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昨今の就活事情について考える~保護者はどこまで手助けすべきなのか

こんにちわ、OgAzです。

Webライターのお仕事関連でイマドキの新卒の就職活動について調べる必要があり、いつものごとく大好きなBOOK OFFの220円コーナーに行きました。軽く調べ物をするときは、BOOK OFFの値引き棚が最適なのです。

気になった本を何冊か購入したのですが、なかでもひときわ異色を放っていたのがこの本、「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」。

「子どもを内定させる」ってなんやねんと思いました。今ってそうなの?我が子の就活も親が口出さないといけない時代なの?というツッコミはさておき、今日はこの本をベースに、昨今の就活事情や保護者としてすべきこと(?)について考えてみたいと思います。

就職活動はツラいもの

以前記事でも書きましたが、私はいわゆる「就職氷河期世代」。就職活動で自我をけちょんけちょんにけなされ、面接官に「キミ、そんなのでよくウチを受けようと思ったよね?」と笑顔で言われて落とされたり、「あなたみたいな人はたくさんいるしね」と圧迫面接かまされたり、メンタルをばっきばきに折られまくった世代です。今考えるとナニサマやねん面接官と思うわけですがね。

バブル世代から数年、不景気しか経験していない我々は、就職活動がつらいことをよく知っています。ようやく決まった内定先を両親に報告したら「どこそれ?聞いたことない」と鼻で笑われたのも、今ではいい思い出です。今まで積み上げてきた「自分」というアイデンティティの崩壊していく音が聞こえるようなもの、それが就活。きっと「売り手市場」なんて言われる昨今の就活事情だって20年前と大きく変わるわけではなく、一部の人気企業が用意した少ないイスに多くの学生が群がり、イス取りゲームに敗れた人が傷つき心を折られていくものだと思います。どうかそれで己を責めないでほしい。道は、きっとまだたくさんあるはず。

「就活うつ」にご注意

いまや7人に1人が「就活うつ」になる時代なんだそうです。多いな。

「〇〇うつ」ってよく聞く言葉だけど、ついに就活専門のうつが登場したのか~とか、新発売の雑誌を見かけるような感覚で思ったわけですが。まあ精神を病むくらい就活がきついってことの表れでしょう。

世代は違うけれど、私も就活がしんどくて1か月ほど止めた期間があります。友達にも「就活しんどいからやめて院に行く」と言っていた子がいましたし、精神的に病んだ人は多かった気がします。おそらく「就活うつ」なんて今に限った話ではないのだろうけれど、就活における精神的にしんどい状態を「就活うつ」とあえて言語化することで、安心できる人もいるんだろうなと推測します。

いろいろな本をパラパラ読みながら、いつになってもやはり現実はなかなか厳しいもんなのねと再確認しました。就活って精神を削られるもの。大学生のみなさん、無理なくがんばれ!!

就活は「子育ての総仕上げ」?

「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」の本は、就活中の学生たちが、保護者からの「就活でなんでそんなに苦労するの?」といった心無い言葉に傷ついたりしている現状から、「保護者にも現在の就活のツラさを知ってほしい!」と執筆された本です。出版は2019年、割と最近ですね。

(略)親御さんの学生のころとお子さんとでは、時代背景も就活の状況も違います。しかしそれを踏まえたうえでも、私は、お子さんの就活のサポートを親御さんがするのが一番だと考えています。
それは、親御さんこそがお子さんを一番よく理解しているから。そして就活こそがお子さんの独り立ち―子育ての〆であるからです。(略)

「子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法」より一部抜粋

子育ての〆、遅くね?親、介入しすぎじゃね?と思うのですが、そうでないのが現代ということなのでしょうかね。同本によると、就活で競争が激化している要因を3つあげており、

  1. 就活が自由競争化した

  2. 大学生が多すぎる

  3. 「求める人材」レベルが上昇している

とのこと。

私は上の理由以外に、我が子たちを見ていて、今の子どもたちが「優しく育てられすぎていて打たれ弱い」っていうのもあるのかなと考えます。今は保護者がいろいろ文句言ってきたりするから、学校では厳しくできないんですよね。小学校のプールなんてはじめビックリしましたけど、泳げない子は泳げない子、泳げる子は泳げる子のグループに分けて授業が行われるそうです。泳げない子は泳げないまま卒業しても問題なし。「ちょっと無理して頑張れ!」ってことが学校教育ではできないので、「辛くても今が頑張りどき!」って感覚がなかなか身に付かないんじゃないかな。努力して挫折して立ち上がってこそ、人は強くなっていくものだと思うのですが。

とはいえ私たちはいわゆるスポ根世代なので、「真夏の体育でも授業中に水飲むのNG」とか理不尽に鍛えられていて、地味に脳筋ぎみなのかも。単純に比べるのは無理ですね。適度な教育って難しいもんだなと、書いていてつくづく思いました。

就活は保護者が手伝うことなのか

とはいえ、やはり就活を保護者が手伝うというのにはやはり違和感があります。もちろん「金銭面で支える」「精神的支えになる」「悩みを聞く」という役割は、就活に限らず子を持つ親は必ず担っているものだと思いますが、ググればそれこそなんでも出てくる今の時代、だいたいのことは自分で調べれはわかることであり、親に手伝ってもらうことってあまり多くない気がします。

同本によると、就活で必須となる能力は7つあるとされ

  • スケジュール管理

  • 自己分析

  • 業界研究

  • 文章能力

  • 筆記試験対策(学力)

  • 身だしなみ

  • 最低限のマナー

親は7つそれぞれにアドバイスや手助けをするように書かれています。学力やマナーは保護者の範疇かもしれないけど、ほかは自分で調べたり養うしかなくね?と思う内容ばかりなんですよね。もちろん親として、気になればアドバイスはいくらでもしますが、読んでいて多少「過保護すぎでは?」と感じました。自分から動けない人が増えているということなのかな・・・。

結び:就活で困らないために

私は残念ながら「一流ホワイト企業」に勤めたことがないので(派遣とかSESでなら行ったけど)、息子たちに将来そういうところに勤めてほしいとかは本当に一切なく、「さっさとやりたいことを見つけて努力し、就職するなり独立するなり好きに生きればいい」と思っています。むしろ今日び、優秀な人ほどさっさと独立すると思うんですが、どうでしょうね。

結局何事も、日々の学びを積み重ねて自己研鑽していった先にしか「人としての成長」はないのです。そうした自己成長こそが、翻って就活にも結び付くものだと思うんですよね。とにかくあらゆる場面で学び、育て、息子たちよ。

これから先、親としてやってあげられることは、(本人が希望するなら)大学まで行かせてあげることと、「将来何がやりたいか?どんな道に進みたいか?」を探す手助けをしてあげるくらいなんじゃないかな。彼らの進む道の先には、どんな未来が広がっているんでしょう。ワクワクしますね。

中1と小5の我が子に就活はまだ早いけれど、自らの就職活動や働き方、今の就活や子どもとの向き合い方など、多方面について考えさせられた本でした。機会があれば手に取って読んでみてはいかがでしょうか。


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