文乃つき

書くことをライフワークにしたいと思っています。書くことで自分の心と読む人の心に良い香り…

文乃つき

書くことをライフワークにしたいと思っています。書くことで自分の心と読む人の心に良い香りが広がるといいなと思っています。

記事一覧

理解せよと人は言う

Twitterで、新聞にエモい記事が必要なのかどうか?エモい記事が増えすぎてはいまいか?それは新聞の役割としてどうなのか?というようなテーマが目に入って、数日色々考え…

文乃つき
7日前
2

日記:完璧な人

(今日の日記にはお客様の話が含まれますが、職務規定があるため、ぼかして書いています。) 物腰が柔らかくて、 こちらが何かミスしてもわざとらしくなく許してくれて な…

文乃つき
1か月前
3

笑顔研究

笑顔は最高のおしゃれ、 最高のメイク、 最高のお化粧 と言われるのを聞いて育ってきた。 私はそれを真に受けて、 ずっとニコニコしている時期があった。 ニコニコして…

文乃つき
2か月前
9

包む

お世話になった方にお礼のお菓子を購入して、店頭でラッピングを頼むと 店員さんは手早く丁寧に、ラッピングしてくれる。 箱をくるくる回したり移動させたりしたながら。 …

文乃つき
3か月前
4

相談するけど解決されたくない

以下には占い鑑定の経験談が含まれますが、個人を特定しないためと、職務規定から、 内容は濁して書いている。 50代の経営者の男性を占いで鑑定したときのこと。 「○○…

文乃つき
3か月前
5

お花見

4月なのにまだ寒い日がけっこうある。 けれど無事?桜は満開になり、すでに葉桜になっているところもある。 当時、結婚をしようと約束した相手と京都の鴨川に花見に行った…

文乃つき
4か月前
4

本音 リスクマネジメント 孫悟空

不安は人間に備わったリスクマネジメントのための能力らしい。 辛辣な言葉や行動には常に意識を向けるのに、 温かい言葉や振る舞いのことは華麗にスルーしてしまうのはな…

文乃つき
5か月前
2

属性と偏見にまつわる小話

私が大卒だということをどこかで知った女性が 「学歴なんて関係ないですよね」 と、私に笑顔を向ける時、その目に宿る強いエネルギーは鋭い。 大卒への根深い敵意だと感じ…

文乃つき
6か月前
9

読書日記:『「私」を生きるための言葉–日本語と個人主義』泉谷閑示著

 精神科医をされている著者が、ご自身の臨床経験から得られた知見を入れて、患者たちが回復していく中で「自分の言葉」を得ていく過程で起こる煩悶について夏目漱石の思想…

文乃つき
7か月前
4

温かさ

 本屋で働いていた時に、担当する文房具の商品を運ぶ台車を、店内に出したまま帰ってしまったことがあった。  職場でそれが噂になるというか非難の声が上がっていたよう…

文乃つき
7か月前
6

日記:叱らない、拗ねない

心理系の資格講座で印象に残っているのは、特に交流分析の中の心理ゲームのタームだ。  習いたてであり、まだ深めていないので仮にはなるが記しておく。 人間には三つの…

文乃つき
8か月前
6

日記:多様性

心理系の民間資格が複数取れる講座を受けはじめて半年が経とうとしている。 半年間は講師に質問し放題なので思いついた疑問質問はどんどんするようにしている。 占い講座も…

文乃つき
8か月前
1

愛するのは長所だけか

自分の愛情のコップを満タンにして、 コップからこぼれ落ちた愛情を 相手に差し出したらいい。 シャンパンタワーは1番上のグラスにシャンパンが溢れなければ、 下のグラス…

文乃つき
10か月前
9

不良

タバコを吸う知人がいた。 外で立ち話をしているとき、彼がふと言ったのだ。 「あ、ごめん。そっち風下だから、こっちきなよ。」 と、ジェスチャーで風上に来るように合図…

