マガジンのカバー画像

ヤスコ親をする

30
いても地獄いなくても地獄の、子育て、結婚。なるようになった。または、なっていない。そもそも覚悟が?つじつま合わせか。  詩、エッセイ。
運営しているクリエイター

記事一覧

いとしい男 #ブラックポエムフライデー

昼間から乳をしゃぶられ

人なかでも乳ぶさをまさぐられた

吸い付く舌は

自分が満足すると

乳首をしごくように自分の頭を振ってから口から離す

痛みに顔をしかめるわたしに

ただほほ笑みかける

そしてわたしはなにもかもを許す

愛しいおとこの

乳くさい ションベン垂れの

👶                 👶                  👶

この企画に参加しています。(の、

もっとみる
母の日のプリティ・イン・ピンク

母の日のプリティ・イン・ピンク

よくある 話の プリティ・イ ン・ピンク
高校 青春 ドラマの 恋愛
プロムに 行くとか 行かない とかって

おきまり 凡庸 普通の 話が
音楽 と服で 名作 に変わる
究極 のチープ シックな 着こなし

音楽 に惹かれ 見たはず の映画
気がつく と涙 けなげな ヒロイン
時代の 寵児 モ リー・リン グウォルド

_________

今年の母の日は、早すぎて、私自身は前日まで気がつきませ

もっとみる

夜の散歩 #100文字の世界

夜の散歩から帰る

家に近づくと
外に人影が見える

夜も更け
恋人がいとまをつげる時間

2つの影は
重なったまま離れない

私は向きをかえ
歩いた道を戻る

照れ?戸惑い?
恋するほど大きくなった子に
自分がその親だということに

(バカな)似た者同士

(バカな)似た者同士

パッとでも、じっくりでも、わたしと連れ合いの顔を見て、似ていると言う人は誰もいない。でも、私たちは、自分たちが似ていると思っていた。一目ぼれではなかったが、気がつくと、離れられないほど好きになっていた頃だ。

たがいの似ていることばかりに気がついた。考えることや大事に思うことが同じだった。会話中に、「それ、今言おうと思っていたのに。」と言うことがよくあった。

映画を見に行くと、同じような感想を持

もっとみる
むすこ17才の誕生日ケーキ

むすこ17才の誕生日ケーキ

むすこは17才
誕生日が来て
ケーキを焼いた

丸いケーキは失敗するけど 
ロールケーキは うまくいくはず 
ローソクないのは しかたがないか

夕飯の後で飾って
ケーキ食べる?と聞いたら
本人もほかの家族もおなかいっぱい 今はいいわと

17才の誕生日
ケーキがなくてもローソクなくても
プレゼントなくてもだいじょうぶ

次の日は土曜日で
ケーキ作ってみたいと言うので
やり方教えて作らせてみた

もっとみる
【詩】 春の日に生まれたきみ

【詩】 春の日に生まれたきみ

きみが生まれた日
気温が初夏のように上がり
なりたてのおにいちゃんは
Tシャツとサンダルで病室に来た

きみに見向きもせず 
わたしにも目をあわせず
アイスキャンディーをなめながら
いっしょに「おかあさんといっしょ」のビデオを見た

きみが生まれて3日目
きみの眠るベビーベッドを
2才半のおにいちゃんは
自分が押すと言い張った

つけたばかりの名前を言わず 
きみに あかちゃん と呼びかける
あか

もっとみる
若くない二人の家族計画  #100文字の世界

若くない二人の家族計画  #100文字の世界

2人兄妹のわたしと
6人きょうだいの夫

若くはない私たちの
甘っちょろい家族計画

二人で書きつける予定案
一人目妊娠出産の年と月
一年半ずつ4つのマーク

思いどおりにいかない
ことなど想像だにせぬ
若くないのに若い二人

二重国籍の子どもの名前 #100文字の世界

二重国籍の子どもの名前 #100文字の世界

うちの子の名はそれぞれ二つあると言ったら
人格崩壊しそうだなと返されたことがある

ミドルネームが二つあり
それらが日本の戸籍名

四つの部分の名前について
父は理解しにくそうだった

寿限無だと言うと
合点をしてくれた

彼女からの白ばら  #100文字の世界

彼女からの白ばら  #100文字の世界

白ばら1ダースの束を突き出す息子。

どうしたの?
もらった。だから、あげる。
だれに?きみが?

