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雑記

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#読書

読みたかった本を読んでる喜び

ずっと読もう、読もうと思っていながらも読んでいなかった本がありました。「死刑執行人サンソン 国王ルイ16世の首をはねた男」です。

元々は、FGOに史実のシャルル・アンリ・サンソンをもとにした、キャラクター「シャルル=アンリ・サンソン」が登場していたことから興味を持った一冊です。

フランス革命の最中のフランスで処刑人を務めた彼が処刑した人物の中には敬愛していた国王ルイ16世や、王妃マリーアントワ

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卒論から1年。読んだ人に面白いと思ってもらえる文章を書けるように勉強するぞ

卒論から1年。読んだ人に面白いと思ってもらえる文章を書けるように勉強するぞ

卒業した研究室のslackに、後輩が卒論を提出したことを報告する投稿がありました。自分が卒論を出してからもう1年。”あっ”と言う間もなかったきがします。

卒論執筆中は指導教官の先生から非常に、数えきれないほどのご指導を賜ったのですが、その中でも印象的なのが文章の書き方です。
それまでは文章なんて普通に書けるもんだと思っていましたが、ちゃんとした人が読むと自分の文章は細部が非常に稚拙だったというこ

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読書を通じて内面が変化する喜び

読書を通じて内面が変化する喜び

今は3冊の本を同時に読み進めています。
宇能鴻一郎「姫君を喰う話」、続いて丸谷才一「文章読本」、「世界の名酒事典 2008-09年版」。
前2つは自分で買った本、名酒時点はバイト先の休憩所にある本。

1冊目の小説は目の前にありありと情景が浮かぶ表現力が抜きんでています。しかも愛しい姫君を食べてしまった侍やら、巨大鯨に挑む鯨漁師などの際立った人が何を考えるのか、その周りに何があるのかの描写なので読

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ついつい先駆者がいないかを調べてしまうのは何故なのか

ついつい先駆者がいないかを調べてしまうのは何故なのか

最近、D・カーネギーの「話し方入門」を読んでいます。
スピーチの独学法を教えてくれるだけでなく、成功者の考えなども紹介してくれるというほかのカーネギーの著書と同様の特徴があります。

よく「成功するには成功した後の自分の姿をイメージしろ」という話があります。イメージできればその姿に至るまでに必要な行動もわかるからと。話し方入門にもそういう話が載っていました。その一節を読んだ時に、いつも何かを始める

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工学系な本も面白いな

昨日は読書についてちょっと語ってしまいましたね。
それもあってか、今日は普段ならあまり触れない分野の本に触れることになりました。

家は農家で父が畑に出ているのですが、使っている機械のエンジンがうまくかからないとのこと。パソコンを修理に出す感覚で、「メーカーに送ったり、来てもらった方がいいんじゃないの?」と提案をしてみたところ、
「機械自体は単純だからメーカーに送ったりするようなものじゃない」との

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「読書はコスパがいい」論が苦手

「読書はコスパがいい」論が苦手

twitterなどのSNSでたまに見かける「読書はいいぞ。コスパがいい」っていう話を見ることがなんとなく苦手でした。
その考え方に理解もできるのだけれど、どうしても好きになれない。
そういう入口でも読書をする人が増えることは日本、そして世界にとってプラスなことだと思うけどどうしても腑に落ちない。

そういう悶々とした思いを長らく抱いていたのですが、先日note記事執筆中に「ワイドショーなどはある一

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僕らは今、伊藤計劃さんのイメージした(に似た)世界に生きているのかもしれない。

僕らは今、伊藤計劃さんのイメージした(に似た)世界に生きているのかもしれない。

「虐殺器官」
タイトルだけでグロテスクな内容を想起させる、伊藤計劃さんによる傑作SF小説。実際の本編は、グロさはほとんどなく、人間の在り方、社会、罪などについて問いかけてくる非常に深淵で読み応えのある内容になっています。

物語は9.11の同時多発テロをきっかけに、個人認証によるセキュリティー網が発展した世界が舞台になっており、主人公(クラヴィス・シェパード)は米軍内の秘密裡に暗殺を遂行する部隊に

