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【毒親連載私小説】ほどけない糸

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#夫婦喧嘩

【毒親連載小説#65】執筆3ヶ月経過の頃のわたし。

【毒親連載小説#65】執筆3ヶ月経過の頃のわたし。

この執筆を始めてから
はや3ヶ月以上が経過した。

最近はまたずっと
強い眠気に襲われる自分と
必死で戦いながら
これを書いている。

私はこの数ヶ月、
まるで何かに
取り憑かれたように
執筆している。

初めの数ヶ月で
書き上げたものを
見てくれた人物がいた。

それは私にとって
憧れの人であり
雲の上の存在でもある人。

私がもともと
彼のことを知ったのは、
中国に住んでいた時の頃だった。

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【毒親連載小説#64】オーストラリア編 12〜中庸への道〜

【毒親連載小説#64】オーストラリア編 12〜中庸への道〜

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出産してそろそろ
3年が経とうとするが、
相変わらず夫婦喧嘩は絶えない。

最近も喧嘩していたし、

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【毒親連載小説 #29】気づけない父のモラハラ 4

【毒親連載小説 #29】気づけない父のモラハラ 4

私はこの両親と長い間、
関わり続けていく中で
期待しては裏切られる
という繰り返しを続け、
無数に生産され続けてきた
怒りや恨みがぎっしりと
心の中に埋め尽くされていた。

また、
親の理不尽な行動の数々に
私は命をすり減らし続け、
気がつけば自尊心も自己肯定感の
かけらも全て捨て去りながら
どうにかこうにか生きてきた。

いや、私は死なないように
必死で捨て続け、
相手に従順に従うことで
生き延

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【毒親連載小説 #25】父とわたし 6

【毒親連載小説 #25】父とわたし 6

私が合格した大学は日本では
割と名の通った大学だった。

父は私の合格を知った途端、
普段はほとんど疎遠な親戚中に
電話をかけていた。

そして、さも自分が
合格したかのように親戚に
自慢するために触れ回っていた。

私は唖然とした。

父が電話口で私の大学合格の
話題を出していることを聞いた時、
怒りと悔しさで震え、
あまりの怒りで一晩中悔し涙を流した。

当時はなぜ、
こんなに腹が立ったのか

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【毒親連載小説 #24】父とわたし 5

【毒親連載小説 #24】父とわたし 5

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何よりもこの事実を認めた瞬間
私という人間はたった数万円の
お金も払ってもらえぬ
価値のない人間であることを
認めるような気がした。

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【毒親連載小説 #7】母とわたし⑤

【毒親連載小説 #7】母とわたし⑤

また、
ひとたび夫婦喧嘩が始まり
怒声・罵声だけでは
怒りの収まらない母は、
家にあるお皿を次々と割り、
怒りをあらわにする。

お皿の割れるその不快な音に
私はずっと耳を塞ぎ続ける…。

翌朝、
粉々になったお皿の破片が
床一面に飛び散っているのを見ると、
朝から最悪な気分だった。

そんな日は決まって
母は私たちのお弁当は用意しない。

その代わりに小銭を投げつけられる。

その小銭で朝ごはん

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【毒親連載小説 #11】母とわたし⑨

【毒親連載小説 #11】母とわたし⑨

数年前、
私がオーストラリアに嫁ぐ前に
日本から持ってきた古いアルバム。

その中から見つけた自分の写真を見て、
私は一瞬、目を疑った。

それは、まだ
ハイハイしていた頃の幼いわたし。

とても無邪気で天真爛漫で活発な笑顔…。

その写真の中の幼いわたしは
自信のエネルギーに満ち溢れていた。

両親によって
命を授かった「天真爛漫なわたし」は、
皮肉なことに、
両親によってこの天真爛漫さを奪われ

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【毒親連載小説 #10】母とわたし⑧

【毒親連載小説 #10】母とわたし⑧

毎日、いつ起こるか分からない
修羅場のような夫婦喧嘩。

私はこの家庭が恐ろしく、
かといってこの状況を
どうすれば良いのかも
全く分からなかった。

そして、何よりもこの苦痛を
誰にも言えないことが
また私をさらに苦しめるのだった。

あの頃のわたしは、
自分ではこの両親のことを
どうすることもできず、
ただ黙って泣くことしかできず、
それでも、
この家に居続けなくてはならない…。

この現状を

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【毒親連載小説 #9】母とわたし⑦

【毒親連載小説 #9】母とわたし⑦

また、これは
小学校低学年ぐらいのこと
だったのだろうか。

これは本当に最悪な出来事だった。

また、あのいつもの夫婦喧嘩で、
母はお酒も入り、いつもに増して
感情的に暴れ続けていた。

酒の勢いもあったのだろう。
母は泣き叫びながらなんと
私たちの目の前で
首を吊ろうとしていた。

あのシーンは今でも脳裏に
こびりついて離れてくれない。

母は突然、椅子によじ登り、
リビングの天井にタオルか

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【毒親連載小説 #8】母とわたし⑥

【毒親連載小説 #8】母とわたし⑥

私の家族円満という望みも虚しく、
両親の喧嘩は何日にも及ぶこともよくあった。

ある日の夜もまた、
あの激しい夫婦喧嘩が始まり、
父に全身で思い切り掴みかる母と、
それを振り払おうと
母の髪の毛を引っ張る父の姿があった。

ゼェゼェと荒い息を吐きながら
髪の毛を振り乱し

「殺せ!!早く殺せ!!!」

と鬼のような姿で叫び続ける母…。

「お前なんか殺す価値もない!!」

そういい返しながら、

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【毒親連載小説 #5 】母とわたし③

【毒親連載小説 #5 】母とわたし③

両親の激しい夫婦喧嘩は
いつも突然だった。

なぜ、
両親は毎日のように
喧嘩をしているのか?

あの頃の私は
両親のことが全く
理解することができなかった。

しかし、幼い私にも唯一、
分かっていたことがあった。

それは、
父の帰りが遅い時だった。

料理上手な母は夕方にになると
忙しそうに台所に立ち、
毎日、手際よく何品も
おかずを準備していく。

そして、
夕飯どきにはできたての
料理を食

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