Vol186 「田舎で子育て」は本当におススメ?メリット・デメリットを再チェック
近年では、リモートワークなどの普及により、居住場所にも制限が少なくなりました。そこで、田舎で子育てを望むファミリーが増加をしています。ライフ・ワーク・バランスを考える若者世代が増えてきたことにあります。しかし、「田舎で子育て」には、デメリットも把握しておくことが大切です。
こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
気に入った方は、フォローをしていただけると嬉しいです。
1⃣ 「田舎で子育て」デメリット
① 教育環境
・田舎は学校の数が少なく、進学先の選択肢が限られます。
・受験勉強の意識が低く、偏差値も低くなりがちです。
・生徒数が少ないことで、競争意識が弱くなります。
・生徒数が少ないことで、複式学級の可能性があります。
・1クラスの人数が少ないことで男女比が偏ることがあります。
・習い事や塾の選択肢が少なくなります。
・社会学習・校外学習は、農業などの第一次産業が中心となります。
・徒歩圏内に学校が少なく、親の送迎が必要となりがちです。
・雨天時やクラブ活動が遅い場合、親の送迎が必要です。
・都市圏の大学等に進学する可能性が高く、仕送りが必要となります。
・親の収入が低いことで、子供の奨学金の利用率が高くなります。
② 公共交通機関
・公共交通機関が弱いため、朝、家を出るのが早くなるなど、通学に不利になりがちです。
・試験やクラブ活動などで都市部に出るのに不利になりがちです。
・利便性が悪いことで、行動範囲が狭くなり、学びの選択肢が少なくなりがちです。
③ コミュニティ
・大型の商業施設が近場にないことがあります。
・子供用品などの購入は通販に頼りがちになります。
・遊園地や水族館、動物園などのアミューズメント施設が少ないです。
2⃣ 「田舎で子育て」メリット
① 教育環境
・待機児童の問題はほとんどありません。
・学童保育が充実しており、共働きでも安心です。
・小学校・中学校とクラス替えがないため、子供同士の繋がりが強くなります。
・ストレスを感じずに学校生活が送れます。
② 生活環境
・マンションではなく戸建てに住むことが可能です。
・住宅費が安く、比較的大きな家を購入することも可能です。
・広い空間の中で、子供はのびのびと暮らせます。
・地元で採れた食材を新鮮・安心・安価で子供に食べさせることが出来ます。
・概ね、生活費を抑えることが出来ると思われます。
・家計の中から、子供の教育費等の比率を上げることが出来ます。
③ 安心・安全
・地域で子供を見守る環境が作られています。
・交通量も少なく、子供が安全に遊べる場所が多いです。
・ボール遊びが禁止される場所がほとんどありません。
・公園や広場が子供で込み合うことがありません。
・自然の中で健康的に子育てができます。
・自然にふれることで、感覚を豊かにし、集中力の向上や精神の安定につながる可能性があります。
・幼児期の運動能力が高まり、健康的な生活習慣を身につけられます。
3⃣ 「田舎で子育て」の前に、3つのチェックポイント
① 通学予定の学校見学
都会から田舎への移住は、子供にとっても大きなストレスとなります。
まして、これまでのお友達と別れて転校することは、幼い心に大きな負担としてのしかかります。
それを少しでもケアするためにも、移住前に学校を見学し、子供たちに次のステップを見せることが大切です。
当然、子供が気に入った学校を選択してあげることも重要です。
② 移住の先輩からヒアリング
同じ子育て世代の移住の先輩と、意見交換をすることをおススメします。
その地域の子育て事情など、実際の経験者から聞ける情報はとても貴重です。
お試し移住体験などに参加をしたときに、自治体を通して先輩移住者との意見交換をセッティングしてもらうと良いでしょう。
③ 子育ての支援制度をチェック
多くの地方自治体では、子育て世代の移住促進を進めており、支援制度の充実を図っています。
支援制度をチェックして、有効に活用することをおススメです。上手に利用して、移住に伴う経済的負担を軽減しましょう。
但し、他自治体と支援制度の比較ばかりに重点を置くことは避ける必要があります。何故ならば、支援制度は一時的なものであり、移住先を決定付けるものではないからです。
移住を検討する際、新しい生活環境の魅力に心惹かれがちですが、メリットだけでなく、デメリットにも注意を払うことが重要です。例えば、人口が少ない地域では子どもが自由に遊べる環境がある一方で、遊び場所の選択肢が限られていることが子どもの不満に繋がる可能性もあります。
4⃣ TOPの画像
最後に、私のおススメ移住地をご紹介いたします。
移住探しの参考にしてみてください。
山梨県丹波山村
山梨県と東京都の境にある丹波山(たばやま)村は、人口およそ500人の小さな村です。
圏央道青梅ICから約90分、JR奥多摩駅からはバスで約1時間の距離にあります。
最近、この関東圏で最も人口が少ない丹波山村、若い世代が集まっています。
その理由のひとつに「山村留学」の取り組みがあります。これまで80人以上の子供と保護者を受け入れており、移住促進につなげています。
また、丹波山村では2022年に「移住定住推進協議会」が立ち上がり、移住体験ツアーや移住者交流会を開催しています。
そして、丹波山村で暮らすのならば、築年数の浅い綺麗な村営住宅が、月2~3万円で借りることが出来ます。
子育て環境や支援制度が充実している丹波山村ならば、「子どもには自然にいっぱい触れながら成長してほしい」「自然に囲まれて、のびのびと子育てしたい」と考える子育て世代にはとても魅力的な村ですね。
最後まで読んでいただき有難うございました。
気に入っていただけたら、フォローをしてもらえると嬉しいです。