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後悔というものの大きさ
高校がキライだった。
3年間の記憶はすべて灰色。一日もはやく抜け出したかった。
卒業式の日は晴れ晴れしていた。やっとオサラバできる。
社会に出て、ぼくはテレビ番組のディレクターになり、映画監督になった。ぼくは才能のある演出家ではないが、何十年かその世界で生きてこられているのは、多少は向いているのかもしれない。
しかし世の中には、大人になってわかることがたくさんある。ぼくが今日ここ
ぼくはネコは飼ってなんぞいません・前編
最近周りの方から、
「飼ってるんですってねー」
と言われているが、ネコは飼ってなんぞいません。
ヤツ(♂)が、ぼくの部屋に勝手に出入りしているだけです。
便宜上、現在<きゅう(仮名)>とは呼んではいるけれど、他のところでなんと呼ばれているかはわからない。
この茶白ネコとの出会いはひとことでは言い切れず、今の関係もとても微妙で説明しにくい。
しいて言うなら「知り合い」か。
中華鍋に踊るブタ肉のうしろには
中華鍋でブタ肉を炒めていると、かならず、あの絶叫がよみがえる。
「あたしにこれを、どうリポートしろっていうのっ!!?」
脳裏にこだまする女性リポーターの声と重なって、撮影するカメラマンの冷静な声も聞こえてくる。
「これ、放送できんの?」
料理番組ではありません。
ずいぶん前のこと、食の安全というものを見聞したく、その先進国のひとつであったデンマークへ取材に行った。
デンマーク