ジャーニー

大相撲好きです。他に落語、昭和、政治史、おもちゃ、ゲーム、ミニカー、長寿者研究なども好…

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大相撲好きです。他に落語、昭和、政治史、おもちゃ、ゲーム、ミニカー、長寿者研究なども好みます。長い歴史に埋もれた隠れた事実を掘り起こしたい。ご意見ご感想はお待ちしております。基本フォローいただければフォローします。

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五街道雲助の人間国宝に考える

落語界に慶事。五街道雲助が重要無形文化財保持者に認定された。落語家では4人目。演芸では講談の貞水、松鯉と合わせ6人目である。 小三治の次の国宝は誰かという予想は巷…

ジャーニー
9か月前
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木村庄之助の権威を見る

今年昇格した木村庄之助は残り3場所で定年だが、その後の立行司昇進の動向が見えない。順当には木村容堂だが玉治郎の退職など、何かと行司界も穏やかではないように思える…

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立行司のこと

木村庄之助は現在38代。9年間空位であった。 定年制導入以降急速に代数が増えた庄之助。昭和34年までは22代だった。初代から3代までは実在しないか、あるいは庄之助襲名の…

夏場所番付にみる

夏場所も番付発表。主なものは大関琴櫻・三役に朝乃山・大の里、尊富士が前頭6枚目といったところか。 尊富士の番付の低さが気になる。17枚目から11枚アップとなるが…

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談志一代記を読む~若手落語会~

二つ目時代、落語以上にキャバレーでの営業で頭角を現した。スタンダップコメディのスタイルで、謎かけ、フランスのジョーク、現代版の艶笑小咄が主だったようだ。1晩に7軒…

ジャーニー
11日前
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力士と飲酒

二所ノ関部屋で飲酒騒動。大の里が幕下の未成年力士と部屋で飲酒したようだ。9月のことだが二所ノ関が報告し、協会から厳重注意。とはいえ今回はあくまで相撲部屋内のこと…

ジャーニー
2週間前
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昭和35年の相撲界

古雑誌の読売大相撲35年6月号より。お馴染みの座談会から。彦山光三、天竜、玉の海、東富士に司会は江馬氏。この場所は栃錦が引退、大鵬柏戸らの台頭と時代の転換を強く意…

ジャーニー
2週間前
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経済効果とは?

商品やビジネスの宣伝で経済効果云々という評価が最近多くなった。いわば権威付け。現在反対意見の多い大阪万博もそうだ。大阪府や大阪市は2兆円の経済効果と盛んに強調す…

ジャーニー
3週間前
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談志一代記を読む~ウケるウケないとは~

二つ目になって小よしから小ゑんとなった。二つ目になっても前座が少なく相も変わらず前座仕事もこなしたという。当時落語協会は総勢50人もいたか。落語界の事情がよく分…

ジャーニー
3週間前
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曙が亡くなった

また角界に暗いニュース。元横綱の曙が亡くなった。54歳。7年前に倒れ以来、療養していた。 ハワイからはるばる来日し昭和63春に若乃花・貴乃花らと初土俵。ここから若貴…

ジャーニー
4週間前
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政治家のふるまい

政治資金問題。自民党は39人に党員資格停止や離党勧告の処分を決定したが、反発の声も多い。正直外から見ていると井の中の蛙といった印象を受ける。過去、郵政民営化問題な…

ジャーニー
1か月前
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明治時代と相撲

4日、国内最高齢の男性が112歳で亡くなったと発表があった。明治44年生まれの112歳。明治生まれ男性がゼロになったとみられる。まさに明治は遠い世界となっていく。 相撲…

ジャーニー
1か月前
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明治世代の終わり

今日、国内最高齢の男性が亡くなったと発表があった。千葉県在住で112歳の男性。明治44年11月6日生まれだった。 共同通信の記事より引用すると 3日にベネズエラの世界最…

ジャーニー
1か月前
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新弟子検査の昔

昨年より長年続いた大相撲の新弟子検査の基準が撤廃された。正確に言えば「体格の基準を満たしていなくても運動能力を測る2次検査で能力が十分だと認められれば合格」とな…

ジャーニー
1か月前
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コメンテーターいる?

