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2021.2.18〜
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記事一覧

襷に仲間たちの想いをのせて

襷に仲間たちの想いをのせて

「今年の女子には期待してないから。」

中学3年になった春、私が所属する陸上部の顧問は言った。
私の中学校は県内ではそこそこの強豪校だった。特に駅伝は強く、男女で全国大会出場を目指していた。県大会で1位になると全中駅伝の出場権が得られる。

私が1年生の時には男女とも全中駅伝に出場している。
しかし、私たちが3年生になった4月時点の女子チームは確かに全中出場を期待できるようなレベルではなかった。男

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両親は、理想の夫婦像であり反面教師でもある

両親は、理想の夫婦像であり反面教師でもある

私の両親はとても仲が良い。

まず、ケンカをしているところを見た事がない。小さかったころ、「パパとママって、ケンカしたことあるん?」って聞いたことがある。そうしたらなんて言ったと思う?「桃鉄してる時にケンカしたことがある」って。それ以来、2人だけでゲームはやらないらしい。かわいいかよ。
お父さんはどんな時でもお母さんの味方だ。私は言うことを聞かないのでよくビンタされていたが、お母さんが暴力を振るわ

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いい大学に進学してさっさと卒業して就職すれば人生ハッピーでしょ?みたいな教育、いつまでするつもりなんですか

いい大学に進学してさっさと卒業して就職すれば人生ハッピーでしょ?みたいな教育、いつまでするつもりなんですか

新潟の片田舎で育った私の世界は、とてもせまかった。
こんなつまらないド田舎、さっさと出ていってやると常々そう思っていた。

市内に高校は4校、電車を使えばいける高校は増えるがその選択肢はたかが知れている。
近隣では1番偏差値の高かった、とはいえ偏差値50程度の高校に進学した。

高校は楽しかった。

バイト禁止だったので、学校と家を往復し続ける3年間だった。それでも、毎日部活してそれなりに青春して

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10年前のこの日。

10年前のこの日。

10年前、私は中学一年生だった。

5時間目の社会の時間、校舎がゆるーく揺れ始めた。長い長い横揺れで、今まで経験したことがないほど長く揺れた。

それでも、中越地震、中越沖地震を経験していた私は、(この地震はそんなにおっきくなかったな)と思っていた。

授業が終わって職員室で掃除をしていたら、テレビで津波の映像が流れ始めた。
生まれて初めて見る映像だった。

この黒い波はなに?
この流れてるのは屋

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2021年1月29日の日記より追記

2021年1月29日の日記より追記

昨夜は月が綺麗だった。

夏目漱石が、「ILoveYou」の訳し方を「月が綺麗ですね」とでもしておけと言った話は有名だけど、実際にいい感じの人と月を見ている時に「月が綺麗ですね」とか言われたら、ドン引きしてしまう気がする。でも、今の時代に「月が綺麗ですね」なんて言ったらクサすぎる。

日本人は「あなたを愛している」とストレートには言えないから、「月が綺麗ですね」って言う。

月の写真を撮るのは難し

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SNSでの存在の重さに関する分かりづらい考察

SNSでの存在の重さに関する分かりづらい考察

人ひとりの「存在の重さ」ってどうやって測るのだろう。

殺人事件で亡くなった1人と、津波に巻き込まれて亡くなった1人、前者は名前を出されて報道されるけど後者は何千人のうちのひとりとして報道される。

有名人が亡くなればたくさんのファンが葬儀に参列することもあるし、有名人の子供が産まれればたくさんのファンに祝福される。

たくさんの人に知ってもらう、ことが「存在の重さ」につながるのだろうか?

自分

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ひと口ってどれくらい?

ひと口ってどれくらい?

