Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限…

Manabu Ishigooka

山形ブラジル音楽協会会長。 音楽とアジアの映画について書きます。 音楽はブラジルに限らず、好きな音楽であればなんでも。僕の色が出るセレクトを心がけます。 アジアの映画はできるだけ語り尽くされている名作ではない、ここ10年程度の「好き」な作品を取り上げます。 あ、韓国ドラマもね。

マガジン

  • 僕の韓国ドラマ

    韓国ドラマに関する記事をまとめます

  • 偏愛音楽。

    さまざまな側面から切り取った僕が偏愛する音楽を毎回10枚紹介します。

  • 私を構成する音楽・映画

    Topsters 2で作成した、「私を構成する」音楽、映画をまとめました。

  • yamabra disk (ディスク・レビュー)

    山形ブラジル音楽協会(山ブラ)のディスク・レビューです。ジャンルに関わらず、僕のお気に入りの音楽を紹介する記事をマガジンにまとめました。

  • Arquivo Música Brasileira

    yamabra diskの中からBrasil音楽だけをマガジンにまとめました。

最近の記事

韓国ドラマ短評(2024年9月)。

韓国ドラマ短評、2024年9月分です。この7月から一月ごとにその月に観終わった韓国ドラマを短評をつけて記録します。その月に観終わったドラマを、面白く無かったものも含めて全て記録します。僕個人の好みが結構偏っているので参考にならない部分もあるかもしれませんが、ご勘弁を。 さて9月は新作ドラマが完結していないものが多く、このため見終わったものの多くは旧作でした。正直これだっていうものはあまりなかったのですが、その中ではナナ主演の政治コメディー『恋の始まりは出馬から!?~すべき就

    • 偏愛音楽。 エレピ、好き。

      「偏愛音楽。」の10回目は、これこそ「偏愛」という表現に相応しいと思うのですが、エレクトリック・ピアノ(エレピ)の演奏が聴けるピアニストたちのアルバムをセレクトしました。 僕はエレピの音がとても好きです。その音色の煌めきとなんとも言えない揺れの感覚、それだけでも僕にとって素敵なアルバムになってしまいます。普段はアコースティックなピアノを弾いている演奏家が弾くエレピって、とても色気があると思いませんか。そして電気を通した楽器でありながらどこか温かさを感じさせるし、その音色だけ

      • Magali Datzira / La salut i la bellesa

        これは今年一番と言って良い作品ではないかと僕は思います。ほんと才能が豊かすぎるのです。 Magali Datzira(マガリ・ダッチラ)はスペインの女性シンガー・ソングライターでベーシスト。Joan Chamorroが主催するバルセロナの青少年ジャズバンド、Sant Andreu Jazz Bandに在籍しているそうです(前作の時に書いたそのままです)。 もちろん前作「Des de la cuina」も素晴らしいアルバムだったのですが、僕個人としては、本作はそれを遥かに凌

        • Luka Kuplowsky / How Can I Possibly Sleep When There is Music

          トロントのシンガー・ソングライター、Luka Kuplowsky(ルカ・クプロフスキー)のアルバムです。10年くらい前だったでしょうか、一時期トロント・インディーズが大きな注目を集めた時期がありましたが、それ以降もトロントから素晴らしい才能が斬新な音楽を届けてくれています。 このLuka Kuplowskyの音楽は、基本的にフォーク、ジャズ、インディーロックの要素を内包した音像ですが、彼の朴訥で語りかけるような柔らかなボーカルスタイルと美しいメロディーは、聴くものをリラック

        韓国ドラマ短評(2024年9月)。

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        • 旅の記憶。
          7本

        記事

          ALEPH(알레프) / Renaissance

          ALEPH(알레프:JeongJae Lee)は韓国のシンガー・ソングライターです。困ったことに「ALEPH」で検索すると、この人に関する記事はほとんど出てこなくて、あのオウム真理教の後継団体ばかり出てくるのですが、もちろん関係はないでしょう。 以前は会社に所属する形態で活動していたそうですが、現在は独立して自身の音楽スタイルを自由に探求しているのだそうです。 これはかなりオルタナな音楽だと思います。フォーキーでエレクトロニカでもあり、すこしオフにした残響のある歌とサウン

          ALEPH(알레프) / Renaissance

          Guinga & Anna Paes / Julieta No Convés

          Guingaの新譜。今回はAnna Paesとの共演作です。Anna Paesと言えば全編Guingaの楽曲を歌って、ギターも弾いているアルバムもあるようだから(←聴いていないのがバレバレ)、Guingaの音楽への憧憬や、音楽への理解はもちろん確かなものなのだと思うし、現在まで数多くの共演もしているようだ。 比べてはもちろんいけないのだけれど、僕はGuingaの音楽にもっともフィットするのはMonica Salmasoだと思っていて、それはGuingaの音楽がもつ摩訶不思議

          Guinga & Anna Paes / Julieta No Convés

          韓国ドラマ、あるある。

          あいもかわらず韓国ドラマを観続けています。面白いから、が1番の理由ではありますが、やはりものの考え方や価値観、感情や動作、事象に対する反応や風習などが、最も日本人にとって分かりやすく、物語や人物の描き方も受け入れやすいのだと思います。要するに観ていて違和感が少ないのです。しかしその違和感の少なさの一方、これは明らかに日本もしくは日本人とは違う、という部分も少なからずあるように感じるのもまた事実です。 ここで取り上げるのは、韓国ドラマあるいは韓国のちょっと日本人から見て異なる

          韓国ドラマ、あるある。

          Catpack / Catpack (feat. Amber Navran, Jacob Mann & Phil Beaudreau)