彼女の車でドライブデート。帰り際に花束をもらったと。

目を細めたくなる、瑞々しい若さ。

私たちのでない、新しい世代。

🌹       🌹       🌹

この企画に参加しています。

4才半の夏の質問 #子どもの成長記録

4才半の夏の質問 #子どもの成長記録

2才半ちがいの二人の子どもを授かった。あたりまえのことだが、初めての子は、なりたての親のわたしは、なんにでも戸惑った。生まれてからずっと、「今」より先の世界は、ずっと闇の中だった。

子どもは変わっていくものとは知っている。でも、どういうスピードで、いつ変化が起きるのか、情報としてしか知らなかった。

上の子が4才半の夏。立て続けに、答えに困る質問をされた。

最初の質問は、宗教(?)。

本を読

もっとみる
信じてるから

信じてるから

高校を卒業したばかりの上の子の友だちで、米国の名だたる大学から、次々と、招待されるかのように、入学許可をもらった子がいる。引っ越してきてすぐに友だちになった子のひとりなので、小5の時から知っている。

彼の成績のよさに気づいたのは、高校中盤になってからだ。天才、というのではない。ガリ勉というふうにも見えない。

彼は、好きなことへの集中力がすばらしく、勉強するのも好きだった。成績のよさも、そこから

もっとみる
已己巳己の祖父と孫 已己巳己リスト (似た者同士の共通点リスト)

已己巳己の祖父と孫 已己巳己リスト (似た者同士の共通点リスト)

先月、「旅する日本語」という企画に参加し、私の父と私の次男坊が已己巳己(いこみき)である、つまり、とてもよく似ている、ということを書きました。

末っ子男子。

もうこれだけでも十分くらいの共通点かも。

私の父には、父にしかない癖や特徴がありました。おとうさんだけじゃ〜、と兄や母と笑いあってきました。

ところが、うちの下の子が、小さい頃から何度も、その癖や特徴を思い出させる発言や振る舞いをして

もっとみる
物悲しい、小さい子供のための作品(4) ディズニー映画 「バンビ」

物悲しい、小さい子供のための作品(4) ディズニー映画 「バンビ」

これは、平成前半に、若くなくして親になった私の、子育て中の思い出です。

バンビ

「ダンボ」と同様、ディズニー初期作品の名作「バンビ」も、私はじっくり通して見たのは、子どもができてからです。

私が知らなかっただけなのでしょうが、バンビには親がいたことは驚きでした。母親がバンビが幼い頃に死ぬということも。母鹿は、人間に撃ち殺されました。

人間に追われて逃げるバンビ一家とほかの鹿たち。おかあさん

もっとみる
思い出の、物悲しい、小さい子供のための作品 (3) ディズニー映画 「ダンボ」

思い出の、物悲しい、小さい子供のための作品 (3) ディズニー映画 「ダンボ」

ダンボ

ダンボは、耳の大きい、空飛ぶ象さん。私も子供の頃から知っていましたが、その映画は、子どもを持つまで見たことがありませんでした。昔のディズニー映画の、美しい画面、動きの繊細や音使い。楽しい作品でした。

私は、ダンボがどう誕生したのか初めて知りました。コウノトリが、サーカスにいる動物に毎夜赤ん坊を運んでくる。待ちかねるメスの象。そして、やっと届いた包み。メスの象は、かわいい我が子を自慢に思

もっとみる