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公認会計士・監査法人

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元大手監査勤務の公認会計士による記事をまとめています。
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#とは

【公認会計士】東証市場再編の研修を受講しました

【公認会計士】東証市場再編の研修を受講しました

概要はこちら

市場区分見直しの背景については勉強になりました。簡単にご紹介します。

従来の市場区分(東証一部・二部、マザーズ、JASDAQスタンダード・グロース)への批判として、一般的には以下の4つ挙げられている。

(1)東証一部の社数が多過ぎる
→東証の認識としては、取引所は金融インフラなのだから、何がいけないの?

(2)東証二部より東証一部の方が社数が多いのはおかしい
→東証の認識とし

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会計監査と税務調査の違い

会計監査と税務調査の違い

両方経験した筆者が思いつくままに書きましたので、ご興味があればお読みください。

目的会計監査は、財務諸表(決算書)に全体として重要な虚偽の表示がないことを証明する手続です。”重要な”の程度は、投資家の投資意思決定に影響があるかないかで決まります。そして、財務諸表の適正性を会社から独立した立場の監査人が保証します。保証という言葉がとても大事です。重要な虚偽表示を看過した場合(粉飾決算の見逃し)、監

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監査法人雑学 〜こんな監査手続いる?〜

監査法人雑学 〜こんな監査手続いる?〜

USCPAの勉強をしていてふと思い出したので、監査法人時代の無駄っぽい監査手続をご紹介します。

はじめに筆者は、大手監査法人で、上場会社を含む5社くらいの主査(インチャージ)を何年かやっていました。主査は、担当会社の監査手続全般について計画・実施する現場責任者です。ということで、以下で述べる話は、それほど違和感なく読んでもらえるかと思います。

支払利息のオーバーオールテストこの記事を書こうと思

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監査法人雑学 〜評価〜

筆者のキャリアの中で最も長く過ごしたのが監査法人ですが、あまり記事にしてこなかったので、かるーい感じで記事にしたいと思います。

年収についてはこちらで記事にしています。

前向きで教科書的な説明はゴルファー会計士さんの記事が大変参考になります。

今回は、ネガティブな内容が多いですが、筆者の場合、キラキラしたことばかり書いてしまうのは嘘に近いと思うのでご容赦ください。

選別が異常に早い採用から

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IPO実務検定 〜おすすめ資格〜

IPO実務検定 〜おすすめ資格〜

ベンチャー企業の上場準備に携わる方(上場準備室、IPOアドバイザリー、公認会計士)におすすめの資格をご紹介します。

IPO実務検定とは試験実施団体の日本IPO実務検定協会のHP

上場するためには、監査法人による会計監査や、証券会社による引受審査、証券取引所による上場審査などにパスしなければなりません。その過程では、膨大な上場申請書類を作成したり、証券会社の審査部からの質問に対して限られた時間の

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監査法人の年収とセカンドキャリア

監査法人の年収とセカンドキャリア

監査法人の年収筆者は約8年大手監査法人に勤務しておりました。なので年収の実態についてはある程度把握しております。転職サイトによくまとめられているので適宜引用してご説明します。

監査法人の年収は? BIG4と中小の監査法人、役職や年齢などで比較(MS-Jspan)

https://www.jmsc.co.jp/knowhow/topics/11594.html

概ねこちらに記載のとおりで、大手

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