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他者との競争から、社会との共創へ
ルネ・ジラールというフランスの文芸批評家によると、人間の活動はミメーシス(模倣)の理論によって説明できるとのことです。幼児が母語を獲得するところに始まり、人間の文化的活動には模倣が通底している。それは人間の特徴であり、効果的な学習方法でもある。ただ、それが行き過ぎると、世界は嫉妬で満ち溢れ、不毛な競争に明け暮れる。
ジラールを信奉するピーター・ティールの説明が分かりやすいのですが、(米国の例えで
マネーが表しているもの(続々)
前職の元同僚たちとZoom飲みする機会があったので、この話もしてみました。話しているうちに、ちょっと違う角度でもう少し整理進められました。
前回、「(業務の標準化が得意な)日本の商業銀行がDisruptできるマーケットなんじゃないか」っていう話を書きました。で、多分その一面はある一方で、「いや、やっぱり米系証券の●さんが言うのと、日系証券の●さんが言うのとは違うよね」って言うクライアントからのレ
マネーが表しているもの(続き)
前編に対してフィードバックをいくつかもらいました。
質問:「で、なんで外資系投資銀行の給料は下がらないの?」「いや、そりゃ安くても誰でもやりたがる仕事じゃないから(給料下がったら、かなりの人がやめるんじゃないだろうか)」って即答だったんですが、「じゃあ景気悪くなったら、もっと低い給料でもやりますー、っていう人がたくさん出てくるの?」と聞かれ。確かに。
1。会社同士の競争が激しくて、引き抜き合戦
マネーが表しているもの
先日、来年から某外資系投資銀行で働く予定という学生さんと話す機会がありました。「年収の高さは、社会的価値を反映しているのだろうか」という素朴な問いと考えるきっかけをもらいました。
私自身が外資系投資銀行で長年働く中で感じていてたのは、「イコールとは思えない。明らかにもらい過ぎ(でも、立場的に、何かしら連動していると思いたい)」という感覚でした。もう少し発散的にこの問いを「マネーの大小は何を表して