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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ…
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2018年7月の記事一覧

「ライターとしては書けない」。感動を削る取材

「ライターとしては書けない」。感動を削る取材

ライターをしていると忘れられない取材が、いくつかある。
その1つを、ここで書いてみようと思う。
この取材は、私の判断が正しかったかどうか迷い続けているから覚えている…というものだ。

それは、「科学コミュニケーター」と呼ばれる方々を取材する案件だった。
科学コミュニケーターとは、とてもざっくり言うと、「科学」というわかりにくい分野を私のようなど文系人間でも理解できるように、興味深く噛み砕いてくれる

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その文章に「サビ」はあるか

その文章に「サビ」はあるか

 おもしろい文章には「サビ」がある、と思った。

 曲で印象的な部分を「サビ」という。おなじように、文章にもちゃんと印象的な「サビ」があるか? 「これが言いたいんだ!」というメッセージがあるか? そこを意識するといいのではないか。

 そして、その「サビ」に向かって「イントロ」や「Aメロ」「Bメロ」を配置していくのである。

 こんな文章があったとする。

 今日は台風が近づいているからか、低気圧

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おもしろい文章は「共感8割、発見2割」

おもしろい文章は「共感8割、発見2割」

「おもしろい文章は、内容がおもしろい」という残酷な事実がある。

 もちろん、表現や言い回し、空気感などでおもしろさを伝えられる人もいる。しかしそれができるのは、作家など一部のプロフェッショナルだけ。下手にマネすると「さむいエッセイスト」みたいになる。

 プロの書き手ではないぼくたちが「おもしろい」と思われる文章を書くためには「内容で勝負する」必要がありそうだ。

 ただ、おもしろいと思われるよ

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「UXライティング」とは何か?Evernote、Mediumに関わったUXライターが語る

「UXライティング」とは何か?Evernote、Mediumに関わったUXライターが語る

今日は、WeWork Marunouchi Kitaguchiで開催されたイベントに参加。テーマは、海外で注目が集まっていると聞いていた「UXライティング」について。

ゲストとして登壇したのは、AIスタートアップスタジオのAll Turtlesの共同創業者であり、EvernoteやMediumなどのUXライティングを手掛けてきたJessica Collier氏。

All Turtlesは、Ev

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「シリコンバレーのUXライターが語る、UXライティングの重要性」参加レポート

「シリコンバレーのUXライターが語る、UXライティングの重要性」参加レポート

先日、丸の内weworkにて行われた「シリコンバレーのUXライターが語る、UXライティングの重要性」というイベントに参加してきました。

UXライティングという分野をつい最近知って気になっていたのと、All Turtlesさんもサイトが素敵だなと思っていたので、compassで「参加できます」の表示を見た時は非常に興奮しました。何度もその画面を開いて“合格通知”を眺めては、にやにやしながらwewo

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文章に必要な3要素とは?

文章に必要な3要素とは?

編集について書いていく「編集日記」、三回目の更新です。

前回は、ものづくりの準備段階について書きました。具体的には、読者を決めて、ゴールイメージを決めようということでした。

それが決まったら、ようやくクリエイティブがはじまります。

文章でいうと、考えるべき要素は3つあります。

1.テーマ
2.ストーリー
3.キャラクター

です。

じつはこれ、短い文章でも、長い文章でも変わりません(マン

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“共感できる文章”をつくる。心に残るnoteのコツ

“共感できる文章”をつくる。心に残るnoteのコツ

今月は久しぶりにいろんな媒体の記事を書いて、公開が楽しみな最近です。

noteのフォロワーも1万人を超え、最近はちゃんと届けたい人に届けられるようになってきたなと思っています。

先日、Twitter(に限らず全てのSNS)の師匠から、こんな嬉しいお言葉をいただいたので、今日はnoteを書くときのポイントを私なりにまとめてみようと思います。

▲noteに限らず全ての記事を書くときに気にして

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