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創作とほほ話

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創作とほほ日記1

創作とほほ日記1

だらだら書いてみます。

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世に、実践的な「小説の書き方」の類は山ほどある。私も、それを読んだら、きっと素晴らしい小説が書けると、何冊も読んだ。
しかし、残念ながら素晴らしい小説は書けなかった。
なぜだろう。きっとそれは、書かれてあるのがそれを書いた人の「小説の書き方」であって、私の「小説の書き方」ではないからだ。
では、私の「小説の書き方」はどんなものか。これがまた、

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創作とほほ日記2

創作とほほ日記2

勿論、偉い作家さんが、何稿も自作を書き直すことは知っている。かの大江健三郎氏は4稿か5稿くらい書いて、書くたびに難解な文書になっていくらしい。恐ろしいことである。
そういう偉い作家さんのと、私のは根本違うのである。私の場合、究極の行き当たりばったりなのだ。極端なところ、主人公が歩き始めるまで、どこへ行くかわからない。誰と会うのかもわからない。酷いものである。

どうしてこうなのか。つらつら考えてみ

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創作とほほ日記3

創作とほほ日記3

まぁ、何を書いても腐されるんで、何を書いても同じなんだが、なんか書くには何か書くもんが必要である。
題材いうても、そんな毎月毎月思いつくものではない。どうせプロットなんか作らないで書くわけだから、取り敢えず、私は「私」を歩かせる。そう、当時は一人称でしか書けなかった。今でも、基本、そうなのだが。
「歩かせる」には歩く目的が必要である。書きながら、なんとかそれを捻り出す。「捻り出」せない時は、取り敢

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創作とほほ日記4

創作とほほ日記4

では、私を含めてそういう人は、なぜプロット通りに書かないかというと、つまらないからである。
前、中島らもさんのインタビューを読んでたら、こんな文言が出てきた。(文章は正確ではない)。
ーー小説を書く上で、一番つまらんのは清書する時や。
 らもさんは、小説を書く前に、綿密なプロット作りをするそうなのだ。ほんちゃんの小説を書き出す前に、小説はもうできているのである。だから、小説を書くのは、マス目を埋め

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創作とほほ日記6

創作とほほ日記6

自分で書いてるのに、なぜリアルを踏み外すのか。言い換えれば、登場人物の制御が効かなくなるのか。
小説を書いていくうち、登場人物たちが勝手に動き出すことがあります。これは小説書いたことある人なら、ウンウンしていただけることと思いますが、あれは何故起こるのでしょう。
作者の構想を飛び越えて、主人公があらぬことを叫んだり、勝手にどっか行っちゃったり、喧嘩したり、泣き出したり、妙に反省したり、もの壊したり

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創作とほほ日記7

創作とほほ日記7

さて、ずっとプロットプロット言ってますが、プロットってなんでしょう。要は小説の筋ってことですね。正しくは筋はストーリーで、プロットは、その書く順番らしいですけど、まぁ、私はよく知りません。他にシノプシスとかいうのもあって、何が何だかわかりません。だから、世間一般で言われてるのと、用語づかいがちがうかもしれませんが、そん時は、違うぞって教えてください。いや、やっぱり教えてくれなくていいです。

なに

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創作とほほ日記8

創作とほほ日記8

では、筋はどう書けばいいのか。私は行き当たりばったりで書いてる言いました。うっすい構想はある言いました。それが、どうやって筋らしいものとなっていくのか。
小説だから、事件は当然起こる。でも、私は事件そのものはありきたりでいいかな、と思うようになりました。
昔は、オリジナルな、誰も読んだことのないお話を、なんとか捻り出そうと四苦八苦してました。書けないわけです。
でもやがて、物語には物語元型みたいの

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創作とほほ日記9

創作とほほ日記9

どっかで聞こえます。キャラクターにも元型あるぞお。その応用が、ドラクエとかのキャラ分けになってんだ。知ってるぞおって。
筋もパターン、キャラもパターンなら、小説は単なる組み合わせやないか、とかいう声も。まあ、そう思う人もいて当然ですし、その組み合わせだけが作者の創造だ言う人も実際いてます。

でも、そこまで私は割り切れません。

で、ここでキャラクターについて、も少し考えます。

小説のキャラクタ

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創作とほほ日記10

創作とほほ日記10

ユーモアについて。
丸谷才一さんが、どこかで小説にはユーモアが必要だ、と書いてました。
ユーモアているか、と読んだ当初は思いました。若いからトンギッテるんですね。
で、小説書くようになって、ああいるなって思うようになってきました。
笑いなしで、真面目一方でお話を進めていると、限りなく苦しくなります。物語のテーマに真摯に向き合うことは、勿論大切なんですけど、ずっとそればかりだと、深海に沈んでゆくみた

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創作とほほ日記11

創作とほほ日記11

 間が空きました。書くことがないんですな。小説は書いてますが、なかなかうまくいきません。カッコつけて言うなら産みの苦しみですかね。産めるかどうかわかりませんが。

 で、今日は軽い馬鹿話を。馬鹿話というか、恥ずかしいお話を。
 潮田クロ。ペンネームなんで、恥ずかし話も気が楽ですな。まあ、その馬鹿話、なぜペンネームなのかにも、多少通じるお話であります。

 小説なんぞ書いてますと、つい公募なんかして

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創作とほほ日記12 ・恋愛小説について

創作とほほ日記12 ・恋愛小説について

村上春樹の「ノルウェーの森」のキャッチコピーは「100%恋愛小説」だった。
「100%恋愛小説」とはいかなるものか、村上春樹が異常に盛り上がっていた時でもあり、ワクワクして発売日を迎えた。地元の本屋に行って売ってなく、国立に行ってやはりなく、立川で2軒回っても全然なく、吉祥寺でやっと見つけた。嬉しかった。

読んで、えらい面白かった。ラストで漱石の「それから」を思い出した。しかし今は、内容を何も覚

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創作とほほ日記13・泣く話

創作とほほ日記13・泣く話

日本人は泣ける話が好きである。映画でも、これでもかと泣かせる作品も多い。「壬生義士伝」を見た時、泣きすぎて、助けてくれ! これは拷問か!と思った。
「火垂るの墓」を見た時もそうだった。反戦への強い思いも分かるのだが、何もこんなに悲しくしなくていいじゃないか、と高畑勲に談判したい気持ちになった。うちの長女がまだ小さい頃、我儘になって親の言うことをきかない時は、「お前がそういうつもりなら『火垂るの墓』

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