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とりとめもないこと

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忘れたくない日々の些事について
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3月28日、日曜、雨のち晴れ。

3月28日、日曜、雨のち晴れ。

うまく眠りにつけないとき、わたしはお香を焚く。

なんて言うと小洒落たナイトルーティンのように聞こえるかもしれないが、お香の何がいいって秋田のおばあちゃんちの匂いがすることだ。

「おばあちゃんちの匂い」とは、つまりお仏壇が置いてある畳部屋で放たれていた、お線香の香り…。どんな香りに癒やされようが自由でしょう。

アロマキャンドルにしたってそう。「アロマ」の部分ではなく、「キャンドル」の火が消える

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変わることも変わらないことも同様に尊い

変わることも変わらないことも同様に尊い

りんご姐さんが

この世にあって欲しい物を作るよ 
小さくて慎ましくて無くなる瞬間
こんな時代じゃあ手間暇かけようが掛けなかろうが
終いには一緒くた
きっと違いの分かる人は居ます 
そう信じて丁寧にこさえていましょう

と歌いながら、

この世にあって欲しい物をがあるよ 
大きくて勇ましてくて動かない永遠
こんな時代じゃあそやあ新しかろう良かろうだろうが
古い物は尊い
ずっと自然に年を取りたいです

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home

home

「ただいま」よりもためいきとともに「つかれた」とはきだして

かぎをしめることのほうがおおかったかも

はたらいてたべてよってねにかえるばしょ

そんなすうねんでした

けれどそんなおとなにはなりたくなかった

わたしのむねがたしかにときめいてえらびとった

せんばつめんばーにかこまれて

あしたおきるのがたのしくなって

あんしんしてねむりにおちて

いいゆめをみれるばしょ

いえとはそういうも

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別にいなくたって生きていけるけど。

別にいなくたって生きていけるけど。

大なり小なり星屑みたいにたくさんの夢が散らばる街、東京を離れて、2週間が経とうとしている。

「一人旅をしていたら、瀬戸内海に呼ばれた気がして…」

そんなスピリチュアルな説明で、あたたかく送り出してくれた家族、友達、職場の人たちはなんてわたしのことをよく理解してくれているのだろう、と静かな愛を感じてうれしく思う。

28才の誕生日を迎えて、岡山県倉敷市に移住をした。

秋田生まれ、千葉育ち。どん

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清少納言とマブダチになりたい。

さいきん、寝る前の1時間前にはスマホを遠くにポイッとやって、エッセイやら雑誌やら漫画やら、ライトな読み物を読む時間に充てるようにした。

そしたら前よりもいい睡眠ができている気がする。(小説とかビジネス本だと脳が興奮しちゃうので、わたしはだめだった…)

”寝る前の本”として特によかったのは、『枕草子』。寝る前に清少納言ちゃんの感性に触れて千年前の暮らしに想いを馳せると、ふわふわあったかい心地がし

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“欠点”なのか、“人間味”なのか。

“欠点”なのか、“人間味”なのか。

強めの彼女が、サディスティックに彼をからかう。その光景がすきだ。

わたしはなぜか、「女友達+その彼氏+わたし」という座組で遊ぶことがとても多く、岡山に越してきてからも、一番にできた女友達が速攻彼氏を紹介してくれて、とてもうれしい気分になった。
(「なぜか」ととぼけてみたけれど、「いつかぶんに彼氏ができたら、ダブルデートしようね…!」と言われることもしばしばなので、シンプルにわたしのシングル期間が

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オンラインなんとか

オンラインなんとか

ロサンゼルスの彼女がねむりにおちるとき

わたしはおやつを食べて散歩にでかける

大仕事をおえた彼女がくたくたになっているとき

わたしはおふろあがりでさっぱりしてる

すうふんまえまで知らなかった彼女がやさしくうなずくとき

わたしはかんたんに心をゆるしてべらべら話してしまう

わたし以外のだれかの生活が

遠くのばしょで淡々と行われているということ

その人が元気そうであること

ひとの声に安

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マスク

マスク

はだかがはずかしいのは

いつもかくれているから

そのうちくちびるもとくべつなひとにしか

みせなくなるんだろうか

あしははだかよりもはずかしくない

ときどきまえぶれもなくあらわになるから

ざしきのいざかやよきせぬはだしたいかい

やっちゃったとおもうのはねいるがすこしぶざまになっているから

わたしはあなたがすこしきらい

めいくはくちべにがいちばんすきだから

ももいろあかいろれんがい

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うちで踊ろう?

