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Amu
2024年8月1日 19:37
「尽きんもの」遠まわりを選んだリアスな潮風嘘みたいな本当の話の横顔は心なしか、いつもの其れとは違ってみえた繋ぎあわせて君がみつめる空を創りあげる其処に輝く星たちを想像しながらたった一枚手もとに残された古い写真消えることのない海の記憶と尽きること、それを知らないあの頃の俤ゆれて
2024年7月5日 13:30
「風にとける」透明の言の葉をふた指つまんで青い風に透かし瞳をとじる聴こえてくるのは何時かの鈴の音真暗な峠に灯ったあかり沈んだ夕陽の代わりの文字に旅雨たゆたう君の心音いつかのボクだと細めた声を背中で拾うて眉間で哭いたもうすぐ夏がやってくる庭先わすれた風鈴が今年も君の名を呼び続けている
2024年6月27日 14:38
「幸せになれ」じりじりと締め付ける違和感が埃まみれになった心の臓に忍びよる戸棚には整えられた記憶たち小さなメモ書き、其れはいつかの星詠みからのメッセージ君は憶えているだろうかかならず果たして欲しいと願った約束の片隅に掠れた僕の声添えられた涙が愛になる瞬間の音を
2024年6月20日 13:17
「深森のなみだ」吐ききった呼吸の彩に緩やかにあつまる影あそび瞳を閉じたあわい魂のその指先がセルロースの傷痕をそっと舐めるちりちりと音をたてている其は、旅の終わりを知らない約束の端っこ焦らなくていいひとり何処へも逝かぬ昊その痛みすらも愛おしくなるほどに
2024年6月13日 13:49
「根なし草の幽鬱」弧をかく落ち葉の憂鬱しらず水面じゃアメンボが影踏み遊ぶ根なし草の想い出いくつ指折りかぞえて言葉があまる明日は天気になるのだろうか……遠くに映る名もなき丘には名もなき風が吹いていた