?

【高齢期リハ・ケア】生活のバランスはとれていますか?

今回は生活のバランス(作業バランス)についてお話しますね。

実はリハビリで大事なことのひとつは

生活の仕方

なんです。

生活の仕方で心身は変わるんです。

本題に入りますね。

私達の生活は以下のような要素で

構成されているとします。

生活の構成要素セルフケア(食事、排泄、入浴、更衣、整容)

生産活動(仕事・勉強、家事など)

余暇活動(趣味、休息など)

40代男性の生活バランス(

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【高齢者の健康】「もう歳だから」という魔法の言葉

【高齢者の健康】「もう歳だから」という魔法の言葉

訪問リハビリの現場で時折、聞く言葉。

それが

「もう歳だから。」

です。

もう歳だから○○○○さて問題です。

「もう歳だから○○○○。」

○○に入る言葉はなんでしょうか?

たとえば

『走れない』『歩けない』
『買い物できない』『旅行できない』

など、

○○できない。

○○はもう無理だ。

という否定的な言葉が入りますね。

これが魔法の言葉です。

「もう歳だから○○できない

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【高齢者の健康】老化の波に飲み込まれない方法

【高齢者の健康】老化の波に飲み込まれない方法

「なんか調子が悪いな。」
「〇〇が痛いな。」



「今日は動くのやめとこ。」



生活縮小が積み重なる



身体機能低下



生活縮小

はたまた

「おい、これやってくれ。」と妻に頼む夫

「わたしがしますから、おばあちゃんはゆっくりしてね。」と
嫁、娘が率先して家事などを行い、家での役割がなくなる祖母



生活縮小



身体機能低下

いずれも生活不活発病の

典型的な

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【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

高齢者は

手と身体と頭を使わないと衰えます

ですので

毎日いかにそれらを生活の中で使っていくか

が健康寿命を伸ばす手段です。

その中の手段として

〇〇体操、△△療法など

色々あると思います。

どうせ手、身体、頭を使うなら

効率よく効果的にという発想ですよね。

それらは普段の生活に加えて

スパイスとして

有効と感じます。

娘や息子と同居して

家事を全部やってもらうなんて

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【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

経験のあるセラピストリハビリの専門家でも

わからんものはわからん!

知らないことは知らない

できないことはできない

逆にできることは説明し

同意を得た上で進めていく。

年数が経っていくと

自分の技術と経験が

対象者とマッチするかどうかの

判断がつくようになってきます。

ある意味、白黒がつけられる

ようになります。

知らないこと、対応できないことは

勉強することが前提ですが

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【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

1日の4%1週間の0.59%これは1日、あるいは1週間に占める

訪問リハビリ時間の割合です。

※訪問リハ1時間として

短いですね。

たとえば、この短い時間で

筋トレしたとします。

効果は…ないとは言い切れませんが

極めて少ないと予測されます。

※エビデンス的にも効果は低いといえます

歩行練習や動作練習

ストレッチなども同じことが

いえるのではないでしょうか。

セラピストが関

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【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

「生活に変わりないですか?」と訪問リハビリではよくこちらの質問をします。

「変わりないですよ。」とニコッとされると

わたしは一安心します。

変わりなく生活することとは?
 特に90代の生活が安定している方が

このように答えてくださると

本当に安心します。

なぜなら

90代の方が変わりない生活ができると

いうことは

活動と休息のバランスが良く

生活不活発病になっていないという

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【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

リハビリテーションは毎日の積み重ね

という側面があります。

生理身体面(栄養・水分・睡眠・運動)

セルフケア(食事・整容・入浴・排泄・更衣)

生産活動(家事・仕事)

余暇活動(趣味・休息など)

の積み重ねで

当人の心身が作られていきます。

そして

老化すると部分的にできないことが

増えてきます。

介護保険サービスの役割そこでこんな方法で

できないこと再開してみましょうか

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【高齢期リハビリ】速い老化・遅い老化

【高齢期リハビリ】速い老化・遅い老化

訪問リハビリを長年していますと

老化の速い方、遅い方がいらっしゃる

と感じます。

老化4原則(ストレーラー)そもそも老化とは

誰にでも起こり(普遍性)

少しずつ進み(進行性)

生物には元々プログラムされており(内在性)

機能低下を起こす(有害性)

の4つの原則が提唱されてます。

※wikipedia「老化」より引用

そして

老化はなぜ起こるのか、は

色々な説がありますが

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