文乃つき
11か月前
4

晴天

 去年のクリスマスは仕事帰りにファミリーマートでファミチキと赤ワインを買った。ささやかでも、何かクリスマスらしいことをしたかったのだ。クリスマスイブに一緒に働く…

文乃つき
1年前
3

 夜更けに窓を開けると、救急車の音と、サイレンの音と、暴走族のバイクの音がする。部屋が信号の近くにあるので信号が赤になっていると、音がしばらく鳴り響いて動かない…

文乃つき
1年前
4
理解せよと人は言う

理解せよと人は言う

Twitterで、新聞にエモい記事が必要なのかどうか?エモい記事が増えすぎてはいまいか?それは新聞の役割としてどうなのか?というようなテーマが目に入って、数日色々考えたので思いつきをぽつぽつとツイートしていた。

IQが高い人はEQが低いという揶揄は結構昔からあるもので、私はIQが高いかはさておき、中学まで成績が良かった際、勉強が嫌いな人の痛みがわからない、人の弱さを許す心の柔らかさがない、温かさ

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日記:完璧な人

日記:完璧な人

(今日の日記にはお客様の話が含まれますが、職務規定があるため、ぼかして書いています。)

物腰が柔らかくて、
こちらが何かミスしてもわざとらしくなく許してくれて
なんならこちらの日常のしんどさを労わってくれて
自分の辛さを話す時は少しコミカルに、
こちらの負担にならないように話してくれる。
押し付ける笑顔ではなく和ませる笑顔を向けてくれて、
こちらが緊張しすぎないよう配慮をしてくれる。

そんなお

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笑顔研究

笑顔研究

笑顔は最高のおしゃれ、
最高のメイク、
最高のお化粧

と言われるのを聞いて育ってきた。

私はそれを真に受けて、
ずっとニコニコしている時期があった。

ニコニコしていることが善。
ニコニコしていることが正義。
女は愛嬌とか言いますし。
(ここからいまはジェンダーの話には行きません)

けれど、ある程度社会経験があれば
ニコニコしていることは正義じゃなくて、
場に合わせた表情というものがあるとい

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包む

包む

お世話になった方にお礼のお菓子を購入して、店頭でラッピングを頼むと
店員さんは手早く丁寧に、ラッピングしてくれる。

箱をくるくる回したり移動させたりしたながら。

「つきさんは少し表現がダイレクトすぎるのかもしれません。」
「表現をもう少しオブラートに包んだ言い方にしてみるといいかもしれないですね。」

オブラートに包んだとしても、もし中身が劇薬だったら、飲み込んだ後体調を崩すかもしれないじゃな

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相談するけど解決されたくない

相談するけど解決されたくない

以下には占い鑑定の経験談が含まれますが、個人を特定しないためと、職務規定から、
内容は濁して書いている。

50代の経営者の男性を占いで鑑定したときのこと。

「○○の件について、どういう方向になっていきますか?」

という相談だった。

「鑑定では〜と出ておりまして、そこから考えると〜で、こういうことが起こる可能性はありえます。」

と私が回答すると、

「いや、行政ではこういうことはこういう流

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お花見

お花見

4月なのにまだ寒い日がけっこうある。
けれど無事?桜は満開になり、すでに葉桜になっているところもある。

当時、結婚をしようと約束した相手と京都の鴨川に花見に行った。
彼のお母さんと3人で、鴨川沿いでマックのてりやきマックバーガーを食べた。
私は普段エビフィレオが好きでよく食べていたけれど、彼のイチオシはてりやきマックバーガーだった。写真の日付を見てみたら、もう8年も前らしい。結局親同士の顔合わせ

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本音 リスクマネジメント 孫悟空

本音 リスクマネジメント 孫悟空

不安は人間に備わったリスクマネジメントのための能力らしい。

辛辣な言葉や行動には常に意識を向けるのに、
温かい言葉や振る舞いのことは華麗にスルーしてしまうのはなぜか。

自己啓発などでは真逆のことが推奨されていると思う。私の認識が間違っていなければ。
良かったことにフォーカスすることがよいこととされているはずだ。
嫌なことは華麗にスルーして、良いことを探すことがいいことだと。

温かい言葉や振る

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属性と偏見にまつわる小話

属性と偏見にまつわる小話

私が大卒だということをどこかで知った女性が
「学歴なんて関係ないですよね」
と、私に笑顔を向ける時、その目に宿る強いエネルギーは鋭い。
大卒への根深い敵意だと感じる。

私がFラン大卒だということを知っている友人(当時)が
自身は国公立大卒で、私と一緒に本屋で散策しているときに言った。
「あなたのレベルだとこの手は読めないと思うけど」と。
Fラン大卒への侮蔑のエネルギーはどす黒かった。

