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【詩】神秘そのものが語る

言葉をはるかに越えた
神秘体験のあとで
ある聖者は沈黙したが
別の聖者は語ったという

より饒舌に

そのようなことが可能なのか
輝ける闇
永遠なる光と闇の
円環運動
すべてのものであり
同時に無であるような
知覚し得ないものを
いかに語るというのだろう

離脱の状態で
神秘そのものが
語るにまかせるのだと
マイスターは言った

「人は神に
直接的には触れられない」
そうみなされた時代に
みずからを空にし
無我の境地で
働きかける恩寵そのものに
語らせたのだ

人が光に合一することは
ギリシャの静寂主義では
祈りの完成とみなす
能動的な意識を捨て
受動的な場となり
ただ働きの力に委ねるならば
神秘みずからが語りうるのだろう

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