(「ギリシャ正教 東方の智」久松英二) 後世、二つの概念がマリア信心を規定することとなった。すなわち、「神を生んだ者」を意味する「テオトコス」(正教用語「生神女」)と「永遠なるおとめ」を意味する「アエイパルテノス」(正教用語「永貞童女」エイテイドウジョ)という呼び名である。
(「ギリシャ正教 東方の智」久松英二) カトリック教会では神学の一部門として「マリア論」(Mariology)なるものが発達した。しかし、この学問はそれだけで完結した独立の神学ではなく、あくまで「キリスト論」ないし「教会論」の一分野あるいは延長上に位置づけられている。