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ヤスコ親をする

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いても地獄いなくても地獄の、子育て、結婚。なるようになった。または、なっていない。そもそも覚悟が?つじつま合わせか。  詩、エッセイ。
運営しているクリエイター

#詩

いとしい男 #ブラックポエムフライデー

昼間から乳をしゃぶられ

人なかでも乳ぶさをまさぐられた

吸い付く舌は

自分が満足すると

乳首をしごくように自分の頭を振ってから口から離す

痛みに顔をしかめるわたしに

ただほほ笑みかける

そしてわたしはなにもかもを許す

愛しいおとこの

乳くさい ションベン垂れの

👶 👶 👶

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母の日のプリティ・イン・ピンク

母の日のプリティ・イン・ピンク

よくある 話の プリティ・イ ン・ピンク
高校 青春 ドラマの 恋愛
プロムに 行くとか 行かない とかって

おきまり 凡庸 普通の 話が
音楽 と服で 名作 に変わる
究極 のチープ シックな 着こなし

音楽 に惹かれ 見たはず の映画
気がつく と涙 けなげな ヒロイン
時代の 寵児 モ リー・リン グウォルド

_________

今年の母の日は、早すぎて、私自身は前日まで気がつきませ

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夜の散歩 #100文字の世界

夜の散歩から帰る

家に近づくと
外に人影が見える

夜も更け
恋人がいとまをつげる時間

2つの影は
重なったまま離れない

私は向きをかえ
歩いた道を戻る

照れ?戸惑い?
恋するほど大きくなった子に
自分がその親だということに

むすこ17才の誕生日ケーキ

むすこ17才の誕生日ケーキ

むすこは17才
誕生日が来て
ケーキを焼いた

丸いケーキは失敗するけど 
ロールケーキは うまくいくはず 
ローソクないのは しかたがないか

夕飯の後で飾って
ケーキ食べる?と聞いたら
本人もほかの家族もおなかいっぱい 今はいいわと

17才の誕生日
ケーキがなくてもローソクなくても
プレゼントなくてもだいじょうぶ

次の日は土曜日で
ケーキ作ってみたいと言うので
やり方教えて作らせてみた

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【詩】 春の日に生まれたきみ

【詩】 春の日に生まれたきみ

きみが生まれた日
気温が初夏のように上がり
なりたてのおにいちゃんは
Tシャツとサンダルで病室に来た

きみに見向きもせず 
わたしにも目をあわせず
アイスキャンディーをなめながら
いっしょに「おかあさんといっしょ」のビデオを見た

きみが生まれて3日目
きみの眠るベビーベッドを
2才半のおにいちゃんは
自分が押すと言い張った

つけたばかりの名前を言わず 
きみに あかちゃん と呼びかける
あか

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若くない二人の家族計画  #100文字の世界

若くない二人の家族計画  #100文字の世界

2人兄妹のわたしと
6人きょうだいの夫

若くはない私たちの
甘っちょろい家族計画

二人で書きつける予定案
一人目妊娠出産の年と月
一年半ずつ4つのマーク

思いどおりにいかない
ことなど想像だにせぬ
若くないのに若い二人

彼女からの白ばら  #100文字の世界

彼女からの白ばら  #100文字の世界

白ばら1ダースの束を突き出す息子。

どうしたの?
もらった。だから、あげる。
だれに?きみが?

彼女の車でドライブデート。帰り際に花束をもらったと。

目を細めたくなる、瑞々しい若さ。

私たちのでない、新しい世代。

🌹       🌹       🌹

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【詩とエッセイ】  祝 藤井聡太棋聖 4編 (3行短文)

【詩とエッセイ】  祝 藤井聡太棋聖 4編 (3行短文)

成しとげ たことの 大きさ に涙
藤井が 棋聖に じゅうな なさいで
藤井は いつもの 笑顔で 会見

羽折る おとなの ニュースを 聞きつつ
藤井の ちちはは の強さ を思う
我が子を 認める 違って いいよと

藤井の しらせの 感動 広がる
こどもに おとなに わたしに あなたに
信じる 力を 飛び込む 勇気を

好きだと 言うから 没頭 させてた
藤井さ んの母 の強さ に泣ける
違って 

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[詩]   そのままでいてとは思わない

何でだろう
一人で起きるようになった子供に
ほっとして
でも、ちょっとさびしい

初めてのアルバイトでお金をもらう子供が
ほほえましく
後輩のめんどうを見る子供が
頼もしく
車の運転をしたいと言い出す子供が
心配で
そして、ちょっとさびしい

そのままでいてとは思わない
変わるのが当たり前
変わらないと、きっと心配

ほんとに思ってるから
心から
たぶん

[詩]  中距離ランナー

[詩]  中距離ランナー

あのこが
はんぶん
行ってしまった

長いストライドの
背は高くない
しまった体の彼が
フォームをくずさず
かけぬける

脇見もせず
ゆるやかな風をおこしながら
走り去っていく

はんぶん
行ってしまった
私の子どもだった少年が
知らない人になっている

[詩] かみさま

[詩] かみさま

かみさま ありがとう と
こどもが寝る前に言うのが
いつからか習慣になった

やわらかい髪をなで
もうすぐ寝入りそうな
深い息をききながら

かみさま ありがとう
と 私は言う

4才になったこどもが
ある日 くらやみの中
私にきく

ママ
かみさまってなに?

名前のつく宗教を
もたない私の
かみさまってなんだろう

たくみをママにくれたもの
たくみを守ってくれるもの
みえないけれど おかあさん

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