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雑記

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#権力

権力が任意に強制性認識を行う世界

明確な証拠なく、片方の主観を採用して権力が任意に強制性の認識を行い、その非難の方向を恣意的に定める、という社会では一体何が起きるだろうか。

三権分立の考え方

まず、基本的に、三権分立の意味するところは、司法、立法、行政の機能を分割することによって権力の集中を防ぐ、ということがある。その上で、社会正義についての判断は、司法が法に定められた手続きに従って、関係者の主張をそれぞれ吟味し、証拠を精査し

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悪魔の談話にいかに対応すべきか

河野談話の撤回が政治家によってなされないのは、いかに政治家の下半身がその談話によって担保されているかの証拠ではないかと感じる。田中角栄が炭鉱疑獄で政治家に流れた金の白黒についての基準を握って権力を手にし、三木武夫や海部俊樹がロッキード事件やリクルート事件でクリーンイメージ、それは得てしてマスコミ報道によって形成されるものであるが、それを用いて権力の座を獲たことに続き、総理にならずして下半身の基準を

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悪意と嘘と責任転嫁

世の因果は、悪意に対する恨みつらみで成り立っていると言えるのかもしれない。

悪意の付け替えによる対立構造化

悪意は対人関係であれば直接の謝罪によって解消されることもあるかもしれないが、あるいは嘘による責任転嫁によってその悪意を他者に付け替えるということがなされるかもしれない。そうなると、原因のわからない悪意が降りかかってくることになり、何が悪かったのだろう、と常に悩まされることになる。

そし

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不完全情報がもたらす不平等競争

ゲーム理論を見てもわかるように、不完全情報から駆け引き状態が発生する。ゲーム理論の典型例である囚人のジレンマでは、情報の不完全性から自分の有利な情報が出た時点で取引をする、ということになり、不完全情報の程度によってその駆け引きの結果が定まるのだと言える。これが社会に拡大されると、より完全に近い情報を持っている方が有利になってゆき、そしてそれによってさらに情報が集まり、ますます有利になるという不平等

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情報の集中・密着と拡散・連動

情報の広がり方ということに関して、直接コミュニケーションによる物は、情報量が多いので、密着して濃密な情報交流がなされる。一方でだいたいこの人がこんなことをしていそう、というリモートでの感覚は、それを念頭に置いて相互の仕事が影響し合うという様なことから、仕事にある種の連動性が生まれる。これは、自然なレベルであれば情報伝達の使い分けなどをすることでそれぞれの仕事を有効に進めてゆくことができるやり方であ

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権力と金融

通貨が強制通用力を持ち、その発行権を国家機関が持つことになると、それは大きな権力の源泉となる。強制通用力とは、貨幣の受け取りを拒否できない、ということであり、それは金さえあれば何でも買える、という範囲を大きく広げることになって、金を持つことが社会の中での他者に対する権力を大きくすることにつながっている。そしてその権力を国家機関が一手に握れば、そこへのアクセスというのが強い求心力を持つことになり、そ

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社会科学の非科学性とその飼い慣らし方

市場における自然価格については、社会科学的な分析が可能なのかもしれない、ということを書いた。それにはやはり条件があり、同一の財について複数の供給者がいて、市場が独占状態にならないことが必要になる。これが、社会を科学するのに非常に難しいところであり、物理学ならば、一定性質の複数の物質が所与で存在するということを前提とすることができるが、社会では人間の性質を固定するのが難しいために、その前提を打ち立て

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社会は科学しうるのか – 非科学性の権化 権力の魔力

自然科学においては、自然を観察した結果から帰納的にその理屈を導き出すが、社会科学においては逆に現状の観察から自らの理想像、あるいは意志のベクトルに向けて自然にたどり着くように演繹的に理屈を導きだすことなのではないだろうか。意志のベクトルと書いたが、実はこれが科学と呼べるのか否かの一つの大きな分岐点であるともいえそう。意志を押し付ける力、つまり権力を持ってしまえば、それを用いて社会をある程度自由にで

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最適権力圏

果たして、国民国家というのは権力の範囲として適切なのだろうか。

国民国家という考え自体非常に恣意的に作られたものであり、範囲が先に固定され、その中に入る人々を民族として纏めたのだともいえ、そして国民国家による教育で、単一言語や共通の歴史が教えられることで、国民という意識が統合されたのだとも言えそう。つまり、国民国家というのは、ある意味で国力が一つのピークを迎えたときに形成されたものだと言え、その

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社会の動き方の理念型

社会は一体どのように動くのか。

会社員や公務員が中心を占める現代社会でその駆動力となっているのは、年次毎に定まる予算だと言えそうで、その使途が定められてそれに従って目標が設定され、その目標をこなしてゆくことで仕事が行われる、ということになる。会社ならば、毎年の決算に向けて利益目標が立てられ、それに向けて生産を行い、販売し、利益を達成する、ということの繰り返しで、利益を上げるためには社会で需要のあ

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権力・正義・虚構のトリレンマ

トリレンマというのは、三つのことを同時に満たすことができない、ということであるが、権力と正義、そして虚構というのは、そのトリレンマの状態にあるのではないか。

権力は力によりその意志を他者に押し付けるものであり、正義というのは主観的正しさであり、虚構は全てが真実であるとはいえない文学的構造であると言える。

権力と正義が組み合わさると、自分から見た正義を他者に力で持って押し付けることになる。それは

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