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#恋愛小説
嵐が丘(上・下通しての感想)
嵐が丘、読了。
あまりにも深遠。不朽の愛とか復讐とかそんなものじゃない。愛や友情よりもっと、大いなるものを感じる。ミスティシズムって言うでしょうね。
でも本当にそう感じるの。
悪魔になってまで復讐するほどの熱烈な愛なんて持ってないでしょ。私には信仰心みたいな風に見えたわ。
数マイルの距離にある二つの家、幸福で優雅で暖かい慈愛に満ちたスラッシュクロス屋敷と、憎しみと暴力に満ちた地獄のような嵐が丘。
オスカー・ワイルドの『サロメ』読みました。
昨日読んだシュトルムの『みずうみ』の余韻にずっと浸っていました。
「あの青い山の彼方に僕たちの青春時代はあるのですね。あの時代はどこへ行ってしまったのでしょう?」(71頁)
この言葉が切なくて忘れられなかったです。
なんだかドビュッシーの曲を聴いているみたいな感じで流れていく時間が美しくて、儚くて、ドイツの田舎の寡黙な素朴さの中に悩みとか喜びとか愛しとか諦めといった感情がありました。それはどれ
トルストイ作『クロイツェル・ソナタ』を読んだ。
ベートーベン バイオリンソナタ第9番 op.47 クロイツェルを聴いていました。
トルストイ先生のクロイツェル・ソナタのタイトルはこの曲にちなんで付けられたものです。
具体的な男女の間の愛がテーマになっていて、男が妻を殺害するに至った流れを(精密に)語る形式で書かれています。
結婚は儀式的に男性が女性を所有する目的でするものだとか、結婚は愛によってされるべきではない、なぜなら愛が永遠だというのは