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食と私

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食から湧き上がったことをつらつらと。
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【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

 意を決して何かに取り組み始めたのに邪魔が入る。こんな経験をした人は少なくないだろう。私もよくある。その大半はダイエットにおいてだ。

 休日は彼と浮かれて食い道楽をする。外食したり、家だとしても飲んで食べてぐうたらしたりが我々のお決まり。そんなんだから大抵月曜日は増量している。月曜の朝はいつも誓う。「平日で戻してやる!」と。これが私の1週間のはじまりだ。

 今週もそうだ。月曜日から早速気を引き

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【食エッセイ】4人で貸切になる国分寺の名店イタリアン「BuOno!(ボーノ)」

【食エッセイ】4人で貸切になる国分寺の名店イタリアン「BuOno!(ボーノ)」

 先日、私の誕生日祝いで前々から行きたかったお店に行ってきた。国分寺にあるイタリアン「BuOno!(ボーノ)」だ。ずーっと気になっていて、やっと伺うことができた。

 路面店のこちらはガラス張りで、スモークがかかっているとはいえ外から店内がよく見える。スタッフはオーナーと思われる一人のみで、来客もいつも少人数。「ここ、本当に儲かっているのかな?」と余計なお世話を抱いていた。それと同時に、少人数でも

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魔法の餃子とポテチ

魔法の餃子とポテチ

「日高屋で餃子買ってきたけど食う?」

彼が口火を切った。

ただ言ったのではない。口火を切ったのだ。この一言は、その時の私たちにとって大きな意味があった。

その2日前、久々に大喧嘩をした。たまにする喧嘩とは比べようもないほどのもので、翌日仲直りしようと思ったが、彼は憂さ晴らしで親友と飲みに行き、仲直りする時間がなかった。しかし、彼が偉いのはどんなに気まずくてもちゃんと「飲みに行ってくる」とLI

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【食エッセイ】自分のためだけの丁寧なランチ

【食エッセイ】自分のためだけの丁寧なランチ

自称グルメな私だが、昼食においてはかなりかけ離れている。昼食に求めるのは時短、満腹感。完全リモートワークなので自宅で済ますことが多く、少しでも仕事に充てる時間を増やすために効率重視の食事を摂っている。

仕事が切羽詰まってないときや、彼や母と外食するときはゆったり食すが、大抵は自宅でパパッと作るか、あるものを食べるか、またはテイクアウトか。

昼食で多いのはパスタだ。茹でてパスタソースを絡めれば終

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【食エッセイ】そりゃ記念日に行きたくなる。太宰治が愛した味@若松屋

【食エッセイ】そりゃ記念日に行きたくなる。太宰治が愛した味@若松屋

こじゃれた飲食店や会員制レストラン、行ったら箔が付くようなお店に行くのが好きな私だが、「〇〇御用達」みたいなところはあまり興味がない。

しかし、ここだけは別だ。
東京都国分寺市にある老舗の鰻屋「若松屋」。
太宰治ゆかりの店だ。

個人的には、太宰治はそこまで好きではない。作品云々ではなく、女好きでだらしないからだ。いくら作品が素晴らしくても人間性の部分で個人的にはマイナス評価になる。

とはいえ

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グルメ愛好家の実態

グルメ愛好家の実態

今朝はグルメ会仲間で朝食コースを食べに恵比寿へ。予約困難店らしく、昨年の11月くらいに予約してもらい、朝も早よから行ってきた。

こちらは鮨屋さんが営んでいるお店で、朝は朝食のコース料理、夜はバー営業とのこと。鮨屋だからこその目利きによって選び抜かれた素材は、それぞれの良さを生かして調理される。どれも新鮮で、唸るほど美味しかった。
(お店についてはまた今度紹介します!)

朝食とは思えないほど腹パ

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【食エッセイ】やっぱりすごいわランチパック

【食エッセイ】やっぱりすごいわランチパック

誰もが一度は味わう食べ物は数多くあるが、コンビニでおなじみのランチパックもその一つではないだろうか。

おそらく私が高校生の時に発売されたランチパック。食欲真っ盛りだった私も大変お世話になった。

私がもっぱら食べていたのはピーナッツ。

中高時代はおやつや早弁代わりに、社会人になってからはランチで食べるなど、さまざまなシーンでお世話になった。他にも種類はあるが、私はこれと決めたらそればかり食べる

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【食エッセイ】海鮮が死ぬほど旨い隠れた名店@国分寺「居酒屋 よっちゃん」

