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[詩] 中距離ランナー

あのこが
はんぶん
行ってしまった

長いストライドの
背は高くない
しまった体の彼が
フォームをくずさず
かけぬける

脇見もせず
ゆるやかな風をおこしながら
走り去っていく

はんぶん
行ってしまった
私の子どもだった少年が
知らない人になっている

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