うちで踊ろう?

シャルウィーダンス?のテンションでお誘い申し上げております。

週1noteスピンオフ企画も、今回で最終回ということで、、(はやい!)
最後のテーマは、「今興味があり好きになりそうなもの」。

これから好きになりそうなもの…?!そんな心ときめく経験を、最近味わっているだろうか、、、と一瞬焦ったものの、あった。

それは、ダンスだ。

黄昏バックにすきな人とタップを踏むことさえ許されないこのご時

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『愛の不時着』でカタルシスを得た日々。

『愛の不時着』でカタルシスを得た日々。

みなさん、おうち時間はどんな風にお過ごしですか?

わたしはNetflixの『愛の不時着』にハマりにハマり、沼にハマり、先週末に最終回を観終えたというのにまだロスから抜けられずにいる。これはお砂糖並に中毒性がすごい。梨泰院クラスにトッケビ・・・友達が前に進むために色んな韓国ドラマをオススメしてくれるが、未だに次のコンテンツに移れない。

最初は、なんかNetflixのオススメに出てくるなー程度で、

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スカイツリーと、桜と、コーンポタージュの看板と。

スカイツリーと、桜と、コーンポタージュの看板と。

浅草に住み始めてから丸1年が経った。

「どうして浅草に引っ越したの?」と聞かれると、「どうしてその人のこと好きなの?」と問われるときと似たような戸惑いを感じた。

「職場まで電車で一本だし、始発で確実に座れるからさ」それも嘘じゃないけど、本当じゃない。

浅草が、好きだからだ。

好きだから、住んでるのだ。

そもそも「街」というものが好きで、浅草の前に「東京」が好きなんだけれども(卒論は東京の

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会いたい人に馬鹿みたいに会いに行けること。

会いたい人に馬鹿みたいに会いに行けること。

就活生から「佐藤さんの夢はなんですか」「やりがいはなんですか」と聞かれたとき、いつからだろう、わたしはするすると「たいそうな話じゃなくて申し訳ないんだけど、目の前の人に感謝されること。一緒に楽しく仕事ができること。だからもちろん色々あるけど、うれしいなぁと感じることの方が多いし、これがずっと続いていけばいい、と思っている」という趣旨のことを話すようになっていた。

はっきりとは覚えていないけれど、

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バスを降りそびれたおかげで

バスを降りそびれたおかげで

ついに、ずうっと気になっていたヤツ、アイルランドの首都Dublinにきてしまった…!『ONCEダブリンの街角で』のダブリンですよ!「文学と詩と音楽」が財産なんだって。あとギネスビールとウイスキー。。前情報ですでに恋。

かれこれ27時間ほど起きっぱなしというのに(仮眠はとったけど)やっと着いたお宿で就寝したのも束の間、起きたら3時間しか経っていなかった。jet lag確定。することもないのでダブリ

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わたしの原点映画、初恋の相手。

わたしの原点映画、初恋の相手。

もしもアナザースカイの1コマように、目を細めて遠くの空を見つめながら「これが私にとっての原点ですかね・・・」と大事な映画を語るとしたら。

もし、もしも語るとしたら私は間違いなくスタジオジブリの『耳をすませば』について滔々と話し始めるだろう。

(どんな妄想!!というツッコミぜひに。この間の北川悦吏子さんのOAがかっこよすぎてつい、、、すんません)

「人生に転機をもたらした映画」とかそういう類の

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