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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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2021年2月の記事一覧

第17回:付き合ってから始まる物語も悪くない

第17回:付き合ってから始まる物語も悪くない

おはようございます、あみのです。今回の本は、羽場楽人さんのライトノベル作品『わたし以外とのラブコメは許さないんだからね』(電撃文庫)です。最近ラブコメ作品が続いています笑。

今作は「恋人から始まるラブコメ」というのが最大の特徴です。私は付き合うまでの過程を見ている方が好きなタイプなので、「付き合ってからの話って本当に面白いのか?」と作品の存在を知った時は疑っていました。(羽場さん、ごめんなさい)

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第16回:小説家の熱すぎる愛にまさか涙するとは思っていなかったラブコメ

第16回:小説家の熱すぎる愛にまさか涙するとは思っていなかったラブコメ

こんばんは!あみのです。今回の本は、葉月文さんのライトノベル作品『ホヅミ先生と茉莉くんと。』(電撃文庫)です。これが予想以上の感動作でした。

これまで葉月さんというと、ライトノベルというよりはメディアワークス文庫などのライト文芸の作風に近い作家さんというイメージがありました。今回は「ラブコメ」という流行りのジャンルですが、一方で小説家が作品に込めている思いやひとつの物語が読者の人生を変える可能性

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第15回:『絶対にデレてはいけないツンデレ』で、好意を示す言葉の美しさを感じてみませんか?

第15回:『絶対にデレてはいけないツンデレ』で、好意を示す言葉の美しさを感じてみませんか?

おはようございます、あみのです。今回の本は、神田夏生さんのライトノベル作品『絶対にデレてはいけないツンデレ』(電撃文庫)です。変わったタイトルのラブコメ作品が増えている中、このタイトルは初見から謎しかなかったです。だけど、読んでみると「好き」をはじめとする好意を示す言葉がどんなに美しいものなのかを実感できた作品でした。

この物語は優しい言葉に触れたい人はもちろん、ファンタジー要素もある作品なので

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第14回:『あくまでも探偵は』は、理不尽な世界と戦うために必要な「優しさ」を教えてくれるミステリーだった

第14回:『あくまでも探偵は』は、理不尽な世界と戦うために必要な「優しさ」を教えてくれるミステリーだった

こんばんは、あみのです。今回の本は、如月新一さんのライト文芸作品『あくまでも探偵は』(講談社タイガ)です。『放課後の帰宅部探偵』を読んで以来、ずっと新作を待ち望んできた作家さんの新作がやっと読めたぞ!今作もキャラクターが魅力的かつ、エンタメ性の強いミステリーが大好物の私にとっては最高の1冊でした。

私のようにキャラクターが魅力的で、エンタメ性の強いミステリーを求めている人には絶対おすすめです。ま

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第13回:『声が出なくなったので、会社を辞めて二人暮らし始めました。』で「言葉」が持つ凄い力を実感した

第13回:『声が出なくなったので、会社を辞めて二人暮らし始めました。』で「言葉」が持つ凄い力を実感した

おはようございます!あみのです。今回の本は神戸遥真さんのライト文芸作品『声が出なくなったので、会社を辞めて二人暮らし始めました。』(メディアワークス文庫)です。今回もタイトルが長い!神戸さんの作品を読むのは『ニセモノ夫婦の紅茶店』シリーズ以来で、3冊目ですね。ちなみにニセモノ夫婦シリーズに出てくる秀二さんという男性キャラクターが私は凄く好きです。

今作は恋愛系の小説やドラマが好きな人はもちろん、

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第11回:『お嫁さんにしたいコンテスト1位の後輩に弱みを握られた』は、「好き」という感情への共感が止まらない1冊だった

第11回:『お嫁さんにしたいコンテスト1位の後輩に弱みを握られた』は、「好き」という感情への共感が止まらない1冊だった

こんばんは!あみのです。最近、読んだ本で好きな物語によく当たっているので嬉しいです。さて、今回の本は岩波零さんのライトノベル作品『お嫁さんにしたいコンテスト1位の後輩に弱みを握られた』(MF文庫J)です。ラノベ特有のタイトルがとても長い作品ですね。

今、この記事を読んでいる方で二次元でも三次元でも良いので、ひとりでも「推し」と呼べる存在は自分にはいますか?タイトルは「ヒロインがただ可愛いだけのラ

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第10回:『君と見つけたあの日のif』で「後悔しない生き方」を改めて考える

第10回:『君と見つけたあの日のif』で「後悔しない生き方」を改めて考える

おはようございます、あみのです。今回紹介するのは、いぬじゅんさんのライト文芸作品『君と見つけたあの日のif』(PHP文芸文庫)です。

私は高校生の時に『いつか、眠りにつく日』を読んで以来、いぬじゅんさんの作品がずっと大好きです。この作家さんの物語は、「生きることの大切さ」や「後悔のない生き方」を教えてくれる内容が多く、シンプルながらも奥の深いテーマから学んだことが沢山あります。また、登場人物の人

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第9回:『吾輩は歌って踊れる猫である』は最近の「音楽」について考えさせられる「ラブコメ」である

第9回:『吾輩は歌って踊れる猫である』は最近の「音楽」について考えさせられる「ラブコメ」である

こんにちは、あみのです(=^x^=)今回の本は、芹沢政信さんのライト文芸作品『吾輩は歌って踊れる猫である』(講談社タイガ)です。私が読んだ芹沢さんの作品は、これで2冊目になります。

この作品は、いわゆる「あやかし」系のジャンルにカテゴライズされると思います。ライト文芸でこのジャンルというと女性向けの作品が多い印象がありますが、ラノベのラブコメものの雰囲気(とはいえ、もともとラノベの作家さんだそう

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