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【毒親連載小説#75】成人後も続く毒親からの呪縛⑩ 父の許しがたい行動①
そんな感じで両親は
お互いに何十年間も険悪で
関係は冷え切っていたし、
私自身も両親の間に挟まれ続け
心底うんざりだった。
そんな時、
私が中国で暮らしていた時、
父からある一本の電話を受け
「ある事件」が起きたことを
聞かされた。
【毒親連載小説#75】成人後も続く毒親からの呪縛11 父の許しがたい行動②
父は私にこう続けた。
「もうさ、だからさ、
昔っからお酒も飲んでさ、
病気みたいなところも
たくさんあってさ…
でさ、今回のことだろ…?
俺も何にもお前たちには
言ってこなかったけれど、
俺ももう耐えられないし、
俺、もう嫌だわ…
もう一緒にいれないわ。
だからさ、もう俺、家出るわ。」
父が一方的に話している間、
私はしばらく黙っていた。
すると父はさらに
自分の正当性を
【毒親連載小説#68】成人後も続く毒親からの呪縛③
大学3年の頃、
私は家出をした。
家出したばかりの時は
幸せだったような気がした。
しかし、それは単に
長年に渡る苦痛から解放された
というだけであって
「ニセモノの幸せ」だった。
もっとも、
そのことに気づいたのは
私が家出をしてから数年後の
20代後半のことだった。
当初は、自分で
家賃や水道光熱費を払い、
自活できるようにもなり
親から物理的に離れたことで
解放され、私はもうこれで