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#10 鎌倉文学館 館長 富岡幸一郎氏から学ぶ「言葉とは、人間に与えられた最大の力」
鎌倉にゆかりのある文学者は、250〜300人くらいはいると思います。関わり方によって異なりますが、何らかの形で鎌倉に縁があるという括りで考えると、それくらいの人数になります。歴史はあるもののそれほど大きくはないまちに、これだけの文学者が集うというのは、他の地域にはないことです。
鎌倉は別荘地や保養地として開けてきたのですが、文学者が集うようになったのは、横須賀線が通った明治22年以降が中心に
#9 鎌倉大仏殿高徳院 佐藤孝雄氏に学ぶ「これからの時代に必要となる、『分けない』思考」
当院の御尊像は、鎌倉で唯一の国宝物です。吾妻鏡の記録によると、御尊像の鋳造は1252年に始まったとされています。15世紀の末には露坐の状態になっていることがわかっており、そこから数えて600年近く、ほぼ原型を保った状態にあります。世界的に見ても、これだけの規模の鋳造物が露座の状態で、これだけの年月、原型を保っているのは類を見ません。その意味では、当院の御尊像は古都鎌倉を象徴する存在とも言えます。
もっとみる#8 “鎌倉のNPOの母” 一般社団法人ふらっとカフェ鎌倉 代表理事 渡邉公子氏から学ぶ「『NPO発祥の地』鎌倉で、市民の力でまちを良くする」
ふらっとカフェ鎌倉では現在、一人親家庭など、食に困っている方々に食料を無料配布する「フードパントリー」の活動を行っています。月2回開催していますが1回はスマイルフードプロジェクトで、市と協働で行っています。
私は、高校の家庭科の教諭を長くやっていたので、食については専門だと思っています。現在の社会課題は何かと考えた時に、子どもも大人も含めた居場所づくりが大切だと考えました。そこで、食を通じた
#3 「社会福祉協議会会長 兵藤芳郎氏に学ぶ、鎌倉の⾄るところに存在する素晴らしい『⼈間⼒』」
社会福祉協議会には、⾼齢者の⽅や障がいのある⽅、⽣活困窮者の⽅などを対象とした、あらゆる分野の福祉を⽀える役割があります。
福祉とは、社会の根底であり、⽣活の根底だと思っています。そういう意味で、福祉を成⻑させていくことが必要なのですが、私だけでそれができるわけではありません。
2021年6⽉より、社会福祉法⼈鎌倉市社会福祉協議会の会⻑を務めさせていただいていますが、何よりも⼤切にしているの
#2 「鎌倉商工会議所 久保田陽彦会頭に学ぶ これからの鎌倉」
感謝の気持ちを大切に、「守る」と「革新」を見極める
8年ほど前から鎌倉商工会議所の会頭を務めさせていただいていますが、当時は鎌倉の方々をほとんど存じ上げない状況でした。父も会頭を長く務めていたので、いま思えば、期待をしていただいた上での抜擢だったのかもしれません。
鎌倉というまちは、エリアによって活動や意識などが分かれているところがあります。鎌倉商工会議所の会頭としては、そういった敷居を無