見出し画像

【数学妄想】「コラッツの問題」を素人なりに考えてみた2

前回の続きですが、操作中に偶数が出現する確率がどれほどかを求めてみました。サンプルとして1~4001までの奇数2001個を使って調べました。その結果が下図です。

偶数出現確率2 - コピー - コピー

偶数出現確率は前回の note の予想通り60%台が最も多く、全体の約4分の3は62.5~72.5%のエリアに収まっていました。ちなみに、最小値はサンプルが「3711」のとき63.6%でした。次は操作末尾の合流について見て行きましょう。

2001個の奇数サンプルは操作を繰り返すとすべて「1」にたどり着きました。その時、どんな数字を選んだかに関係なく、河川の支流が本流に合流するように、途中で同じ数字になりました。先ほど紹介した「3711」は操作回数が最多の237回で、ほぼ50回ずつ操作回数が異なるサンプルを重ねてプロットしてみます。

操作末尾の合流 - コピー

スタート地点が左側で、ゴール地点「1」が右下にあるコーナーです。大雑把に見れば、点は緩やかに右下方向への流れになってますね。前回の note で予想していた「長期的に見れば数字は小さくなっていく傾向にあるだろう」というのがこれで可視化できたと思います。

赤が本流で、それ以外は支流ですけれど、支流は初期値から数回~数十回暴れたのちに完全に本流に合流して重なってしまいます。ほぼ等間隔に打点されているのは、片対数グラフで操作①が÷2、操作②が×3に近似できているからでしょう。あと、合流地点の数字を下に記しておきましょう。

赤:「3711」
橙:「3175」、残り156回で合流(24452/2 = 4075*3+1 =12226
緑: 「763」、残り122回で合流(517*3+1 = 3104/2 =1552
水: 「215」、残り 94回で合流(121*3+1 = 728/2 =364
青: 「219」、残り  8回で合流(80/2 = 13*3+1 =40

こう見ると2の累乗数で一致するわけではなさそうです。

前回noteと併せてのまとめ

・範囲を1~4001の奇数に絞って探索を行った結果、「1」になるまで操作①②をし続けると、どの奇数を選んでも操作によって偶数が出現する確率はすべて63.6%を上回る結果が得られました。

・長期的に見れば、数字は緩やかに小さくなっていく傾向がグラフ化によって確認できました(サンプル数過小による決めつけの恐れあり)。

・別サンプルと合流する数字については必ずしも2の累乗数で一致するとは限らないことが分かりました。

「ためになるわ」と感じて頂ければサポートを頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。