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なぜ充実感を感じないのか? 一日を幸せに終わる工夫とは(スリーグッドシングス)

「毎日つまらないなぁ…。何か良いこと起きないかなぁ」

夜寝る前にそんなことを思う日があります。一日頑張ったけど、充実感はない。そんな日々が続くと体も心も疲弊します。なるべくなら幸せを感じながら明るく生きていきたいですね。

どうすればそんなマインドを手に入れられるのか。その工夫について考えてみます。

一日の充実感は「終わり方」で決まる

予防医学研究者の石川善樹さんの著書「フルライフ」には「一日の重心の置き方」という考え方が登場します。日中に起こることの多くは自分ではコントロール不能なことばかり。だからこそ、自分がコントロールできる「はじめ」と「終わり」が大切。特に「終わり方」が大切とのこと。

心理学には「ピーク・エンドの法則」という心理法則があります。これはノーベル経済学賞を受賞した心理学者ダニエル・カーネマン教授が提唱する法則です。人はすべての体験を等しく評価するわけではなく、ピーク時の経験と最後の経験、中でも最後の経験の記憶で全体を評価してしまいがちです。

「終わりよければ全て良し」ということわざもあります。終わりの記憶が良ければ、他の記憶も良いものに上書きされるのです。つまり、その日の充実感を高める為には、その日の最後を「良く終わる」ことが大切です。

では、どう良く終わるとよいのでしょうか。

善循環が回る「スリーグッドシングス」

「フルライフ」では一日最後に「to feelの振り返り」を提案されています。to do つまり「やった事」ではなくto feel つまり「どう感じたか」を振り返るということです。自分の気持ちに寄り添う時間を持つ事は大切です。

そして、その振り返り方としておすすめなのが「スリーグッドシングス」です。これはアメリカの心理学者のマーティン・セリグマン教授が提唱している手法です。セリグマン教授はポジティブ心理学という分野を創った世界的権威と言われる方です。

スリーグッドシングスのやり方は極めてシンプルです。

「今日あった良いこと3つ書き出す」これだけです。

一日の終わりに、今日あった嬉しかったこと、感謝したこと、幸運に思ったことなど、とにかく「good」なことを3つ書き出します。内容はどんな小さな事でも良いです。

•ランチで行った店が美味しかった。
•苦手な人と会話できた。
•好きなお菓子を店頭で見つけた。
•本を読む時間を持てた。
•計画していた勉強が進んだ。
•面白そうな映画を教えてもらった。
•掃除洗濯がちゃんとできた。

などなど、些細なことで良いです。毎日コツコツ書き溜めていく事をお勧めします。

【アウトプットの仕方】
•手帳に書く
•Twitterに投稿する
•日記アプリを使う
•LINEを活用する
(自分だけのグループを作ってそこに書く)

紙に書くのがしっくりくる人、スマホでメモをとりたい人など、人それぞれ心地よいやり方は違います。色々試して自分の好みの形で続けましょう。

また、やり始めて気づいたのは「後から思い出すのって結構大変」ということです。些細な事は目の前を流れてすぐに記憶から消えてしまいます。「嬉しい!」「ラッキー!」と思ったら、その瞬間、手帳やアプリでメモするのが良いです。

「良い事をその場で掴む」、そして「良い事をためる(集める)」という習慣をつける事が大切です。こうすれば一日の終わりにそのメモを眺めるだけです。そしてその中から良いと思うトップ3を選べば良いのです。

慣れてくると1日過ごしていれば3個と言わず、5個も10個も見つかります。どんどん良い事に気付けるようになります。一日の最後にその中から3つを選ぶ。この時間はとても楽しく幸せな時間です。今日も色んな嬉しい事と色んな感謝があったなと振り返り、充実した気持ちになれます。

良い一日は良い一週間、良い一年へ

この手法は続ける事でより大きなメリットが得られます。毎日トップ3のグッドシングスを書き留めると一週間で21個貯まります。週末にそれらを眺めると、その一週間がいかに充実していたかを感じられます。

私はその21個の中からさらに最高に良かったトップスリーシングスを選んでマルをしています。これは一週間のハイライト、週間トップ3です。

そして一年は52週間あります。週間トップ3を集めると一年で156個のトップスリーシングスが集まります。それを支えるのは1095個のグッドシングス達です。

つまりコツコツ毎日続ける事で「良い事に溢れた毎日」をおくることができ、長期の視点でも幸せで充実した日々をおくれているという実感を持つ事ができます。

私は手帳に書き留めているのですが、専用の手帳を作るのをオススメします。見開きでウィークリーになっているシンプルな手帳が良いと思います。私の場合、左のページにスリーグッドシングスを毎日書き留め、右のページは、気づきや学び、次にしたいことをフリーに書き留めています。アナログですが、「書き込む」という感覚と、「書き込む時間」が自分にとってプラスになってます。

手帳の良いところは俯瞰で見れるということです。週末に見開きで1週間を振り返り、その1週間のハイライトを観ながら充実感を感じることができます。何より、次の新しい良い事を探したくなるマインドになれます。この習慣の最大の利点はここにあると思います。思考や意識がポジティブになれます。

スリーグッドシングスの効果

この手法の主な効果は、幸福感を実感できる、ストレス耐性アップなどがありますが、私が感じる最大の効果は良い方向から物事を見る「目」を持てるということ。

自分の周りで日々起こっているさまざまな出来事は事実(ファクト)です。しかし、この事実の捉え方は人によって違います。

例えば「苦手な人と会話した」という事実を「ツライ時間を過ごし嫌な気持ちになった…」とネガティブに捉えるか、「会話できて少しは距離が縮まった!」とポジティブに捉えるかは考え方次第です。

雨が降って一見嫌な日も、雨の日なりの楽しみ方を探せるかどうか、目の前の状況を前向きに捉えられるかでその日の過ごし方と気分は大きく違います。

「良いところを見つける」訓練をすることは自分で自分を幸せにする技術を身につけるということです。同じ事実からも良いところを見る「目」を手に入れる事ができれば、どんな境遇でもポジティブに考え、次の行動が取れるようになれます。 

まとめ

一日の充実感を上げるにはその日の終わりを「良く終わる」ことが大切です。そのための工夫がスリーグッドシングスという手法です。

自分の周りで起こる事を「良い方向」から見て、小さな喜び、ラッキー、感謝を集めましょう。1日の終わりにそれらを振り返る事でその日の充実度を上げましょう。これを習慣化する事で、充実した1週間、1ヶ月、1年、人生を送ることができるのではないでしょうか。

この習慣を身につける事で、物事の良いところに自然と目がいくようになります。

毎日、小さな幸せに気づいて、感謝しながらポジティブに明るく日々を過ごせたらいいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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