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バカ学の探究者、あるいは単なるバカ。

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バカ学の探究者、あるいは単なるバカ。

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  • バカ学大全・補説

    学問についてなど、「バカ学」の周辺に関わる諸々についての文章を集めています。

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    私のバカ学探究の成果をまとめています。更新は非常に不規則となりますが、がんばって継続したいと思っております。

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固定された記事

バカの言語学:「バカ」の語義(5) バカ学的語義

←バカの言語学:「バカ」の語義(4) 戦前の辞書より 「バカ」の語義を4つに分ける  「『バカ』の語義」(1)(2)(3)(4)では、明治から現代までのさまざまな国語辞典で「バ…

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1年前
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学問論:学問について(3) 学問における「規範」

←学問論:学問について(2) 学問にとっての「戒定慧」 またもや間が空いてしまいましたが、前回は、学問を構成する3要素として「規範」「実践」「真理」を挙げ、それぞれ…

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1か月前

■バカの表現集
一から十まで馬鹿でした
馬鹿にゃ未練はないけれど
忘れられない奴ばかり
夢は夜ひらく
夢は夜ひらく
――藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」(作詞:石坂まさを)

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2か月前

■バカの表現集
結局この世界というものは、
幾十万の茶番狂言を演じても、
依然、一人の大馬鹿者にすぎません。
――ゲーテ『ファウスト』(相良守峯訳)

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2か月前

これまで書いた文章を読み返したら、文章のこなれていないところが多々ありましたので、かなり修正を入れました。内容は大きく変わっていませんが、今まで私の文章を読んでくださってピンと来なかったという方は、いくらかはわかりやすくなったと思いますので、再読していただけるとうれしいです。

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3か月前

■バカの表現集
小利口な奴こそ、まさに大馬鹿者なのである。
――ジョン・ダン「三重の馬鹿」(湯浅信之訳)

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4か月前

■バカの表現集
痴愚の時間は時計で量れるが 叡智の時間を量る時計は無い
――ウィリアム・ブレイク「地獄のことわざ」(『天国と地獄の結婚』より、寿岳文章訳)

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4か月前

■バカの表現集
あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階(きざはし)を滑り落ちて行く、この世の終りに辿り着くまで。いつもきのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道を照らしてきたのだ。
――W・シェイクスピア「マクベス」

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4か月前

■バカの表現集
春立や愚の上に又愚にかへる
――小林一茶「九番日記」

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4か月前

■バカの表現集
FOOL, n. 【愚者】知的思索の全領域に浸透し、道徳的活動のルートを通じて自分自身を広める輩。(中略)文字、印刷、鉄道、蒸気船、電信、平凡な言葉、そして学問の全系統を発明したものこそ愚者なのである。
――アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」(奥田俊介ほか訳)

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5か月前

学問論:学問について(2) 学問にとっての「戒定慧」

←学問論:学問について(1) 専「門」の内と外  前回は、門外漢の立場から「学問」というのは「場所」であって、その内側で行われていることである、ということを考えてみ…

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5か月前

学問論:学問について(1) 専「門」の内と外

 「バカ学大全」に取り組み始めて、もうすぐ1年になります。  しかし1年前に私が抱いていた意気込みはどこへやら、研究成果の発表は最初の2ヶ月足らずで止まってしまい…

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5か月前
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■バカの表現集
顔のまん中に突出していながら、眼や口にくらべて、いかにも愚かで無能らしく見えるのは鼻である。しかし鼻には、眼や口のようないたずらや、うそがない。それは徹底して馬鹿正直である。
――下村湖人「青年の思索のために」

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5か月前

■バカの表現集
おろかなる者は思ふ事おほし。
――松尾芭蕉「閉関の説」

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6か月前

■バカの表現集
私は、愚か者だ、思考の抑圧と、思考の畸形化のために。舌が麻痺してしまったために、私はからっぽだ。
――A・アルトー「神経の秤」(粟津則雄訳)

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6か月前

■バカの表現集
私が呼んでも世界は目ざめない
私は愚かに愛することが出来るだけだ
――谷川俊太郎「ソネット 50」

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6か月前
バカの言語学:「バカ」の語義(5) バカ学的語義