仕事中に

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読書日記:『「私」を生きるための言葉–日本語と個人主義』泉谷閑示著

読書日記:『「私」を生きるための言葉–日本語と個人主義』泉谷閑示著

 精神科医をされている著者が、ご自身の臨床経験から得られた知見を入れて、患者たちが回復していく中で「自分の言葉」を得ていく過程で起こる煩悶について夏目漱石の思想を辿って書いておられた。

 夏目漱石は苦悩した人であったようだが、彼の論じた「自己本位」「個人主義」「則天去私」のお話がふんだんに紹介されておりとてもおもしろい。

 世間に流され、自分で考えるということをしない人間のことを0人称の人間と

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温かさ

温かさ

 本屋で働いていた時に、担当する文房具の商品を運ぶ台車を、店内に出したまま帰ってしまったことがあった。

 職場でそれが噂になるというか非難の声が上がっていたようで、私は「やってしまったなあ」と思っていた。噂になろうがなるまいが置きっ放しはしてはいけない。またミスが続いていたこともあり結構落ち込みもしていた。

 何日か後に、職場のみんなが見る連絡ノートにこんなことが書いてあった。(記憶を頼りに書

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日記:叱らない、拗ねない

日記:叱らない、拗ねない

心理系の資格講座で印象に残っているのは、特に交流分析の中の心理ゲームのタームだ。 
習いたてであり、まだ深めていないので仮にはなるが記しておく。

人間には三つの自我があるとされている。
一つは 親(P)、もう一つは 大人(A)、三つ目は 子供(C)

2人の人間がいて、同じ自我状態、親同士、大人同士、子供同士のコミュニケーションはスムーズにいくとされている。一方が同じ自我同士の交流を求めているに

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日記:多様性

日記:多様性

心理系の民間資格が複数取れる講座を受けはじめて半年が経とうとしている。
半年間は講師に質問し放題なので思いついた疑問質問はどんどんするようにしている。
占い講座も開催しているスクールで、講師は占いの知識もある。

知識を詰め込む講座というより、いかに副業に結びつけるかに重きを置いている講座だと思うし、実際このスクールもそれを謳っている。

講師とのオンラインの面談が週に一度。
最初は知識面での質問

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愛するのは長所だけか

愛するのは長所だけか

自分の愛情のコップを満タンにして、
コップからこぼれ落ちた愛情を
相手に差し出したらいい。
シャンパンタワーは1番上のグラスにシャンパンが溢れなければ、
下のグラスにシャンパンが注がれない。

まずは自分のグラスを満たさないと相手を満たせない。

こういう例え話を何度か聞いたことがある。

私たちは小さい頃から「相手の立場に立って考えなさい」と言われてきた。

苦しんでいる人や、弱っている人の立場

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不良

不良

タバコを吸う知人がいた。
外で立ち話をしているとき、彼がふと言ったのだ。
「あ、ごめん。そっち風下だから、こっちきなよ。」
と、ジェスチャーで風上に来るように合図した。

煙が来ない場所に私を移動させようとしてくれていた。
私はタバコを吸わないので、そいういうマナーを知らなかったから、
その人の気遣いに思わずキュンとなったことがある。

祖父がタバコを吸う人だった。
亡くなる数年前には、「もう俺は

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晴天

晴天

 去年のクリスマスは仕事帰りにファミリーマートでファミチキと赤ワインを買った。ささやかでも、何かクリスマスらしいことをしたかったのだ。クリスマスイブに一緒に働く先輩がその日出勤のメンバーにドーナツを配ってくれたことも思い出す。

 去年は、友人たちと難波から本町まで、御堂筋沿いを歩いて、クリスマスイルミネーションを眺めて歩いたりもした。

 ハレの日に、何か強度のあることを、祝祭を楽しめることをし

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音

 夜更けに窓を開けると、救急車の音と、サイレンの音と、暴走族のバイクの音がする。部屋が信号の近くにあるので信号が赤になっていると、音がしばらく鳴り響いて動かない。

 少し前、出張マッサージの仕事をしていた。予約統括のビルで待機し、予約が入ればドライバーの車に乗り、客の部屋へ行きマッサージをする。施術が終わるタイミングを見計らいドライバーはその部屋の前で待機している。帰り時間はほとんど深夜のため、

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