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Beyond The Reading

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本を読む先にあるものって、なんだろう。
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2021年8月の記事一覧

久々に娑婆に出てみる。

久々に娑婆に出てみる。

娑婆に出るなどと書くと実に仰々しい。仕事で都内に出ただけのことである。しかし、久々に朝早くの通勤電車に乗ったが、緊急事態宣言どこふく風!SOKO-SOKOのMITSUでびっくり仰天。感染しないか心配である?汗

ひょんなことから仕事が充実してしまい(忙しいとは言わないのだ)、久々の12時間労働。協力会社の方にも遅くまでお付き合いいただき、20時過ぎに一緒にオフィスを出る。彼も久々に外出をして少しお

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人間の土地へ、を読んだ。

人間の土地へ、を読んだ。

特に意識はしていないが、再びノンフィクション熱がたかまっている。

世界で数えるほどしか存在しない女性のK2登頂生還者。生還者と書いたのは、K2がその頂きを踏むだけでなく「生きて帰る」ことが非常に難しい山だからだ。4人に1人は生きて帰れない。服部文祥氏もK2登頂生還者である。

そんな彼女の目線が、ヒマラヤの山嶺からシリアの砂漠に移ることから本編は始まる。ラクダの遊牧を生活の糧とする大家族との出会

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双葉郡消防士たちの311、孤塁を読んだ。

双葉郡消防士たちの311、孤塁を読んだ。

忘れていけないのは戦争だけではなく、数々の自然災害だ。

コ口ナ禍のオリンピックが終わり、広島と長崎の原爆投下の日を経て終戦記念日が過ぎ去った。そんな時に手にした1冊で思い出した。そう、まだ東日本大震災の傷は全く癒えていないのだ。

東京オリンピックは復興オリンピックだった「はず」だが、いったいどれだけの人がそれを意識していたのだろうか。正直に申し上げると、自分も殆ど覚えていなかった。良い意味でも

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多様性の科学、を読んだ。

多様性の科学、を読んだ。

多様性という言葉に食傷気味なアナタにオススメしたい1冊。

サブタイトルの「画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織」にもあるように、組織論の本であることがわかる。名著「失敗の本質」のような、偏重傾向にあった組織が大失敗した具体事例も紹介。

マシューさんも近しい著作があったようだ。さて本著の紹介に戻ろう。

特に興味深かったのは、巨大な組織になればなるほど画一的になりやすい傾向がある

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小売の未来、を読んだ。

小売の未来、を読んだ。

買い物とは経済動向の象徴的な指標なのかもしれない。

自分は小売業に従事していないが、人々がお金を出して何か買うという行動、つまり消費行動の未来を知ることは、すなわち世の中の未来を知ることにもなるだろう。

400頁にも及ぶ、いわゆる「鈍器本」の類になるのだろうが、実に平易な表現と事例を交えて、読みやすい(〜しやすいという表現は避けたいが敢えて用いる)内容、大推薦の1冊。ちなみにソフトカバーなので

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