カナコになりたい日本人

書評:若林稔弥『幸せカナコの殺し屋生活(1)』(星海社COMICS) 少年少女の初々しい恋愛模様を、4コマ連作のコメディーマンガとして描いた傑作『徒然チルドレン』の作者・若林稔弥の新シリーズだが、ちょっと想定の範囲を超えた異色作だ。 著者らしいと言えば著者らしい「心理的なすれ違い」を笑…

超短編小説「確かに承りました」

「本当にそんな理由で、弟を殺したいの?」  俺の話を聞き終えた、女の返事がこれだった。 「そんな理由、か。小さい男だと思うんだろ」 「別に。私は報酬さえもらえれば、動機なんか、どうだっていいもの」  ブランコとシーソーしか遊具のない、小さな公園の隅のベンチに、俺と女は並んで座ってい…

死に体デザイナーの仕事

死に体デザイナーです。 年齢は20代後半です。 最近の悩みは理由もなく嫌われること。 こう言ってはなんですが結構いい会社でデザインしてそこそこいいもの作ってきました。 仕事も多い訳ではないですがちゃんともらってやってます。 私の作品を見て応募先の企業が業務委託で採用してくださったこ…

【映画レビュー4/5点】ジョン・ウィック3部作 とにかくアクションが爽快!キアヌの…

僕はこの映画をキッカケに、ガンアクションにハマりました。 こんなジャンルです。 ・引退した殺し屋が復讐する話 ・主人公が圧倒的に強い ・アクションがスタイリッシュでかっこいい ・とにかく敵をやっつけまくる。 ・殺し屋のプライドと流儀がかっこいい みどころは、 キアヌのガンアクション …

ハロー・ダークネス・マイ・オールド・フレンド 3 後編

3 後編 何も答えが纏まらないまま一週間が瞬く間に過ぎた。高城はまだ逡巡していた。 高城はふと思い出す。 あの日、家族を死に追いやった大企業の会長を刺そうとして失敗した。 警察に逮捕される前に自死を選び、ある薬品を口に含んだ時、高城の前に現れたのが山根と老婦人だった。 高城を匿い、一…

ハロー・ダークネス・マイ・オールド・フレンド 2 中編

2 中編 夜になった。 山根に連れて来られた本部は、 老婦人がいる丘の上の洋館だ。 丘の上に続く一本道の先にその建物はある。 駐車場に車を停め、門を入る。 ガーデニングや自然栽培の野菜畑が広がる庭の小径を歩き、建物の裏手に回る。 割りと大きめの温室があり、その中は枝葉の大きな熱帯植物な…

ハロー・ダークネス・マイ・オールド・フレンド 1 前編

1 前編 暗闇を怖れる事はない。 暗闇は友達だから。 そう古い古い友人なのだ、 高城(たかしろ)は仄暗い壁の隙間から標的に銃口を向けた。ミスは許されない。一発で仕留める。それが暗殺者に課せられた使命だ。 男がホールに入って来る。秘書やら護衛の連中等が少なくとも10人は周りを取り囲んでい…

小説「素ナイパー」の投稿を終えて

 小説「素ナイパー」の投稿を終えました。読んでいただいた方、ありがとうございました。  この小説は「殺し屋」をテーマにしています。以前にもnoteに書きましたが着想は僕自身の幼少期の体験がもとになっています。今考えれば「なぜ?」と思いますが山小屋でガス銃を撃たされたり、分解して元に戻…

殺し屋と少女がおりなす、凶暴な純愛。

【レオン】 リュックベッソン監督が描く凶暴な純愛。 1994年に公開されたフランス映画です。 この作品は、 麻薬や殺人などダークな内容ではあるものの、 お洒落な街並みやカメラワークが それを緩和していて、 心が温まる内容となっています。 ●あらすじ 麻薬取締局のスタンスフィールドに …

想いの交錯・届かぬ希望———名作『LEON』 感想・レビュー

お久しぶりです。今回は1994年に公開された、「LEON」の感想です、殺し屋と少女の不気味でぎこちない関係が見所です。  ニューヨークで暮らすプロの殺し屋レオン(ジャン・レノ)は、ある日アパートの隣人マチルダ(ナタリー・ポートマン)に助けを求められる。彼女は、汚職警官のスタンスフィールド…