100. 羅針盤
一本のキャンドルの炎の前で
共に揺らめく世界を見つめよう
この光が届く空間の
最後の一歩まで
私は背を向けずに歩くから
その顔を上げて
君の呼吸を聞かせて
長い永い人生の灯火
精一杯の記憶の綱が
不意に途切れたとしても
私ならサングラスを通して見た
方丈の記録や
喧しい潮風の動きを
ちゃんと覚えていられるから
君は私のどこかを震わせ続ける
眠りからうっすらと覚める時の
ハルカトオクの鈴の音
芸術は危うさの一歩手前
だから私はその白い手を引く
何者になれなくてもいい
どんな道が
後ろに続いていたっていい
この蜜柑色の明かりは
量子力学の真髄を超える
寄る辺ない温度の
色彩の体をした
手招き
↡↡↡💙🕯️💙↡↡↡
みなさんのおかげさまでいただきました。
いつも応援ありがとうございます。
今週29日さらに?
バグでしょうか?
あたたかなご支援をありがとうございます❤ みなさんのお心に寄り添えるような詩を形にしてゆきたいと思っています。