ジャーニー

大相撲好きです。他に落語、昭和、政治史、おもちゃ、ゲーム、ミニカー、長寿者研究なども好…

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大相撲好きです。他に落語、昭和、政治史、おもちゃ、ゲーム、ミニカー、長寿者研究なども好みます。長い歴史に埋もれた隠れた事実を掘り起こしたい。ご意見ご感想はお待ちしております。基本フォローいただければフォローします。

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五街道雲助の人間国宝に考える

落語界に慶事。五街道雲助が重要無形文化財保持者に認定された。落語家では4人目。演芸では講談の貞水、松鯉と合わせ6人目である。 小三治の次の国宝は誰かという予想は巷されてきたが柳家権太楼、柳家さん喬、五街道雲助、春風亭一朝、入船亭扇遊といったところの名が挙がっていた。いずれも1980年代半ばの真打で同世代。芸術選奨文部科学大臣賞や紫綬褒章を受賞していることが共通。ある意味人間国宝になる前段階といえる。しかし一般的知名度の面では今一つというのがあり誰も認定されないという意見も多

    • 力士と飲酒

      二所ノ関部屋で飲酒騒動。大の里が幕下の未成年力士と部屋で飲酒したようだ。9月のことだが二所ノ関が報告し、協会から厳重注意。とはいえ今回はあくまで相撲部屋内のこと。九重部屋の飲酒問題もあったが少し事情が違う。今になって表に出るとは、宮城野の問題で協会内で些少な事態でも報告するように通達でもあったのか? これだけでも暴行事件があったかのようにニュースとなっているが、それほどのことだろうか。その場で指導し改善ならばひとまずは良しだろう。 相撲界への風当たりがきつすぎると愚考して

      • 昭和35年の相撲界

        古雑誌の読売大相撲35年6月号より。お馴染みの座談会から。彦山光三、天竜、玉の海、東富士に司会は江馬氏。この場所は栃錦が引退、大鵬柏戸らの台頭と時代の転換を強く意識しなければならない時であった。大正世代の退場ということも意味している。 この場所優勝したのは若三杉。当時188センチ、122キロで大鵬柏戸と三羽ガラスと言われるほどの大型新進力士だった。のち大豪と改名し関脇まで昇進するが、わきの甘さや淡白さが欠点となり大関とはならず引退する。若三杉時代の方が全盛ともいえる。 ち

        • 経済効果とは?

          商品やビジネスの宣伝で経済効果云々という評価が最近多くなった。いわば権威付け。現在反対意見の多い大阪万博もそうだ。大阪府や大阪市は2兆円の経済効果と盛んに強調する。 しかし、そもそも経済効果という考え自体が怪しいともいう。経済効果とはあるイベント・出来事に人や団体が消費・投資した金額の合計を表すもので、直接、一次・二次といった段階的に効果を算出する。その計算方法はイベントであれば1人当たりの費目別消費額、つまりいくら消費したかという仮定に基づくようだ。 簡単にみると、1人

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          談志一代記を読む~ウケるウケないとは~

          二つ目になって小よしから小ゑんとなった。二つ目になっても前座が少なく相も変わらず前座仕事もこなしたという。当時落語協会は総勢50人もいたか。落語界の事情がよく分かる。ただ稽古はよくいっていたようだ。 三遊亭小圓朝(1892-1973)。2代目小圓朝の息子として生まれ15歳で入門。芸歴が長く地味ながらも忠実な高座だったという。血統の良さもあり、橘家円喬の襲名も計画する程だったが、地味さが災いして大看板となることはできず、中堅真打の扱いで終わった。学生落研の稽古台を長く務め、教

          談志一代記を読む~ウケるウケないとは~

          曙が亡くなった

          また角界に暗いニュース。元横綱の曙が亡くなった。54歳。7年前に倒れ以来、療養していた。 ハワイからはるばる来日し昭和63春に若乃花・貴乃花らと初土俵。ここから若貴時代が始まった。貴ノ花に高見山と師匠同士の因縁もあってか初土俵時より期待され、実際大成した。 1年後には稽古中に幕内の若瀬川を突き倒し、病院送りとするなど規格外ぶりを発揮。初土俵以来負け越しなく関脇まで昇進。その驚異さは小錦の登場以上だったかもしれない。 貴乃花より先だって平成4夏後大関昇進、大関4場所で横綱

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          政治家のふるまい

          政治資金問題。自民党は39人に党員資格停止や離党勧告の処分を決定したが、反発の声も多い。正直外から見ていると井の中の蛙といった印象を受ける。過去、郵政民営化問題などでも除名や離党が相次いだものの、ほとぼりが冷めたとばかりにのちに復党のケースが多かった。今回のケースも処分議員側から不服の声も多いが、何かポーズのように見えてしまう。地元や地方議会ではさらに厳しい声も多く、単なる脱税と糾弾されたり、辞職を要求する声もある。全く収まらない。どこへいくのか? さらに静岡県知事の問題発

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          明治時代と相撲

          4日、国内最高齢の男性が112歳で亡くなったと発表があった。明治44年生まれの112歳。明治生まれ男性がゼロになったとみられる。まさに明治は遠い世界となっていく。 相撲界でみると、明治後期は梅常陸時代と呼ばれる黄金期であった。新聞などメディアの進歩によって、大衆を巻き込んだ初めての時代ともされ、いわば現代の相撲につながる慣習が確立されたころでもある。 いくつか挙げると 今もって続いている規則が多い。明治は近代化の時代ということがよくわかる。明治中期でも相撲会所→相撲協会

