マガジンのカバー画像

歴史考察

669
歴史について考察した記事をまとめています。
運営しているクリエイター

2021年9月の記事一覧

ABCD包囲網とABCD人材

ABCD包囲網とABCD人材

1930年代の後半、
日本に対して石油などの輸出規制、
経済制裁政策が取られた。

4か国から行われた、ということで
その4か国の頭文字を取って、
『ABCD包囲網』などと呼ばれる。

A:America(アメリカ)
B:Britain(イギリス)
C:China(中国)
D:Dutch(オランダ)

その一方、

2020年代の前半、
これから活躍する人材は
『ABC人材』であると言われている。

もっとみる
ざっくり過ぎる情報革命史

ざっくり過ぎる情報革命史

「情報革命」「IT革命」が
進行中の乱世、である。

私は以前の投稿で、
「ざっくり過ぎる世界史」という
投稿をした↓

◆産業革命
◆世界大戦
が大きな境目となった、という
趣旨の投稿だった。

…いま進行中の「情報革命」にも、
「境目」があるのではないだろうか?

そう考えて、
あくまで「日本の情報革命」、
という観点から、
「境目」を考えていきたい、と思う。
本記事は、その思考過程である。

もっとみる
ざっくり過ぎる世界史

ざっくり過ぎる世界史

「今さら世界史を学び直すなんて
時間もかかるし記憶力も低下しているし
あんまりすぐに使えそうでないし
ちょっとやめときますわ」

そんな方へ。

「歴史を見る」方法としては、
深く細かく見ることもできれば
浅く広くざっくりと見ることもできる。

深く細かく、とは、
織田信長ってどんな人だったんだろう
と人物を追っていくとか、
そういうやり方です。

浅く広く、とは、
できるだけ固有名詞にとらわれず

もっとみる
ハンガリー狂詩曲

ハンガリー狂詩曲

「地理」や「歴史」の醍醐味の一つに、
『環境の異なる国の歴史を知ることで
自分たちの立ち位置が重層的にわかる』
というものが、あります。

「実用地歴」を標榜する私は、
突発的に地理歴史っぽい投稿をします。
今回は、東ヨーロッパの
「ハンガリー」を取り上げてみます。

…ハンガリー、ですか…?

なんて、今、思いませんでしたか。
確かに、なじみは薄いかもしれません。

東ヨーロッパの、あのへん(あ

もっとみる
警察ドラマからみる昭和~平成~令和

警察ドラマからみる昭和~平成~令和

①昭和:『太陽にほえろ!』
②平成:『踊る大捜査線』
③令和:『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』
この3つの作品から垣間見える
「時代の変遷」について書いてみたい。

①太陽にほえろ!1972(昭和47)年~
1986(昭和61)年に放映。

「ボス」こと石原裕次郎さんが
若手の新米刑事を活躍させながら
事件を解決する、のが軸の物語。

ボスは「今日からお前はテキサスだ!」
などと、若手の新米刑事に

もっとみる
25歳と65歳

25歳と65歳

45歳だけを見ていても、わかりません。
そう思いました。

私は「2021年に45歳になる人」の
それまでの時代の出来事を
恣意的に取捨選択して取り上げて、
考察した記事を書きました↓

読み返してみて、はた、と思ったのです。
これ、「25歳と65歳」だったら
全然違うよな…、と。

いわゆるジェネレーションギャップ、
「世代間格差」と
一言でまとめられがちですが、

同じ出来事に触れたとしても、

もっとみる
45歳

45歳

いま、何かと話題の「45歳」。

「45歳定年説」の是非は置いておいて。
本記事では議論の前提となることに
触れていきたいと思います。
すなわち、日本社会において
「2021年に45歳になる方」を
取り巻いてきた状況を、
断面的に見ていこうと思います。

本記事を書く2021年に45歳、
ということは
1976年頃に生まれた、ということ。
①1986年頃に10歳、
②1996年頃に20歳、
③20

もっとみる
ゲームブックに翼を授ける

ゲームブックに翼を授ける

『あなたは南北に続く通路の途中にいる。
足元にカギが落ちているのを見つけ
立ち止まったところだ。
あなたはカギを拾うか?
拾わずに北へ進んでもいいし、
南へ進んでもいい』

…いわゆる『ゲームブック』と
呼ばれるものの記述です。
冒頭の文章は国産ゲームブックの
名作と名高い鈴木直人さんの
『ドルアーガ三部作』の1作目
『悪魔に魅せられし者』の一節から
引用しました↓

「ゲームブック」とは、
ふつ

もっとみる
ドラクエとFFのせめぎあいがもたらしたもの ~今から30年ほど前のJ-RPG化

ドラクエとFFのせめぎあいがもたらしたもの ~今から30年ほど前のJ-RPG化

ある玉稿を、引用したい。
水野隆志さんの文章。
『RPG伝説 90年代編Ⅰ』という本の
中にコラムとして掲載された
文章からの引用である。

(ここから引用)

『1991年にRPGは大転機を迎えたが、この年2大タイトルの他方である『ドラゴンクエスト』(以下『DQ』)シリーズには新作がなかった。

『DQⅤ』が出たのは翌92年、スーパーファミコンでは初のリリースである。そしてここで『DQⅤ』が下し

もっとみる
『一社懸命』、多社・多者・多謝

『一社懸命』、多社・多者・多謝

「一生懸命」という言葉は
「一所懸命」という言葉が元とのこと。

ひとつのところ、一所。いっしょ。
鎌倉時代の御家人たちが
幕府に認められた領地を、
それこそ命を懸けて守った、
そのさまからできた言葉、
だそうです。

「御恩と奉公」。
…歴史の授業で覚えますよね。
「封建制度」「いざ、鎌倉」。
自分の「居場所」を
認められる代わりに
「滅私奉公」つまり
私・自分を滅して、主君のために
命を懸けた

もっとみる
所属意識から日本史を斬ると…

所属意識から日本史を斬ると…

ある視点から、
ざっくりと日本史を斬ってみたい。
その視点とは『所属意識』である。

結論から言おう。誤解を恐れずに
一言で斬るとすれば、
◆『個人←→組織』のシーソーゲーム
ではないだろうか。

『滅私奉公』という日本語がある。

文字通り、「自分を滅して」、
「何かに奉公」する、という意味だ。
日本史の大枠は、世の中が固まると、
「滅私奉公」しようという
気分が強くなっていく。しかし、
世の中

もっとみる
光と影、両方とも ~伊達政宗と毛利元就

光と影、両方とも ~伊達政宗と毛利元就

北野唯我さんの
『戦国ベンチャーズ』という本が
大きな旋風を巻き起こしてますよね!↓

「人事の天才」こと
徳川家康と曹操を取り上げて、
現代の経営にも通じる事例や教訓を
とてもビビットに描き出す!
さすが、北野唯我さん。
素晴らしい!

歴史とは決して
過去に溺れるための
死蔵されたカビクサイものではなく

うまく取り出して活用すれば
現代いまここにも
とても役に立つものです。
もちろん、常に世

もっとみる