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【現代詩】『たらんちゅら☆りん』

『たらんちゅら☆りん』
赤黄緑紫


たらんちゅら、は

思い込んでいる

自分は【華】なのだと

世界を股にかけ

宙の顔色

伺いながら

晴天を夢想し

=花咲けよ=

この、地球丸を

頼もしく運転する

俺こそが“操縦士”なのだと

思ってもいない

自分が【毒蜘蛛】だなんて

ましてや皆から

恐れられている、あの

【たらんちゅら☆りん】

だなんて

夢にも√思っていない、よ

四方八方

ぐっと手足を健康的に

延ばして

いるだけ

単純明快

これ、以上

ここに居る理由など=ない=

世界がどこまで

続いてゆくのか

得も知れぬ

鼻先に沈む夕陽を

見届けながら

棲 息 す る

決して広くはない√肢体に

ぎゅうと心臓

手繰り寄せ

想いの丈

張り巡らせて

=自己中心に=

巣食うて居る

見てくれ、これこそが

=俺様の世界=

誰の世話になるでもない、さ

ただ只管に

紡いでゆく

俺が俺で

ある為だけに



あかきみどりむらさき
2024ねん





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