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学校教育に関するあれこれ

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2021年11月の記事一覧

子どもを育てることを何と捉えるか ~「子ども庁」から考える、子どもに関する施策体制のねじれ~

子どもを育てることを何と捉えるか ~「子ども庁」から考える、子どもに関する施策体制のねじれ~

 子ども庁の創設について、政府が当初想定していた2022年度から、23年度以降へと先送りされることが報道されました。

1 学校現場で実感する子どもに関する施策体制のねじれ
 
 公立学校であっても私立学校であっても、基本は行政の管轄のもと、教育活動は行われます。学校現場で働いていると、(広い意味での)教育施策について、複雑に感じることがあります。
 
 学校であれば、基本的には文部科学省の管轄で

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「対話」と「思考」の関連性 ~活発な「話し合い」授業から考える~

「対話」と「思考」の関連性 ~活発な「話し合い」授業から考える~

 「対話」することは良いこと、という流れが世の中にあるかと思います。
 

 確かに「対話」することで誰かと関わったり、悩みが解決したりします。
 「対話」がないと、分かり合っていない、分かってくれない、無視している…という状態になってしまうこともあります。

 では、そもそも「対話」とはいったいどのようなものを指すのでしょうか。
 

 今回は、学校現場における「対話」から、「思考」との関連性に

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教育の「不易」と「流行」を問う① ~「不易」の中身は?~

教育の「不易」と「流行」を問う① ~「不易」の中身は?~

最近の問題意識です。

整理メインの記事ですので、それほど容量はないです^^;
(ぜひご意見いただければありがたいです)

1 教育の「不易」と「流行」が登場する場面 

 時々目にしたり、耳にしたりする、教育の「不易」と「流行」

 どんな場面が考えられるでしょうか?

 例えば、最近でいえば、GIGAスクール構想で一人一台タブレットが導入され、「ICT機器は現在の流行だが、教科書を使った学習に

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「明るい不登校」を目指すこと

「明るい不登校」を目指すこと

 お久しぶり?に不登校関連の記事です。

 昨今の多様性を受け入れようとする社会の流れの中で、不登校についての見方もずいぶん変わってきたように思います。
 顕著なところでは、(結構前ですが)「登校拒否」から「不登校」へ呼称が変わっているところなど、わかりやすいですよね。

 ただ、不登校を許容する社会の流れがある一方、不登校という選択をした場合、あるいは不登校の状態になった場合に、学校の代わりに子

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