最近のメディアで堪えられないことがある。意見の押し売りだ。 ニュースが1項目あると必ずと言っていい程専門家なる人物が登場し、その問題などについて総括する。そして…

ジャーニー
1か月前

機能性表示食品の闇

近年急増するサプリメント。そもそもこういったサプリメントは機能性表示食品とされるもので、今回の「紅麹コレステヘルプ」も国に届け出たうえで「コレステロールを下げる…

ジャーニー
1か月前
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五街道雲助の人間国宝に考える

五街道雲助の人間国宝に考える

落語界に慶事。五街道雲助が重要無形文化財保持者に認定された。落語家では4人目。演芸では講談の貞水、松鯉と合わせ6人目である。

小三治の次の国宝は誰かという予想は巷されてきたが柳家権太楼、柳家さん喬、五街道雲助、春風亭一朝、入船亭扇遊といったところの名が挙がっていた。いずれも1980年代半ばの真打で同世代。芸術選奨文部科学大臣賞や紫綬褒章を受賞していることが共通。ある意味人間国宝になる前段階といえ

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木村庄之助の権威を見る

木村庄之助の権威を見る

今年昇格した木村庄之助は残り3場所で定年だが、その後の立行司昇進の動向が見えない。順当には木村容堂だが玉治郎の退職など、何かと行司界も穏やかではないように思える。スンナリいくのだろうか。

読売大相撲47年5月号は「その後の4庄之助」と題し、存命の木村庄之助にインタビューしている。当時22代が82歳、23代74歳、24代70歳、25代が62歳。この直前には行司のストライキ騒動もあり、その後の47年

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立行司のこと

立行司のこと

木村庄之助は現在38代。9年間空位であった。

定年制導入以降急速に代数が増えた庄之助。昭和34年までは22代だった。初代から3代までは実在しないか、あるいは庄之助襲名の事実のない行司で4代目が史実上初代である。享保年間に襲名といわれる。以後200年ほどで22代まで継承された。1人が10年は襲名していた計算となる。定年制実施以後は56年で15代と激増。平均4年だが27代は13年、32代は1場所と両

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夏場所番付にみる

夏場所番付にみる

夏場所も番付発表。主なものは大関琴櫻・三役に朝乃山・大の里、尊富士が前頭6枚目といったところか。

尊富士の番付の低さが気になる。17枚目から11枚アップとなるが幕内優勝でこの位置。6枚目では上位総当たりでもない。かつては優勝次場所は小結が慣例だった時もある。現在は上位混戦時代で、前頭筆頭~2枚目の勝ち越しでは簡単に三役とはいかず、割を食う力士が毎場所出るがどうなのか。

ある意味幕内優勝の価値は

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談志一代記を読む~若手落語会~

談志一代記を読む~若手落語会~

二つ目時代、落語以上にキャバレーでの営業で頭角を現した。スタンダップコメディのスタイルで、謎かけ、フランスのジョーク、現代版の艶笑小咄が主だったようだ。1晩に7軒掛け持ちしたという。

しかし落語にも熱心で湯浅喜久治プロデュースの「若手落語会」のメンバーとなっている。

湯浅喜久治。昭和4年、浅草生まれ。「東横落語会」の企画、演出を担い、突如4年連続で芸術祭奨励賞を受賞したことから、「芸術祭男」の

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力士と飲酒

力士と飲酒

二所ノ関部屋で飲酒騒動。大の里が幕下の未成年力士と部屋で飲酒したようだ。9月のことだが二所ノ関が報告し、協会から厳重注意。とはいえ今回はあくまで相撲部屋内のこと。九重部屋の飲酒問題もあったが少し事情が違う。今になって表に出るとは、宮城野の問題で協会内で些少な事態でも報告するように通達でもあったのか?

これだけでも暴行事件があったかのようにニュースとなっているが、それほどのことだろうか。その場で

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昭和35年の相撲界

昭和35年の相撲界

古雑誌の読売大相撲35年6月号より。お馴染みの座談会から。彦山光三、天竜、玉の海、東富士に司会は江馬氏。この場所は栃錦が引退、大鵬柏戸らの台頭と時代の転換を強く意識しなければならない時であった。大正世代の退場ということも意味している。

この場所優勝したのは若三杉。当時188センチ、122キロで大鵬柏戸と三羽ガラスと言われるほどの大型新進力士だった。のち大豪と改名し関脇まで昇進するが、わきの甘さや

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経済効果とは?

経済効果とは?

