#コラム
アメリカで人気の未解決事件を解決するTrue Crime番組の闇を描いたページターナーなスリラー
2003年10月。Luke Ryderは裕福な妻と3人の継子を残し、ロンドンの自宅の庭先で遺体となり発見されました。目撃者は1人も見つからず、迷宮入り。未解決事件として葬り去られようとしていた事件が今、20年の時を経てその真実が明らかになろうとしています。しかも、カメラの前で!
犯罪ドキュメンタリー番組「Infamous 」のプロデューサーNick Vincent は、元メトロポリタン警察の刑事
アメリカ過疎地の深刻な社会問題「オピオイドクライシス」
本年度のピューリツアー賞フィクション部門を受賞した話題の1冊、Barbara Kingsolverの「Demon Copperhead」を読みました。
500ページ越えの長編に加えて、フォントがかなり小さく「私、コレ読み切れるのかな…」と、本の分厚さに圧倒されながらも読んでよかった、本当によかった、今年1番良い本だった、と思った大変興味深い1冊になりました。
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10代のシングルマザーが小
監視社会がビックビジネスを成功させた未来。
ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちの元ジャーナリストRob Hartの代表作「The Warehouse 」を読みました。最初の7割がジョージ・オーウォル(1984)、最後の3割がレイ・ブラッドベリ(華氏451度)、という感じで大変面白かったです。
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世界は疫病により荒廃。失業者が爆発的に増え、異常気象が悪化し「 Cloud 」という会社が支配的な力を持つようになりました。 地球最大規模
同じ時代を生きる者同士が負うものとは/What We Owe Each Other
表紙に惹かれて購入したミノーシュ・シャフィクの「What We Owe Each Other」。
内容は、タイトルにあるとおり「私たちがお互いに背負っているもの」ということで、特に政治や経済システム、人生のそれぞれの段階における保障などの「社会契約」が実はもう機能していないのではないか、ということにフォーカスして書かれています。
社会契約がボロボロ…。「んなこと、わかっとる、だからどうすればいい
未来は古くて新しい。過去の選択が私を作り続けるThe Paper Palace
親による虐待やレイプシーンを含む本書は、アメリカで初版が出版された当初からかなり賛否両論があった一冊だったのですが、その一方で多くのBook Club (読書会)の課題図書としてピックアップされていた一冊でもあり、気になって購入したまま積読になっていたのを最近読みました。
大自然の描写が大変美しく、夏の終わりから涼しくなる初秋頃に読むのにぴったりな本書。「あんな本読むなんて時間の無駄だー!」という
思い描いた人生を歩めない時、人はどう選択すべきか。ニューヨークタイムズ2021年ベストスリラー
新年です。私の住む街は数十年ぶりの寒波に見舞われ、強烈な寒さで明けました。
「寒い。寒い」といっていても寒さは変わらないので、ならばより寒さを感じる本でも読んでみよう、と思いたった元旦。
とてつもなく寒そうな北アイルランドを舞台にした「Northern Spy」という本書は、1960年代後半から1998年までの約30年間続き、3500人以上が亡くなった北アイルランドの領有権を巡るイギリスとIR
次々にナニーが消えていく、スマートハウス「Heatherbre House」の秘密
スリラー小説の常識を覆してくれる小説に出会いました。Ruth Wareの「The Turn Of The Key」です。
Wareは、イギリスでは有名な心理犯罪スリラー作家だそうなのですが、私はそんなことは全く知らず、たまたま本屋で目についた「The Turn OF The Key」という、いかにもスリラー小説らしい意味深なタイトルがいいなあ、と思いパラパラと数ページめくって読むと、主人公がHM