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サカナクションの新宝島を聴いて小説書いてみた
原曲はコチラ
本編始まります。
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彼女との思い出は、徐々に色褪せ、遂には、彼女の声もうまく思い出せなくなっていた。
当時、僕は、街中で湧き出た小説のアイディアを書留めようと、目に付いた立て看板に向かって歩いていた。
『Cafe Hispaniolaこちら→』と書かれた看板に従い、石垣の路地を進む。
路地奥には、様々な高木に隠れて、平屋が一軒、ひっそりと佇んでいた。
それは、騒々しい文
Fishmansのナイトクルージングを聴いて小説書いてみた
原曲は「Fishmans ナイトクルージング」で検索するとレコチョク等、色々出てきます。
※今回はYouTube上に公式動画がアップされていなかったので、動画のリンクは貼れません。
本編始まります。
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宇宙のもくずが、今日も大気圏内を漂っている。
彼の仕事は、地球を眺めて詩を書く事だった。
今日は、海をテーマにして執筆していた。
――宇宙のもくずさん
振り向くと、配達員が宅配物を届けに
indigo la Endのハルの言う通りを聴いて小説書いてみた
原曲はコチラ
本編始まります。
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砂の惑星。を思わせる程の広大な砂浜。
そこにハルは居た。
風砂が、アシンメトリースカートと地を這う海浜植物を揺らす。
ハル、と声を掛けると彼女は振り返り、少しだけ笑った。
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ハルの本名を私は知らない。
ハルという名は、有名なSF映画に出て来るコンピューターからとったそうだ。
風雪が舞う。
私は、首元から入る風を防ごうとファスナーを上まで上げた。
ヒトリエのアンチテーゼ・ジャンクガールを聴いて小説書いてみた
原曲はコチラ
本編始まります。
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引きこもりの兄が自殺した。
といっても、既に家庭環境は崩壊していたので、皆、肩の荷が下りたと言わんばかりに軽やかに葬儀が終了した。
「あなた宛ての遺書よ」
と母が渡してきたが、開かずに机上に置いた。
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登校すると、私は、周囲から腫れ物に触るような扱いを受けた。
その方が余計な体力を使わないため、都合が良い。
放課後、遺憾な事にバカが走り寄ってきた
NUMBER GIRLの透明少女を聴いて小説書いてみた
原曲はコチラ
本編始まります。
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汗ばむ腕を振りながら、僕は彼女を追いかけた。
呼吸が荒くなり、鼓動が脈打つ。
走るのを止め、呼吸を整えた。
額から噴出た汗が、頬を伝い、つま先に落ちる。
「……年取ったな」
彼女は街の中へ消えていった。
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「世紀の名曲が出来たよ!」
嬉々として報告した僕に目もくれず、手を差し出す彼女。
黙ってデモテープを渡す僕。
曲を聴きながら、スナック菓子を頬
King GnuのIt's a small worldを聴いて小説書いてみた
原曲はコチラ
本編始まります。
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外灯を頼りに、塗るドーランは上手く塗れているか分からない。
道行く人々は、僕らに、好奇な、不審な、憐憫な眼差しを向ける。
気にしてはいられない。
準備を整えると、僕はお腹に手を当て、腰に手を回し、努めてコミカルにお辞儀をする。
再生ボタンを押して、音楽が流れる。
開演の合図だ。
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「後遺症で、半身不随と幼児退行が確認出来ます」
曇った医者の表情
西野好きで映画好きの僕が『えんとつ町のプペル』を分析する
観てきました。
西野好きの視点で語ると『面白かった!!』となります。
映画好きの視点で語ると『良いところも悪いところもある』という感想になります。
1. 西野好きの視点の解説一言で言うとこれは西野亮廣の自伝なわけです。
夢を追いかけて、笑われる西野をルビッチ、詐欺だ宗教だと叩かれる西野をプペル、と2人のキャラクターに分けて物語を作っています。
テーマは『笑われても、叩かれても、信じ抜け』とい
【小説】林の中の小さな学校
以下、ポプラ社募集の『こんな学校あったらいいな』の応募作品です。
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ほらマスク、と言って、母が、マスク越しに僕の鼻根を押さえる。
「隙間があったら意味ないんだから。」
言われた通り隙間がないかチェックする。
「大丈夫。行ってきます。」
「迷惑かけないようにね。夕食までには戻ること。後、学校の宿題もちゃんとやるのよ。」
学校の近くに誰も気にかけないほど細いけもの道がある
ゲーム下手くそな僕が【自己紹介をゲームで語る】
1. 序章元来、ゲームは苦手な方である。
『スーパーマリオブラザーズ』はワープか無限UPをしないとクリアー出来なかったし、『ポケットモンスター緑』はゼニガメばかり強くしていたら途中で詰んで、『ドラゴンクエスト4』はいつもマーニャ&ミネア編でデータが消える。
2. 小学生~大学生でも、友達の家に遊びに行けば、みんなゲームで遊んでいたので、僕はいつも見る側に周る。特に、友達に勧められても頑なにやら
【好きな映画】ラ・ラ・ランド
よく映画通と称する人と話していると、月に映画何本観るの?という話になる。僕は正直、全く観ない。月に2本観れば良い方だ。と答えると、眉をひそめられる。
その程度で、映画好きを名乗るなと言いたいのだろうが、僕はそれで構わない。
だって、時間の無駄じゃん。
たくさんの映画を観るよりも、好きな映画を何回も観る派のなかのひとです。
そんな訳で、6回観た映画『ラ・ラ・ランド』について語りたいと思います