商品やビジネスの宣伝で経済効果云々という評価が最近多くなった。いわば権威付け。現在反対意見の多い大阪万博もそうだ。大阪府や大阪市は2兆円の経済効果と盛んに強調する。

しかし、そもそも経済効果という考え自体が怪しいともいう。経済効果とはあるイベント・出来事に人や団体が消費・投資した金額の合計を表すもので、直接、一次・二次といった段階的に効果を算出する。その計算方法はイベントであれば1人当たりの費目

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談志一代記を読む~ウケるウケないとは~

談志一代記を読む~ウケるウケないとは~

二つ目になって小よしから小ゑんとなった。二つ目になっても前座が少なく相も変わらず前座仕事もこなしたという。当時落語協会は総勢50人もいたか。落語界の事情がよく分かる。ただ稽古はよくいっていたようだ。

三遊亭小圓朝(1892-1973)。2代目小圓朝の息子として生まれ15歳で入門。芸歴が長く地味ながらも忠実な高座だったという。血統の良さもあり、橘家円喬の襲名も計画する程だったが、地味さが災いして大

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曙が亡くなった

曙が亡くなった

また角界に暗いニュース。元横綱の曙が亡くなった。54歳。7年前に倒れ以来、療養していた。

ハワイからはるばる来日し昭和63春に若乃花・貴乃花らと初土俵。ここから若貴時代が始まった。貴ノ花に高見山と師匠同士の因縁もあってか初土俵時より期待され、実際大成した。

1年後には稽古中に幕内の若瀬川を突き倒し、病院送りとするなど規格外ぶりを発揮。初土俵以来負け越しなく関脇まで昇進。その驚異さは小錦の登場以

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政治家のふるまい

政治家のふるまい

政治資金問題。自民党は39人に党員資格停止や離党勧告の処分を決定したが、反発の声も多い。正直外から見ていると井の中の蛙といった印象を受ける。過去、郵政民営化問題などでも除名や離党が相次いだものの、ほとぼりが冷めたとばかりにのちに復党のケースが多かった。今回のケースも処分議員側から不服の声も多いが、何かポーズのように見えてしまう。地元や地方議会ではさらに厳しい声も多く、単なる脱税と糾弾されたり、辞職

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明治時代と相撲

明治時代と相撲

4日、国内最高齢の男性が112歳で亡くなったと発表があった。明治44年生まれの112歳。明治生まれ男性がゼロになったとみられる。まさに明治は遠い世界となっていく。

相撲界でみると、明治後期は梅常陸時代と呼ばれる黄金期であった。新聞などメディアの進歩によって、大衆を巻き込んだ初めての時代ともされ、いわば現代の相撲につながる慣習が確立されたころでもある。

いくつか挙げると

今もって続いている規則

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明治世代の終わり

明治世代の終わり

今日、国内最高齢の男性が亡くなったと発表があった。千葉県在住で112歳の男性。明治44年11月6日生まれだった。

共同通信の記事より引用すると

3日にベネズエラの世界最高齢、114歳男性が亡くなったと発表された。これに伴い薗部氏が次の世界最高齢者となる可能性もあり、県や市に確認した所、薗部氏も先立って亡くなっていたと分かったようだ。これがなければもうしばらく秘匿されたのかもしれない。

各都道

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新弟子検査の昔

新弟子検査の昔

昨年より長年続いた大相撲の新弟子検査の基準が撤廃された。正確に言えば「体格の基準を満たしていなくても運動能力を測る2次検査で能力が十分だと認められれば合格」となり、いわば体格基準が優先であることは変わらない。とはいえ運動能力検査はフリーに近く、事実上基準なしに変更になったといえる。

時代によって細かな改正はされており、長らく173センチ、75キロ以上だった基準は2012年より167センチ、67キ

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コメンテーターいる?

コメンテーターいる?

最近のメディアで堪えられないことがある。意見の押し売りだ。

ニュースが1項目あると必ずと言っていい程専門家なる人物が登場し、その問題などについて総括する。そしてそのニュースが終る。特に近年のニュースやテレビはこの構図が多い。
ワイドショーなどにもやたら弁護士や精神科医、または~教授、~特任教授、~刑事なる人物が出て上から目線でモノ申してる。

内容によってはそれでもふさわしいこともあるが、ワイド

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機能性表示食品の闇

機能性表示食品の闇

近年急増するサプリメント。そもそもこういったサプリメントは機能性表示食品とされるもので、今回の「紅麹コレステヘルプ」も国に届け出たうえで「コレステロールを下げる」と機能を表示していた。

この機能性表示食品は安倍内閣の「アベノミクス」政策の一つとしてできた制度で、「世界で一番活躍する企業活動を妨げる障害を一つ一つ改善していく」とする路線に乗ったものだった。しかしスタート時よりその評価手法や表示基準

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