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2023年3月の記事一覧

吉田豪×武田砂鉄「ボクたちの聞き出す力」前編

吉田豪×武田砂鉄「ボクたちの聞き出す力」前編

吉田豪さんの『帰ってきた 聞き出す力』(発行ホーム社/発売集英社)刊行を記念した対談企画。ゲストには、まさに「聞き出す力」を持つ一方の雄であるライターの武田砂鉄さんをお迎えしました。
事前の打ち合わせ一切なし。緊張感あふれる二人のトークのゆくえは――。
※2023年2月8日、東京・LOFT 9で行われたイベントを採録したものです。

撮影:甲斐啓二郎/構成:砂田明子

「はいはい」と相づちを打つ理

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映画音楽の魅力/ユニバーサル ミュージックの作品紹介

映画音楽の魅力/ユニバーサル ミュージックの作品紹介

先日、映画の祭典、第95回アカデミー賞が開催されました。授賞式などの様子も話題になり、改めて映画を観る機会が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

毎年、授賞式でパフォーマンスをするアーティストの姿も話題になります。今年は、ユニバーサル ミュージックのアーティストでは、レディー・ガガが映画『トップガン マーヴェリック』から「Hold My Hand」を、リアーナは『ブラックパンサー/ワカン

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2012年ブラジル・ディスク大賞関係者投票(yamabra archive)

2012年ブラジル・ディスク大賞関係者投票(yamabra archive)

2012年度ブラジルディスク大賞、関係者投票に選んだアルバムです。2004年から2021年度まで、徐々に試聴リンクをつけてアーカイブしています。アルバムごとに、その当時ブログに掲載した紹介コメントも付します。この年選んだアーティストも錚々たる方々です。この年も様々な方向性の素晴らしいアルバムがありました。「Pierre Aderne / Bem Me Quer Mar Me Quer」は僕がライナ

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「フェイブルマンズ」自伝的な映画に関する映画かと思ったら家族を描いた映画だった

「フェイブルマンズ」自伝的な映画に関する映画かと思ったら家族を描いた映画だった

身近な色々な出来事と、WBCを見ていたこともあり、1ヶ月以上映画館から遠ざかっていた。その中で、映画館も元のフリーダムな状態に戻りつつあるようだ。そして、予告編を見てもそれなりに作品の数は揃いつつあるようにも感じる。そんな中で、先に終わってしまいそうな作品から見ておく必要もあり、まずはこの作品を観る。スピルバーグ作品は最近は、昨年の「ウェスト・サイド・ストーリー」にしても大ヒットにはならず、この映

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衝突から何が生まれるか『フェイブルマンズ』映画感想

衝突から何が生まれるか『フェイブルマンズ』映画感想

『ジョーズ』『ジュラシックパーク』『プライベートライアン』など様々な名作映画を生み出したスティーヴン・スピルバーグ監督の自伝的映画である『フェイブルマンズ』をようやく観てきました。

映画監督の中でも有名な映画監督の1人であり、恐らく誰もが一度は作品を見たことがあるであろう大衆映画としての第一人者である彼が作る自伝的映画は夢と希望が溢れていているであろうと思って見ました。

もちろん、映画の魅力や

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【芸術は時として呪いのようだ 】映画『フェイブルマンズ』感想

【芸術は時として呪いのようだ 】映画『フェイブルマンズ』感想

劇場で初めて観たスピルバーグ映画は『ロストワールド』だ。当時『もののけ姫』と同時期に公開されたこともあって劇場が大変混雑していたことを覚えている。友人数人と2本とも鑑賞し「どちらが面白かったか?」を言い合ったのも懐かしい(ちなみに友達は全員『ロストワールド』を選んでおり自分だけ『もののけ姫』を選んでいた)。

子供の頃、自分にとってスピルバーグこそハリウッドを象徴する人物であり映画の神様だった。

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【全文掲載】コーマック・マッカーシーが教えてくれた「書くことの本質」──直木賞作家・佐藤究さん解説『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』

【全文掲載】コーマック・マッカーシーが教えてくれた「書くことの本質」──直木賞作家・佐藤究さん解説『ノー・カントリー・フォー・オールド・メン』

米文学界の巨匠コーマック・マッカーシーの傑作犯罪小説が待望の復刊です。『血と暴力の国』(扶桑社ミステリー)から改題、改訂した上での再文庫化で、訳者の黒原敏行さんが今回の文庫用に書き下ろしたあとがきと、直木賞作家・佐藤究さんによる解説が収録されています。映画「ノーカントリー」は観たことがあるけれど、原作はまだ……という方にもぜひともお薦めしたい一冊です。

この記事では、文庫巻末に収録されている佐藤

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酷評できない風潮がある作品ってあるよね…(「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を見て思ったこと)

酷評できない風潮がある作品ってあるよね…(「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を見て思ったこと)

これまでの2022年度米映画賞レースは、「イニシェリン島の精霊」、「フェイブルマンズ」、そして、本作「エブリシング・エブリウェア、オール・アット・ワンス」の3本を中心に作品賞争いが繰り広げられてきた。

作風から言えば、賞レース向きなのは反戦のメッセージを込めたブラック・コメディ「イニシェリン島の精霊」といわゆるエンタメ業界ものである「フェイブルマンズ」だ。
 
ところがここに来て、本作「エブエブ

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