記事一覧
映画『白鍵と黒鍵の間に」池松壮亮主演
映画『白鍵と黒鍵の間に」 富永昌敬監督、原作:南博 試写会で拝見しました。機会をいただきまことにありがとうございます。 https://hakkentokokken.com ジャズピアニ…
中国映画『小さき麦の花』@早稲田松竹
お盆休み前。 高田馬場にある名画座、早稲田松竹で見た、二本立てのうちの一本です: 中国映画 『小さき麦の花』Return to Dust 監督・脚本 リー・ルイジュン https://mo…
マルコ・ベロッキオ監督『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』
映画試写会に行ってきました:
マルコ・ベロッキオ監督『夜の外側 イタリアを震撼させた55日間』2022
8月9日から、Bunkamuraなどで上映開始となります。
ザジフィルムズ35周年記念作品です。
試写会の機会をいただき、まことにありがとうございます。
『夜の外側』は、1978年3月、イタリア元首相のアルド・モーロがローマの街中で白昼堂々と誘拐され、55日間におよぶ監禁の末に殺害された事
ジャン・ルノワール『ピクニック』とヴァカンス法:フランス総選挙によせて(2)
海から戻ってきた子供が、真っ黒に焼けた顔に白い歯をかがやかせるのを見るにつけ、季節の微細さを感じます。
大人になると、季節の変化なんて、暑いか寒いか、低気圧か高気圧か、くらいしか感知しませんからね。それにひきかえ、子供の日焼けした肌の色のグラデーションがあまりにも細かくて、そこに、こまやかな経験や記憶や思いが刻まれたのだろうな、と、お母さんは今日も勝手に妄想します。
それはともかく。
フラン
フロン・ポピュレールとヴァカンス法:フランス総選挙によせて(1)
七夕の真夜中のことです。
世界の各所が選挙の夏をむかえました。
日本では、カオスな都知事選が終わり、人々が眠りに着いた後、
1万キロの時空を隔てたフランスでは、総選挙の結果が出ておりました。
フランス総選挙。
議会下院の決選投票の結果は、おおかたの予想がくつがえされ、左派連合である「ヌーヴォー・フロン・ポピュレール」(Nouveau Front populaire 、新人民戦線)が最大勢力となり
セルダ先生のバルセロナ:カタルーニャとユルバニサシオン
某日某朝、子供が出かけた後の玄関に、プリントが落ちていました。
拾い上げた瞬間に、「カタルーニャ独立問題」の文字が目にとびこんできました。
社会科のプリントですね。
カタルーニャ…!
お母さん、朝からすっかりスペイン気分です。
カタルーニャ州は、スペイン北部に位置しており、経済都市バルセロナを州都にもちます。フランスと国境を接しており、パリ留学中に日帰り(たしか)で遊びに行った記憶があります。
『ヴェルサイユの宮廷庭師』 2014とアンドレ・ル・ノートル先生
アンドレ・ル・ノートル。
ある日、ふいに、その名前と顔が頭に浮かび、
離れなくなりました。
いわずとしれた、フランス庭園史上最大の巨匠です。
17世紀のブルボン王朝フランスにおいて、国王ルイ14世のもとで、ヴェルサイユ宮殿をとりまく広大な庭園の設計をお手掛けになられました。
幾何学的な屋外空間は、絶対王政の象徴的空間となります。フランスはヴェルサイユを起点にして世界に誇るペイザージュ文化を築き
青木淳先生の退任記念展@藝大美術館陳列館
「青木淳退任記念展 雲と息つぎ ―テンポラリーなリノベーションとしての展覧会 番外編―」
東京藝術大学大学美術館・陳列館1、2階
会期:2023年11月18日(土) - 2023年12月3日(日)
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2023/11/clouds-and-breaths.html
白っぽい室内に、現場の廃材を借り集めたような半透明のテープや足
アントニオーニの時代:『欲望』1966とジェーン・バーキン(中編)
2023年8月に亡くなった映画批評家アルド・ベルナルディーニ先生は、1960年代半ばの自著の中で、アントニオーニが、ジェーン・バーキンを主役と発表していたと記述していました。
他所で同様の記述を見たことはない、というより、一般に手に入る範囲の書物で『欲望』公開当時のアントニオーニが「ジェーン・バーキン」に言及した記録は見かけたことがないので、わたし個人としては、すこし意外でした。
そもそもアン
アントニオーニの時代:『欲望』1966とジェーン・バーキン(前編)
フランスで活躍したイギリス人女優、ジェーン・バーキン先生が亡くなられて、一ヶ月が経ちました。
お元気でいてほしかったです。合掌。
さて、バーキン先生。
バーキン先生といえば、無名時代に、ミケランジェロ・アントニオーニ監督による『欲望』Blowupへ出演していました。
バーキン先生は1946年生まれなので、1966年の映画公開時は20歳前後。
18歳で、最初の夫である映画音楽家ジョン・バリーと結
中国映画『小さき麦の花』@早稲田松竹
お盆休み前。
高田馬場にある名画座、早稲田松竹で見た、二本立てのうちの一本です:
中国映画
『小さき麦の花』Return to Dust
監督・脚本 リー・ルイジュン
https://moviola.jp/muginohana/#modal
2011年の中国西北地方の農村を舞台に、貧しい夫婦が、周囲から疎外されながらも、二人で手を取り合って生きていく物語。
村落のなかで、疎外され、笑いものに