摩天楼

ショートストーリー・シナリオ、小説、執筆や映画の事など、主に地方を舞台に人生をテーマに…

摩天楼

ショートストーリー・シナリオ、小説、執筆や映画の事など、主に地方を舞台に人生をテーマに書いていきたいと思います。山形県山形市在住

最近の記事

人生最後のカップラーメン

俺の命はあと15分。なぜなら俺の体には時限爆弾が仕掛けられてしまったからだ。 あと15分の命…。たった15分で全てが終わってしまう。周りには何もない、閑散とした山の中。 ただ目の前にはカップラーメンがいくつか置いてあるだけだ。こんな時にカップ麺なんか食ってられるか!と思ったが、これが最後の晩餐になるのならいっそのこと食って死のうと思ったのだ。 思い起こせば、今まで散々世話になってきたカップラーメン。人生最後の食事がそのカップラーメンになるのも悪くない気がした。 さて、何

    • ReoNaコンサートツアー仙台公演2024

      ReoNa 5th Anniversary Concert Tour "ハロー、アンハッピー"2024/6/21/仙台GIGS(宮城県) "ReoNa5周年記念コンサート"という事で行ってまりいました。 きっかけは職場の先輩が凄いファンでFCも入っている方なのですが、その先輩から誘われて行ってきました。 ReoNaさんと言えば、先日記事にて「オムライス」の曲を聴いてのインスピレーションで「私と母とオムライス」というストーリーを書いた事もありました。 ………………………

      • 勝負師

        私の職業は勝負師…。といってもギャンブラーではなかったはずだ。ギャンブラーではない勝負師なのか…。では何の勝負師なのかと問われると答えが見つからない。とにかく私は毎日、張り詰めた時間の中で生きてきたはず…、そして毎日毎日を勝負してきたはずだ。与えられるのは、コインではなく自分のインスピレーションのみ。発想をBetしていく感覚に近い、思考の勝負師…だろうか。 私には過去の記憶がない。すっかり失われてしまった。過去の記憶の断片すら残っていない。ただ自分が勝負師という意識だけは残っ

        • 新・山形市民会館のデザインがハウルっぽい

          今日は、私が住む山形市の話題を取り上げます。山形市民会館のデザインコンセプトが決まったようです。 山形市民会館を建てる場所なのですが、現在の山形市役所と文翔館(旧県庁)という歴史ある建物との間に建てるようなのですが、ここには1年ほど前までは山形県民会館がありました。今は取り壊され更地になっておりますが、その跡地に市民会館がオープンします。 あれ、県民会館じゃないの?と思うかもしれませんが、県民会館は今はやまぎんホールとして、山形駅の西口に2019年にオープンしております。

        人生最後のカップラーメン

          私と母とオムライス

          本作は、ReoNaさんの歌「オムライス」からインスピレーションを受けて書いたものになります。 作詞・作曲/傘村トータ 私は15のとき、登校拒否になってしまいました。 それまでの私は皆勤賞だったのですが、ある日突然糸が切れたように学校へ行けなくなりました。 そんな私を気遣い、母が私のために大好物なオムライス弁当を作ってくれていたのです。 それが母親としてできるせめてもの、私へ対しての励ましだった。 少しでも元気になって欲しい。 また皆勤賞だった頃のように友達と一緒

          私と母とオムライス

          【ファンタジー】虹を渡る少年

          それは黒雲が垂れ込めながらも日照りが差す午後の時雨の節だった。 私はある少年の行動に目が留まった。 少年は、なにやら何かを探しているらしい。 私はその少年に尋ねてみることにした。 「坊や何を探しているの、一緒に探そうか?」 少年は下を見たり、周りをキョロキョロと見ながらこう言った。 「うん、あのね虹を探してるんだ」 私は耳を疑い、訊き返した。 「虹?虹ってあの虹かい?」 少年はその質問に応えるように自信を持って答えた。 「うん、そうだよ」 その答えに対し

          【ファンタジー】虹を渡る少年

          朝倉さや・仙台公演/コンサートツアー2024地球と自由と歌う旅〜遊ラン♪船38号さ乗ってあべ!(前期)〜

          日時/2024年/6月9(日) 会場:誰も知らない劇場(宮城県仙台市) いつもご観覧ありがとうございます。 今日はライブレポート記事になります。 朝倉さやコンサートツアー2024 私が朝倉さやさんのコンサートに初めて行ったのは、今から2年ほど前の2022年の「Life Song」からの参加でした。ですので、新規ファンの部類の生物に入るかと思います。新参者ですがよろしくどうぞ…。 きっかけは父が病で倒れ、寝たきりになってしまい、気落ちしていた母を見てコンサートでも観

          朝倉さや・仙台公演/コンサートツアー2024地球と自由と歌う旅〜遊ラン♪船38号さ乗ってあべ!(前期)〜

          【ドラマ・ショート】探偵・真島吾一#2 『無言のカスハラ〜降りない乗客の呪い〜』

          私は私立探偵の真島吾一。今日もある依頼者様がうちの事務所を訪れてきた。 職業はバスの運転手で、客絡みのトラブルらしい、そんな事は会社に相談すればいいのだが、何やらちょっとばかり面倒な事になりそうだ。まあ、どりあえず話しを聞いてみよう。 「私は、バスの運転手をやっております。これは同僚から聞いた話しで、ある運転手の話しなのですが、その運転手はバスを終点まで運行したそうです。全ての客が運賃を支払い降りていったのだが、一人だけ降りない客がいたんだそうです。その運転手はマイクロホン