          Catpackは、MoonchildのAmber Navran(アンバー・ナヴラン:vo, fl)、LAジャズ・シーンのピアニスト/キーボード奏者Jacob Mann(ジェイコブ・マン: key, cl)、そしてプロデューサーのPhil Beaudreau(フィル・ボドロー:tp, vo)によるスペシャル・ユニットです。 Moonchild的なメロウでドリーミーなジャズ/ネオソウル的世界観をベースにはしているけれど、そこに先鋭的エレクトロニクスが織り込まれていて、Moonc

          Catpack / Catpack (feat. Amber Navran, Jacob Mann & Phil Beaudreau)

          黒磯を、旅する。

          今年のお盆に様々な予定を立てていた黒磯への旅だったのですが、ちょうど台風が東北に来てしまい、やむなくその旅行をキャンセルしました。しかし黒磯へ行きたい気持ちが収まらず、この連休(9月15日〜16日)を使って行って来ました。なんせ年寄り夫婦なので次の日が休みじゃないと、ちょっと体力的には厳しいのですが、この連休を外すともうしばらく行く機会がないので、思い切って老骨に鞭打つことに。 今回は黒磯を中心に、那須のお店などにも立ち寄りました。黒磯は1988 CAFE SHOZOを中心

          黒磯を、旅する。

          偏愛音楽。 その9:ウルグアイの音楽から。

          「偏愛音楽。」、9回目はウルグアイの音楽から。 ウルグアイ(ウルグアイ東方共和国)は二つの大国、ブラジルとアルゼンチンに挟まれた小さな国で、人口は僅か342.3万 (2022年)。 しかし小国ではあるものの、サッカーでもワールドカップで過去2回優勝している強国であり、またあのホセ・ムヒカを産んだ国です。 そして音楽においても数々の素晴らしいアーティストを輩出しているのです。世界的な南米の大スターJorge Drexlerや、常にアーティストの尊敬の対象であるEduard

          偏愛音楽。 その9:ウルグアイの音楽から。

          Quique Sinesi / Melodías Aéreas

          Quique Sinesiの新譜はソロ・アルバムです。Melodías Aéreas(空中のメロディー?)と題された本作、まさにそのタイトルから感じるイメージそのものの音楽が収録されています。 清澄なギターの音色は、まさに空中に舞い上がって、スーと消えていくような、音の持つ刹那の魅力を湛えています。本作も7弦のスパニッシュ・ギター、アコースティック・ギター、ロンロコ、フレットレス・ギターなどを駆使して、澱みなく澄んだ、繊細な演奏で満たされています。 実は山ブラの20年間で

          Quique Sinesi / Melodías Aéreas

          新・山形を歩こう。 article 26: La pâtisserie KANAZAWA

          La pâtisserie KANAZAWA / ラパティスリーカナザワ 住所:山形市桜田東二丁目10番26号 電話番号:023-676-8878 営業時間:10:00〜19:00 定休日:火曜、他 Inst.:  https://www.instagram.com/patisserie_kanazawa/ 毎度のことながらちょっと失礼なことを書いてしまうと、山形市内の洋菓子店は、僕にとってはここだっていうところがない。いくつか不満を述べると、まず子供を意識しすぎてか、香

          新・山形を歩こう。 article 26: La pâtisserie KANAZAWA

          SUMIN & Slom / MINISERIES 2

          いまちょっとこれにハマっています。 SUMINはソウル出身のプロデューサー/シンガー・ソングライター。Slomは米国生まれの韓国人ビートメーカー/音楽プロデューサー/DJ。本作は、この2人のコラボ作「MINISERIES」の、2作目です。といっても僕は1作目を聴いていないのですが。 Slomの作り上げる先進的でありながらポップで、grooveのあるサウンド・クリエーションと、そして2人によるつい口ずさんでしまうような、耳に馴染みの良いキャッチーな旋律。 SUMINの童女

          SUMIN & Slom / MINISERIES 2

          偏愛音楽。 追悼、Sergio Mendes。

          「偏愛音楽。」、8回目は急遽予定を変更して昨日(9月6日)亡くなった、Sergio Mendesを取り上げます。 Sergio Mendes(セルジオ・メンデス)が亡くなりました。実は僕が恐らく「ブラジル音楽」として意識して初めて聴いたのが「Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66」でした。当時8トラックという媒体がカー・ステレオなどで使われていて、僕の両親が聴いていたのがこのアルバムでした。どうも僕の中のブラジル音楽は

          偏愛音楽。 追悼、Sergio Mendes。

          YUNSEOKCHEOL TRIO / My summer's not over yet

          本作は韓国のジャズピアニスト/作曲家/プロデューサー、YUN SEOK CHEOL(ユン・ソクチョル)のトリオ編成によるアルバムです。 もちろんまだ韓国の音楽に詳しいとは言えない僕なので、YUN SEOK CHEOLについて全く予備知識はありませんでした。どう見てもメンバーは若そうなのですが、本作がすでに5作目とのこと。しかしM1”Sonny never gets blue”からぶっ飛びました。なんだこれメチャクチャかっこいいではありませんか。久しぶりにワクワクするようなジ

          YUNSEOKCHEOL TRIO / My summer's not over yet

          The Softies / The Bed I Made

          The Softiesは、Rose MelbergとJen Sbragiaによる、アメリカのインディーポップデュオで、1990年代から活動を続けています。このアルバムは、彼女たちの、な、なんと24年ぶりの新作です。 全体的な印象として、とても暖かく親密な音楽だと感じます。アコースティックギターを中心にしたミニマルな編成と、シンプルで清潔なサウンドがとても魅力的だし、優しいメロディと儚さを感じさせる二人の歌声が24年のブランクを感じさせない清々しい感触に満たされています。

          The Softies / The Bed I Made