バカの言語学:「バカ」の語義(5) バカ学的語義

←バカの言語学:「バカ」の語義(4) 戦前の辞書より

「バカ」の語義を4つに分ける

 「『バカ』の語義」(1)(2)(3)(4)では、明治から現代までのさまざまな国語辞典で「バカ」という言葉の意味がどう説明されているかを見てきました。
 今回は、各辞書の語釈を踏まえて、私なりの「バカ」の語義を考えてみたいと思います。といっても、馬鹿貝はもちろん、道具が機能しなくなるという意味(「ネジがバカにな

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学問論:学問について(3) 学問における「規範」

学問論:学問について(3) 学問における「規範」

←学問論:学問について(2) 学問にとっての「戒定慧」

またもや間が空いてしまいましたが、前回は、学問を構成する3要素として「規範」「実践」「真理」を挙げ、それぞれについて簡単に説明しました。今回からは、これらの各々についてより詳しく考えてみることにします。まずは学問にとっての「規範」についてです。

専門用語の規範性

前回もちょっと書きましたが、ふだん学問と関わることのない人がいきなり学術論

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■バカの表現集
一から十まで馬鹿でした
馬鹿にゃ未練はないけれど
忘れられない奴ばかり
夢は夜ひらく
夢は夜ひらく
――藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」(作詞:石坂まさを)

■バカの表現集
結局この世界というものは、
幾十万の茶番狂言を演じても、
依然、一人の大馬鹿者にすぎません。
――ゲーテ『ファウスト』(相良守峯訳)

これまで書いた文章を読み返したら、文章のこなれていないところが多々ありましたので、かなり修正を入れました。内容は大きく変わっていませんが、今まで私の文章を読んでくださってピンと来なかったという方は、いくらかはわかりやすくなったと思いますので、再読していただけるとうれしいです。

■バカの表現集
小利口な奴こそ、まさに大馬鹿者なのである。
――ジョン・ダン「三重の馬鹿」(湯浅信之訳)

■バカの表現集
痴愚の時間は時計で量れるが 叡智の時間を量る時計は無い
――ウィリアム・ブレイク「地獄のことわざ」(『天国と地獄の結婚』より、寿岳文章訳)

■バカの表現集
あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階(きざはし)を滑り落ちて行く、この世の終りに辿り着くまで。いつもきのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道を照らしてきたのだ。
――W・シェイクスピア「マクベス」

■バカの表現集
春立や愚の上に又愚にかへる
――小林一茶「九番日記」

■バカの表現集
FOOL, n. 【愚者】知的思索の全領域に浸透し、道徳的活動のルートを通じて自分自身を広める輩。(中略)文字、印刷、鉄道、蒸気船、電信、平凡な言葉、そして学問の全系統を発明したものこそ愚者なのである。
――アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」(奥田俊介ほか訳)

学問論:学問について(2) 学問にとっての「戒定慧」

学問論:学問について(2) 学問にとっての「戒定慧」

←学問論:学問について(1) 専「門」の内と外

 前回は、門外漢の立場から「学問」というのは「場所」であって、その内側で行われていることである、ということを考えてみましたが、当たり前すぎる内容だったかと思います。
 そこで今回からは、あまり門外漢と言って済まさず、なるべく役に立ちそうな手掛かりを頼りにしながら、もう少し明確に「学問」なるものを描き出してみたいと思います。

仏教の「戒定慧」

 

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学問論:学問について(1) 専「門」の内と外

学問論:学問について(1) 専「門」の内と外

 「バカ学大全」に取り組み始めて、もうすぐ1年になります。
 しかし1年前に私が抱いていた意気込みはどこへやら、研究成果の発表は最初の2ヶ月足らずで止まってしまい、後は「バカの表現集」でお茶を濁す……いや、お茶を濁しているつもりはないのですが、ともかく本論のほうを進めることができておりません。
 「バカ学」をわがライフワークに、と心に決めてみたものの、その「ライフ」を維持するには飯を食わねばならず

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■バカの表現集
顔のまん中に突出していながら、眼や口にくらべて、いかにも愚かで無能らしく見えるのは鼻である。しかし鼻には、眼や口のようないたずらや、うそがない。それは徹底して馬鹿正直である。
――下村湖人「青年の思索のために」

■バカの表現集
おろかなる者は思ふ事おほし。
――松尾芭蕉「閉関の説」

■バカの表現集
私は、愚か者だ、思考の抑圧と、思考の畸形化のために。舌が麻痺してしまったために、私はからっぽだ。
――A・アルトー「神経の秤」(粟津則雄訳)

■バカの表現集
私が呼んでも世界は目ざめない
私は愚かに愛することが出来るだけだ
――谷川俊太郎「ソネット 50」