          【ドラマ・ショート】探偵・真島吾一#2 『無言のカスハラ〜降りない乗客の呪い〜』

          【SFショート】ノスタルジア

          ラドラーは、月から地球という星を眺めていた。 地球は大陸移動によりアメイジアと呼ばれる超大陸が形成されていた。 「しかし本当に美しい星だ、青く輝くあの地球という星に、遥か昔には生命体が住んでいたらしい。」 「人間という生物だ、しかし人間は地球環境に対応出来ずに絶滅した」 「人間が絶滅する前に、人は火星に移住しようと計画していたんだ、だけれど失敗した。 変わりに我々、次世代の生命体が火星に住むことが出来たんだ」 「けれど、人間こそ我々の創造主だったんだ。AIという技術

          【SFショート】ノスタルジア

          剣神#5最終回

          6人の一行は、宮場を早朝に出発し、一山を越えれば、大京に到着する所まで来ていた。 ここまで来れば安心だと、思っていたのか、百合恵は用を足すため奥の茂みへ行った。 近くまで豪太義、黄武と佐太郎、は見張っていたが、悟丸と流木矢は離れた位置から見守る。 その時だった、奥の茂みから悲鳴が聞こえた。 慌てて、3人は急ぎ足で茂みの奥へ行くと百合恵の姿はそこにはなかった。 佐太郎「百合恵様が消えた!」 豪太義「ん、待て!これは罠だ!」 豪太義、佐太郎、黄武の3人は、甲冑姿の野

          剣神#5最終回

          剣神#4

          6人の一行は、宿場町を発ち、野武士たちが拠点にしている、という大雅山を登り始めていた。 馬車は、湯野谷の宿場町へ預けここからは、馬と自力で山越えをするしか道はなかった。 全員、侍の着衣に格好を変え、百合恵も男装の小袖に着替えさせた。 郷太義「ここからは布陣を変えて進む、まず先頭は黄武と佐太郎の2人だ。そして次が、わし豪太義、そして真ん中には百合恵様、悟丸と流木矢は百合恵様を囲むように、後方の位置から守りを固めてくれ、いいな」 一斉に返事をした。 もしも、襲撃があった

          剣神#3

          鶴雅から出発した6人は、首都・大京まで、およそ100里の道のりを、順調に進行していた。 馬車には2人と幌台には百合恵が乗っている。 先頭には豪多義、馬車の後ろには剣神と流木矢が、後に続くのであった。 先頭の豪多義が休憩の合図だ。 幌台から百合恵が降りてくる、 羽織浴衣で夏らしい着衣で降りてくる。 周囲を見ながら剣神と流木矢は、常に守りを固めていた。 百合恵「あなたのお名前は、悟丸氏でございましたね、お水をいただけますか?」 剣神は、荷台からひょうたん型の水筒を

          剣神#2

          悟丸と流木矢の2人は、護衛する藩主の白鳥家に挨拶を済ませ、宿入りした。 2人が護衛する娘の家は、大名・白鳥家の娘だった。 流木矢「さすがは大名一家の接待は豪華だな、旨いめし、美味い酒」 悟丸「おいおい、相変わらずだな、遊びに来たんじゃないんだぞ」 男「失礼します」 襖の奥から男の声で呼びかけられる 悟丸「はい、どなたで…」 男「拙者、白鳥家の使いの者でございますが、明日の巳の刻に迎えにあがります、藩主の白鳥泰蔵がお会いしたいと申しております。」 悟丸は襖を開け

          【ショート映画】剣神#1

                〜あらすじ〜  旧世界の戦国時代…。映画「七人の侍」では貧しい農民たちは、野武士からの襲撃に備え侍を雇ったが、本作に登場する小さな村では、侍を雇うのではなく自ら戦っていた。農民の息子たちは幼い頃から、村の守護神として育成され、野武士や盗賊と戦う自警団「剣手(けんしゅ)」が存在した。 だが、剣手は侍ほどの権威はなく、いざとなれば命を捧げる影の薄い存在だった。 幼少期に両親を野武士に殺された悟丸は、剣手として村の育成学校で修行を積み、剣神と呼ばれる伝説の称号を得る

          【ショート映画】剣神#1

          【ドラマ・ショート】探偵・真島吾一『暗殺者の女』

          真島探偵事務所へある女が飛び込んできた。 30歳くらいの女で濡れた長い髪を揺らし、黒いコートに身を包んでいたが、血を流し、右手にはナイフ、左手にはビジネスケース、持つ手には手錠が掛けられていた。 何やらとんでもなくヤバい状況から逃げてきたようだ。 探偵事務所の代表、真島吾一は女に駆け寄った。 真島「ど、どうしたんだ?!大丈夫ですか!?」 謎の女「こ、これを…」 女はコートのポケットから鍵を真島に渡した。 真島は鍵を受けとると、女は倒れこみ、真島が介抱する。 真

          【ドラマ・ショート】探偵・真島吾一『暗殺者の女』

          【ショートSFコント】蟻地獄

          私は、突如として蟻地獄と呼ばれるホール(穴)に落とされてしまった ヤバいっ!と思った瞬間もうダメだった もがけば、もがくほど、どんどんすり鉢状の流砂に飲まれていき、脱出できなくなってしまった。 そして、気がつくと私は穴の中にいた。だが、私以外、他にも落とされた人達がいたのだ。その人達に話しを聞いてみたところ、なんとゲラと呼ばれる主がいるらしい。 だが、その主から呼び出されると、もうここに戻ってきた者は、いないという。 つまり、なぜ落とされなのかは謎のままに、一人また

          【ショートSFコント】蟻地獄