【食エッセイ】海鮮が死ぬほど旨い隠れた名店@国分寺「居酒屋 よっちゃん」

地元にはいくつか行きつけ店がある。その中でも一番行くのが、国分寺駅南口にある「居酒屋よっちゃん」。

行き始めたのは、彼と付き合い始めた頃。たまたま見つけたお店だ。

見たとおりのザ・大衆居酒屋だが、ここは日替わりの海鮮が本当に美味しい。私と同い年の店長の粋な計らいで量も多く、これで本当に利益がとれてるの? とこちらが心配になるくらい太っ腹だ。

「ケチケチして残ってもダメになるだけだから」

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【食エッセイ】目玉焼きを高級店の味に変えてくれたKALDIのソースを激しくすすめる

【食エッセイ】目玉焼きを高級店の味に変えてくれたKALDIのソースを激しくすすめる

麺のことばかり書いているが、一番好きな炭水化物は白米だ。朝は白米を食べることが多い。

白米といえば梅干し、しらす、そして目玉焼き。厳密に言うとベーコンエッグ。カリカリ気味のベーコンと目玉焼きを白米の上にのせて食べるのがたまらなく好き。朝に摂る栄養としても文句なし。腹持ちも良し。最強の朝食だと思う。

目玉焼きは絶対に醤油派。
ソースがあまり好きじゃないことに加え、ベーコンの塩味が目玉焼きで中和さ

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【食エッセイ】子どもの頃ワクワクした鍋焼うどん

【食エッセイ】子どもの頃ワクワクした鍋焼うどん

今ではなんとも思わないコンビニ。しかし、中学生の頃は特別な場に感じられた。

店内は色とりどりに商品が並んでいて、CanCamやViviなど女子が憧れる雑誌がある。狭すぎず広すぎない店内の棚にはバランスよく商品が陳列され、洗練されているように感じた。スーパーのセレクトショップ版という感じ。スーパーにあるお菓子でさえ、やたらおしゃれに見えるのがコンビニマジック。行く度になんとなく胸が高鳴った。

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【食エッセイ】死ぬまで食べ続けたいパスタ「メランツァーネ」@国分寺 「メランツァーネ」

【食エッセイ】死ぬまで食べ続けたいパスタ「メランツァーネ」@国分寺 「メランツァーネ」

誰にでも、これを食べたら元気になるという食べ物があると思う。それは好物だったり、食べたら体調が良くなるものだったりさまざまだろう。

私の場合はこれ。地元国分寺にある老舗イタリアン「メランツァーネ」の看板メニュー「メランツァーネ」。

初めて食べたのは小学校低学年のとき。近くの音楽教室でバイオリンを習っていて、その帰りによく母と食べに行っていた。

当時はお子ちゃまだから、たらこスパゲッティとかミ

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【エッセイ】彼氏に料理を作ってもらう方法

【エッセイ】彼氏に料理を作ってもらう方法

土日の昼食といえば彼の料理だ。ここ数週間、いや数ヶ月を振り返ってみて、私が土日の昼食を作った記憶がない。

彼が作る料理はザ•男料理。あるものでパパッと作る。味の好みが似ていることに加え、彼は味付けのセンスが良い。量もボリューミーで、毎回舌も腹も満足している。

ラーメンは必ず具をたっぷりとのせてくれる。これはデブ防止の意味もある。ついつい麺を大盛りにしたくなるが、具材がたくさんあれば腹も満たされ

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【食エッセイ】これぞ、本当のちゃんぽん

【食エッセイ】これぞ、本当のちゃんぽん

もし移住するなら長崎と決めているくらい長崎が好きだ。高校の修学旅行で行ったときは「京都が良かったぁ」と思っていたのに、まさかこんなに好きになるとは。当時の私に今の私を見せてやりたい。

長崎を好きになった理由は3つ。

1つ目は、敬愛する美輪明宏様の生誕地だからだ。美輪様を好きになったきっかけは、江原雅之と共演した番組「オーラの泉」。ゲストに愛溢れるスピリチュアルメッセージを伝える美輪様に感銘を受

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【食エッセイ】替え玉なくても満腹になる桂花拉麺の食べ方

【食エッセイ】替え玉なくても満腹になる桂花拉麺の食べ方

コロナ禍になってすっかり都会に行かなくなったが、唯一出社するクライアントが新宿にあるため、新宿には定期的に行く。土曜日に出社する際によく足を運ぶのが「熊本ラーメン 桂花」だ。

大好きな定番メニュー・桂花拉麺は、豚骨なのにしつこすぎず、焦がしニンニクが効いた絶妙なしょっぱさ。豚骨なのにしつこくない理由は、鶏白湯を使っているから。ニンニクはただ焦がしただけではない。マー油という揚げたニンニク、香味野

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