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          明治世代の終わり

          今日、国内最高齢の男性が亡くなったと発表があった。千葉県在住で112歳の男性。明治44年11月6日生まれだった。 共同通信の記事より引用すると 3日にベネズエラの世界最高齢、114歳男性が亡くなったと発表された。これに伴い薗部氏が次の世界最高齢者となる可能性もあり、県や市に確認した所、薗部氏も先立って亡くなっていたと分かったようだ。これがなければもうしばらく秘匿されたのかもしれない。 各都道府県の最高齢者を見る限り、ほかに明治生まれの男性がいない。おそらく最後の明治生ま

          明治世代の終わり

          新弟子検査の昔

          昨年より長年続いた大相撲の新弟子検査の基準が撤廃された。正確に言えば「体格の基準を満たしていなくても運動能力を測る2次検査で能力が十分だと認められれば合格」となり、いわば体格基準が優先であることは変わらない。とはいえ運動能力検査はフリーに近く、事実上基準なしに変更になったといえる。 時代によって細かな改正はされており、長らく173センチ、75キロ以上だった基準は2012年より167センチ、67キロ以上の第二検査の基準に統一された。その後も中学卒業者は身長のみ緩和としていたも

          新弟子検査の昔

          コメンテーターいる?

          最近のメディアで堪えられないことがある。意見の押し売りだ。 ニュースが1項目あると必ずと言っていい程専門家なる人物が登場し、その問題などについて総括する。そしてそのニュースが終る。特に近年のニュースやテレビはこの構図が多い。 ワイドショーなどにもやたら弁護士や精神科医、または~教授、~特任教授、~刑事なる人物が出て上から目線でモノ申してる。 内容によってはそれでもふさわしいこともあるが、ワイドショーらしい芸能や事件物でも専門分野とばかりにコメントする。えらい人なので黙って

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          機能性表示食品の闇

          近年急増するサプリメント。そもそもこういったサプリメントは機能性表示食品とされるもので、今回の「紅麹コレステヘルプ」も国に届け出たうえで「コレステロールを下げる」と機能を表示していた。 この機能性表示食品は安倍内閣の「アベノミクス」政策の一つとしてできた制度で、「世界で一番活躍する企業活動を妨げる障害を一つ一つ改善していく」とする路線に乗ったものだった。しかしスタート時よりその評価手法や表示基準に統一的なものがなく、安全性への懸念があった。共産党の穀田惠二議員が2014年に

          機能性表示食品の闇

          紅麹問題を考える

          小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」による健康被害。これまでに5人の死亡が確認され、入院も100人を超えている。 小林製薬といえば、筋肉痛の鎮痛剤「アンメルツ」、トイレの洗浄剤「ブルーレット」「消臭元」、冷却シート「熱さまシート」、入れ歯洗浄剤の「パーシャルデント」といったものが有名だ。ある意味商品名のインパクトも大きく記憶に残るが、ニッチな市場に目を向け開拓してきた企業とも評される。しかし主力の商品は一般用医薬品などのヘルスケアに変わりつつあり、2023年度の国内

          紅麹問題を考える

          新十両よもやま

          番付編成会議が終わり、阿武剋・塚原改め栃大海・ 風賢央の3人が新十両となった。また千代丸が再十両。 おそらく引退の北青鵬、北はり磨、天空海、琴恵光の4人が陥落。風賢央はこれまで6枚目が最高位で、勝越し自体も13枚目が最高だが今回13枚目の全勝で一気に昇進となった。 同じような例を見ると、今場所限りで定年となる世話人の福龍岳は昭和62九州に十両昇進しているが、これは前場所14枚目の全勝によるものだった。この福龍岳は15枚目以内の勝ち越しがこのとき1度だけ。いかに運が良かったか

          新十両よもやま

          記録花盛りの大相撲

          春場所がようやく終わり。目まぐるしい展開にいつもよりも長く感じた。尊富士がケガの中敢然と出場、豪ノ山に勝利し見事優勝となった。これによって110年ぶりの新入幕優勝、優勝制度以降初の新十両→新入幕の連続優勝、通算最少敗数(10)での優勝、初土俵から11場所の優勝といった記録が更新。 大の里は尊富士が勝ち優勝はない中での豊昇龍戦。大の里には珍しく粘りを見せたが、最後無造作に組み止めて出るところ、豊昇龍捨て身の下手投げ。若干反り技にも見えたが見事に横転した。まだまだ技術より体力勝

          記録花盛りの大相撲

          尊富士か大の里か

          春場所は大詰めだが千秋楽を前にとんでもないことになった。 優勝をかける尊富士が実力者?の朝乃山と対戦、一方的な相撲で寄り切られた末右足を痛め、車いすで下がるというアクシデント。この分では出場どころか来場所にも響きそうだ。プロレスで言う断崖喉輪落としのような形で転落したのは不運であった。 ただ朝乃山の相撲云々より、豊昇龍戦に敗れた翌日は全身が吊っていたという。仕切り中から違和感があったようで頻繁に気にしていた。連日の相撲で疲労が限界に達していたのだろう。 上半身に比べ下半

          尊富士か大の里か