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【雲の中の富士山を登った時の話・2日目⑨】日が昇ってきたところでいざ下山!!

こんにちは! 雲の中の富士山を登った月見里です!

今までの記事は、こちらのマガジンにまとめてありますので、ぜひご覧ください!


前回、頂上の自動販売機を見て満足し、頂上からの下山を始めたところからです!


ひとまず山小屋まで帰還


極寒の中、私は降りることにしました。ご来光も見ることが叶わず、郵便局で登山証明書も手に入りませんでした。

しかし、深い充足感がありました。

日本一高い場所で、目の前で雲が生まれ流れるところを見られたこと、多くの人が諦めた中、あきらめずに登頂できたこと、そのすべてに満足していました。

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再び久須志神社の鳥居を経由して、とりあえず昨日泊った山小屋まで来た道を引き返すことにしました。下山する道は頂上で二手に分かれていて、片方は緩やかな砂利道、もう片方は登った時と同じ道で険しい岩場の道でした。

どうやら、下山道は前者のようでした。そちらのほうが降りやすそうでしたが、私は荷物を下の山小屋に預けてしまっていた以上、後者の道で下るしかありませんでした。


いざ振り返ってみると


 行きと違って明るくなって改めてみると、頂上までの道のりは、結構な岩場でした。それに、降りるときは登る時よりも膝にずしんと来るものだから、慎重になった。それに、高さと傾斜具合が凄く、下を見ると、そのまま落ちていってしまいそうな悪寒が走りました。

おまけに、狭い道のりでした。

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登ってるときは、こんなに道が狭くて、柵が低いとは思ってもみませんでした。

よくこんな道を真っ暗な中、登ってこれたなあと自分をほめてやりたくなりました。

あるいは、真っ暗だったからこそ臆せずに登れたのかもしれません。

しかし、明るいからと言って楽だというわけではありませんでした。

むしろ、登っているときよりも下りのほうが重心移動が大変で、滑ってしまいそうになることが多々ありました。

というより、一度滑ってしまいました。

幸い、私はグローブをしていたので手を傷つけませんでした!

なんにせよ、こんな岩場で転んで下手な打ち方をしたら打撲してしまいかねませんので、注意して降ります。


リターン・トリップ・エフェクト


よくあることですが、行きよりも帰りの方が短く感じられました。皆さんにもこのような経験ないでしょうか? 

科学的にはリターン・トリップ・エフェクトというらしいです。豆知識ですが笑

そうして気がつけば山小屋が見えてきました。

山小屋には、スタッフの人数人と、家族連れが一組だけで、あとは誰もいませんでした。

私はスタッフに名前を告げて、預けていた荷物を取りに行ってもらいました。

その間、私は腰を下ろし、これから帰ることを考えました。

昨日一日かけて登った時間、疲労、距離を想像すると、途方もなく感じられます。登り始めてからまだ24時間も経っていませんが、短いようで長く感じられました。そういう意味では、充実した24時間だっと言えて、少しうれしかったです笑


近くにいた家族


荷物を待って座っている間、私の近くにいる家族の話に聞き耳を立てました。

家族構成は、小さな5歳くらいの女の子と小学生低学年くらいの男の子、そして両親という4人でした。

この家族については特に話していませんでしたが、昨晩この家族は一番遅く山小屋にたどり着いた人たちでした。たしか、私が歯磨きをしにお手洗いに出たときにちょうどたどり着いていたので、真っ暗な7時30分くらいだったでしょうか。女の子はぐったりとしていて親の背で寝ており、男の子はかろうじて立ってはいるものの青い顔で無表情になっていました。両親は重たい荷物と女の子を担いで、憔悴しきっていました。

さて、この日のその家族ですが……女の子はぐったりとしていて、酸素呼吸器のようなものを口につけていました。

「さあ、もう降りよう」親は悲しそうな声で言いました。

「うん」男の子はつぶやきました。親の意見に不満があるというよりは、返事する元気がないという感じでした。

女の子からは返事がありませんでした。

どうやら、彼らはこのまま頂上にはいかず、下山するようでした。

戦略撤退は正しい。辛い思いをしてまで頂上に登る必要はないと私はそう思います。私は彼らの判断に惜しみない賞賛を内心しました。


いざ下山


そうしているうちに、スタッフが私の荷物を持ってきました。

私は相変わらず濡れているザックを背負いました。

昨日は乾燥した衣類が入っていましたが、今日は昨日着ていた濡れた衣類が入っているので、昨日より一層重く感じられました。

ただでさえ昨日よりも睡眠不足なうえ疲労が溜まっているのに、荷物も重くなっているとは、踏んだり蹴ったりです。

下りにもトレッキングポールが有効かどうかわかりませんでしたが、とりあえず最初は使ってみることにして、手に取りました。


忘れ物はない。

悔いもない。

こうして、私は下山することにしました――と山小屋を出た瞬間、一瞬目が眩みました。


ご来光……?


昨日の夕食後にも、宿を出たときに同じような感覚を覚えたことを思い出しました。

目の前には、雲間から光の柱が数本、遠くに斜めに立っているのが見えました!


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ほんの一瞬のことだったから、写真を撮るタイミングが遅く、やや暗い写真になってしまいました。

写真だと周りの雲が目立って大したことがないように思えますが、それでも、早朝から雨と風に吹かれていた私にとっては、安らぎの光明に思えました!

そしてこの写真を撮ってすぐ、再び雲が日を閉ざしてしまいました。

ご来光には程遠いと思いますが、それでも富士山から見える日には違いないです!

元気をもらったところで、いよいよ下山開始です!



今回は以上となります。

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