「ひと口ちょうだい」が苦手だ。
みんなでシェアするご飯が苦手だ。

ラーメン屋に行った時、ケーキを買う時、パスタ屋に行った時。これとこれどっちも食べたい!ってことはよくある。

その時に、私はこれを頼むけど、あなたのもひと口ちょうだいね、って言われると何となく心がざらっとする。たとえ、相手からひと口もらえたとしても。

ある時、友だち4人でパスタ屋に行った。1人が、4人それぞれで食べたいものを頼ん

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情熱

「はまのには、情熱がない。」と言われたことがある。

「あんたは勝ち進めるほど情熱がない」と中学のスキー部でのラストレースのスタート前にも言われたことがある。

わたしはそんなに能天気にみえるのか?と悩むこともあった。

でもいま思えば、そういうことを言う人になりたくないと思っていたから、私には「情熱がない」と言われるのかもしれない。

一生懸命なのはいいことだし、頑張っているのも尊敬する。だから

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またひとつ、めんどうな日常を終えて。

小学校、中学校、高校、大学。

私の人生には4回の卒業式があるはずだった。

しかし、私には卒業式運がないようで、
結局、小学校と高校の卒業式しか出ていない。

中学校はインフルエンザで出席停止、大学は某感染症の影響もあり今日、出ないことを決めた。

17年間の学生生活(1年間休学したので)の中で、1番学生生活感がなかったのが大学四年生の今年だったなぁと思う。
学校には1度も登校せず、授業は全部オ

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おいしくしたり、きれいにしたり、おもしろくする魔法のかけ方

おいしくしたり、きれいにしたり、おもしろくする魔法のかけ方

「東海オンエア」というYouTuberグループがいる。
YouTubeを観ている人なら、必ず名前くらいは聞いたことがあるだろう男性6人組のYouTuberだ。

中学生男子みたいに下品で、見た目もとてもまともな20代後半の男性とは思えない人もいる。
でも毎日気がついたら動画を見てしまっている。

彼らは、おもしろい。
そして、おもしろいことにプライドを持っている。

毎日遊び呆けて、汗水垂らして働

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「アンチがいるのが嬉しい」

「アンチがいるのが嬉しい」

「おれ、最近アンチができたんすよ、それがめっちゃ嬉しくて。」

来年度仕事で関わるであろう高校生たちと打ち合わせした時、彼は言った。

アンチができて嬉しい???
むしろ凹まないか?

休学して多少目立つことをした私は、ある程度目立てば私たちをよく思わない人は必ず出てくることは知っていた。
アンチがいたからといって活動するのをやめたことはないが、嬉しくもなかったなぁと思う。

なぜ嬉しかったのか?

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白日

2020年、私は多くを手放した。手放したと思っていたが、もしかしたら捨てられたのは私のほうなのではないかとたまに思う。

高校から大学にかけて、仲良くしていた友達グループがいた。旅行に行ったり、プールに行ったりそれはそれはたくさん遊んだし、お泊まり会もたくさんした。メンバーが誕生日の度にお祝いしていた。
でも、この頃からどうしてもぬぐえない小さな違和感があった。そこにいる私は楽しんでいるのだけど、

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メイクで上げる、自己肯定感

メイクで上げる、自己肯定感

大学進学を前に、生まれて初めてコスメを買ってもらった。
ただ、母がファンデーションしかしない人だったのでファンデーションと下地のみ。

当時のメイクについての知識は「肌と目の周りに何かを塗る」というものしかなかった。
普通であれば、YouTubeや雑誌でメイクのやり方を研究するのだろうが、正直全く興味がなかった。

いや、メイクをする意味がよく分からなかった、と言うべきだろうか。

可愛くなるため

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「あんたは大人になったからね」と母は言った

「あんたは大人になったからね」と母は言った

母からティファニーのネックレスをもらった。

ティファニー。

今までアクセサリーというものにあまり興味がなくて、いつもスリーコインズで調達していた。
生まれて初めてのウン万円するアクセサリーだった。

「ティファニー コーのネックレスなんて初めて!」って喜んだ私に若干不安そうにしていた母だったが。
(本当は、Tiffany& Co. なのでコーではなくコーポレーションらしいし、そもそもCo.の部

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