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140字の小説集

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140字の小説を集めてみました。(それ以外の短編もあります) お時間がお許しならば、少しでもお立ち寄りください。 このマガジン、読めば笑顔になるかもです。 笑いはあなたのお薬です…
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2023年12月の記事一覧

あほやん プロボクサーになる(140字の小説)

あほやん プロボクサーになる(140字の小説)

俺はプロボクサーになった
街で出会った男に、何故かボクシングを教えられた。
その名は丹下段平。

今日初めて俺はリングに上がる。
栄光を掴む為にまた、大金を得る為に!

試合は自分の想う通りに進まない
何故練習通りにならない
練習では殴るだけなのに、相手が僕を殴ってくる!

「そんな事、聞いてないよ」
#短編小説

ウイルス兵器(350字の小説)

ウイルス兵器(350字の小説)

私はウイルスの研究所に務める
若き天才科学者だ。
ウイルス兵器の開発に全勢力を傾けている。
核は所持しない為、
ウイルス兵器が軍事上必要となる。
ウイルス兵器は核兵器同等の悪兵器である。
使い方を間違えると人類滅亡の恐れがある。

人類を滅亡に追い込むウイルスは、
私は容認出来ない。
ウイルスに細工を施し、
人間に有益になるウイルスを開発した。
これを世間にばら撒けば、
ウイルスが脳内で増幅し

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良いニュースと悪いニュース(140字の小説)

良いニュースと悪いニュース(140字の小説)

「いいニュースと悪いニュース
どっちから聞きたい」
と、聞かれた。
「どっちでもいいよ」
と、冷たく言う
「じゃあ、悪いニュースから言うね
昨日彼女に振られたんだ。
これが悪いニュース」
と、何故か嬉しそう
「いいニュースは直ぐに
その妹から告白されたの」

そんな話、
見知らぬ男に突然言われても困る?!

あほやん 銀行強盗に成功する(140字の小説)

あほやん 銀行強盗に成功する(140字の小説)

私は銀行強盗を企てる。
奪う金は1億円。
人生で見た事が無い金だ。
アタッシュケースが五個もある。
一度に運ぶ事が出来ない。
一人で犯行に及んだ事を後悔した。

5ケースで1億なら一つでも二千万。
諦めて一つだけ奪って逃走した。

ケースに入っていたのは、
一円玉が二千万枚。

いっぺんに両替できるのか?

あほやん 斬り殺される(140字の小説)

あほやん 斬り殺される(140字の小説)

剣の刃を私に向けてくる。
男の眼光には殺意が込められている。
その男の目を逸らさずに、私は鞘をから剣を抜く
命を賭けた闘い。
「隙を見せてはいかん!見せたなら斬り殺される」
と、だが私は一瞬に斬られた。
抵抗も無く斬り殺された。

「カット」
と、監督の声

僕は悪役、斬られ役

今日もいい仕事が出来た。

恋もミステーク(140字の小説)

恋もミステーク(140字の小説)

僕は何て馬鹿なんだ!
彼女の狙いがお金だと気付きながら
彼女に近づいてしまった哀れな僕
「女はミステリー」と、誰かが言った。
謎だらけの女だった。
でも、ひと時の間彼女と楽しめた。
好きな娘の側に居る事ができた。
幸せだった。
元は取ったと思いたい。

失敗何て関係ない
「男はミステーク」女とは違う。

予知夢(140字の小説)

予知夢(140字の小説)

最後の日、宇宙人が僕を見る。
哀れむ様に僕を見る。
「今日で地球は終わるよ」
と、言っているみたいだ。
「そんな事は無い、地球は健在だ!」
と言い返すが、騒音で声は届かない。
火山は噴火し、地面が裂ける。
逃げても無駄、地球の崩壊は裂けられない

50億年後の地球の光景を僕は見た。
#シロクマ文芸部

信じていても救われない(140字の小説)

信じていても救われない(140字の小説)

現世利益を追求するのが、
宗教と勘違いしてしまうと大変ですね。
他力本願、おすがり宗教。
そんな物を信じてしまうと、
被害に遭うかも知れません。

宗教とは、生きる方向性。
それを間違うと、
とんでも無い事になってしまいます。
オオムの事件がいい例です。
死刑になった麻原彰晃以外は、
本当は被害者だ!

あほやん オレからの電話(140字の小説)➕追伸

あほやん オレからの電話(140字の小説)➕追伸

突然の電話で目が覚めた。
携帯電話に表示された知らぬ番号
訝しい思いで出てみると、男の声。
「俺だよ、俺」
と言う
僕の友人のオレさんだ。
長々と話をしたが結論は、
事故して、お金がいるらしい。
お金を貸してくれと言う。

オレさんは僕が闇金融と知っているのか?
隠していたのに。

追伸
ちょっと解り辛いかも知れません。
あほやんは、俺俺詐欺に引っかかるか?
高利で金を貸せるか?
どちらでしょうか

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最後の日(140字の小説)

最後の日(140字の小説)

最後の日に僕は何を見るのだろう?
そして、誰が僕を見ているのだろう?
その時、僕の意識はあるのだろうか?
その時、苦しんで無いかな?
痛がって無いかな?

今までの僕の人生を振り返っているのかな?
悲しい思い出ばかりだったけど。
神様!
最後の日ぐらいは、僕の最高の日にして下さい。
#シロクマ文芸部

私の瞳の奥に残る人(300字の小説)

私の瞳の奥に残る人(300字の小説)

最後の日、それは必ずやって来る。
そう、別れは必ず来る。
遠慮も無く来る。
どんなに一緒に居たくても。

あの時、君は若かった。
色白の顔にほっぺだけを赤く染め
君は白い息を吐き出していた。
その白い息がふわふわと
天に昇り消えて行く。
まるで君の魂が天に溶け込む様に
消えて行く。

「明日、病院に行くの」
と、弱々しい声で君は僕に言ったね。
なのに僕は君の言葉を、深くは受け止め無かった。

あの

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あほやん 反省する(140字の小説)

あほやん 反省する(140字の小説)

見せ掛けの優しさが、必要なの?
何故、見せ掛けの優しさしか見えないの?
人の本質を見抜く事が出来ないの?
本当に悲しい人です、貴女は。

責任を持った人は、
自分にもそして家族にも厳しくなる。
我が子に厳しくしても、
他人の子には厳しくはしない。
それと同じです。
何故、それを解ってくれなかったの?

あるアンドロイドの仕事(140字の小説)➕追伸

あるアンドロイドの仕事(140字の小説)➕追伸

僕は生まれた時から、
殺す目的で製造されたアンドロイド。
今日も、主人に殺す事を指示される。
どれだけ殺害してきたか覚えていない。
アンドロイドとはいえ
血で汚れるのは嫌だが仕方が無い。
出来るだけ苦しませずに殺してあげよう。
今日も私は屠殺場に出かける。
殺されてから解体される牛を、僕は見る。

追伸
近い将来、ロボットが人間の代わりに働く事になると思います。
嫌な仕事をロボットにさせる時代が来

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毒変じて(140字の小説)

毒変じて(140字の小説)

恨みは諸刃の剣。恨めば恨まれる。
「人を呪わば穴二つ」
そんな事は解っている
それでも許す事は出来ない。
恨まれる前に殺るしか無い!
絶対にバレない方法で。
今、私は毒を製造中。
相手を必ず殺す!

毒の製造で気づいたのだが
この毒、用い方によっては薬になる。
殺した後は、これを薬に代えて売り出そう。