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勉強したい、読書をしたい、もまぎれもなく欲望。

勉強したい、読書をしたい、もまぎれもなく欲望。

大学在学中にも予定を詰め込みすぎて電池が切れてしまうことが多々ありました。体調を崩したり、予定をキャンセルしたりなど実生活に影響が出てしまっていたので、「予定を入れない日」を作るなどして対応をしていました。

しかし、今大学を卒業してフリーターになってみると、そういう「予定を入れない日を作ろう」という感覚が薄れてしまいました。
平日に毎日通う場所もなく、予定も単発のものがバラバラと入ってくるだけで

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旅先で読むエッセイって沁みるよね

旅先で読むエッセイって沁みるよね

今日は、畑仕事が落ち着いたということもあって父の発案で温泉街へ家族旅行に来ております。
チェックイン後に日暮れまで温泉街をぶらぶらしながら散策をしていると、暗くなった夜道で明るく輝く本屋兼お土産屋を母が発見しました。

行ってみると、暖かな灯りに照らされた店内に地元の物産や、小説やエッセイを多数扱う居心地の良い空間が広がっているのです。多分店長さんなどの趣味で集められた本たちは、真新しくないものの

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「これを読まずに死ぬ選択肢はありえないな」

「これを読まずに死ぬ選択肢はありえないな」

今日は用事があって大きな街に数か月ぶりに出かけてきました。
大きな街に行った時の楽しみといえば、大きな本屋に立ち寄ることです。
間違いない。

ブラブラと生物系の棚を見て回り、新書を覗いて、もういいかなー。

そう思った瞬間に、面出しされたその本に出逢いました。

「檸檬先生」

レモンって書かずに、漢字の檸檬なのも最高に好きなのですが、最初の数ページを読み始めた瞬間から世界に引きずりこまれました

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生きている今、何ができるか。「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」感想

生きている今、何ができるか。「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」感想

VOCALOID。
コンピュータで歌声を作成できるツールのことですね。

僕が中学生だったころ校内でも流行していて、お昼の校内放送で「メルト」が流れたことを記憶しています。
(もちろん、賛否両論あって生徒総会の議題なんかに上がったこともあったのですが)

ただ、僕にはあまり刺さらず、有名どころを何度か聞いたことがあるという程度にとどまっていました。(今でもそんなに詳しくないです。)

図書館で本棚

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気になる新書を読んでみる

気になる新書を読んでみる

不安定な時代がやってくると叫ばれて久しい今日。
自分の専門性を上げるような独学に自己投資として注目が集まっているように思います。

その中で「大きく学ぶ生徒」と書いて、「大学生」の自分はかなり勉強している方だと自負がありました。研究にもちゃんと取り組んでいるし、基礎知識も平均的な大学生程度にならある。

でも、勉強ってそれだけではないということにやっとのことで気が付くようになってきました。

アニ

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不条理な死を悼む

不条理な死を悼む

先日図書館で借りてきた法医学の鑑定士さんの本を読み切りました。

普段生活をしている中で死を身近に感じることが少ないため、本に描かれた様々な最期を遂げた遺体の話は読むたびに僕の胸を衝いてきました。

特に、不条理な死を遂げた人の話は読んでいて非常に辛かったです。
保険金のために殺されてしまった人、諍いのために殺された人。

きっとまだまだ生きることができたであろう人生があっという間に、本人の意思と

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もりもり分野外の本を読もうとする日

もりもり分野外の本を読もうとする日

今日はなんだか専門外の本と縁の多い一日です。

アルバイトの帰りに近くにある地域図書館に立ち寄ってみたところ
法医学の専門家の本が目につきました。

手に取ってみると、彼が関わった事例について物語調で綴ったもの。

やっぱり法医学に頼ることになるのは、不幸な事故にあった遺体が多く、それにかかわる人のエピソードが出てきます。

鑑定結果を語る先生、それに一喜一憂する人々。
無辜の人が悔いを残して死ん

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