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セントビンセント日記

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カリブ海はセントビンセントでの日々のブログ。青年海外協力隊(JICA海外協力隊)2019‐2021 として駆け抜けた2年間で見聞きして考えたことをつらつらと。南国の風を添えて。 … もっと読む
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#コラム

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

協力隊トークライブで話したこと(たぶんこれが最終報告になるんだろうな)

先週行われたJICA関西主催の協力隊トークライブでぼくが話したことを例によって、noteで文字起こし的に置いておきます。(思い出しながらなので当日とは多少違ったことを書いてます)

Microsoft Teamsを使ってやったのですが、画面にカメラオンの人が見えず、反応が探れなくて自分の話がウケてるのか、スベってるのかわからないのがしんどかったですが、その前に行われたリハーサルで、JICAの推進員

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この状況で来年留学できるのかな?オンラインなら意味あるのかな?

この状況で来年留学できるのかな?オンラインなら意味あるのかな?

最近、新型コロナウイルス( COVID-19 )以後の世界の展望に関する情報を集めている。鎖国か開国かみたいな世界になってきたから。ぼくは留学しようと思ってるから。近々訪れたい旅行先が長いリストになっているから。それを消化するのを楽しみにしてるところがあるから。

目下の関心はタイトル通り。日本でもアメリカでもイギリスでもぼくの知る限り、授業はどんどんオンラインになってる。留学生も帰ってきてる。

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君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

君は全然不満を言わないね、なんでそんなにポジティブなの?バーンアウトしないの?

よくそんなことを言われる。

現場を知ってもまだ国際開発・国際協力続けようと思うの?、なんで地球の裏側まで来て日々ぼったくられて差別されて小ばかにされてても現地の人のために働こうと思えるんですか、虚しくならないですか?だってぜんぜん変わってないじゃないですか…。

一時退避中の暇な身分だから隊員同士で通話をする機会がそれなりにあって、これからどうする?みたいな話のときにはこうなる。

ごもっともだ

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国内問題と海外の問題どっちに取り組むべきですか問題にきちんと答える

国内問題と海外の問題どっちに取り組むべきですか問題にきちんと答える

この前のnoteで結局、前途ある若者の質問になんと答えたのか書いていなかったので改めて、ぼくの現時点での考えを。

では質問から改めて。

自分は昨夏に交流プログラムでアフリカにいって児童と触れ合ってきました。国際協力に興味があるものの、日本国内にも問題がたくさんある中で、その人たちのことをおいて、海外の知らない人を支援するするのは正しいことでしょうか。また、交流プログラムは個人的には楽しかったで

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コーンロウは1週間、そして私は新たな可能性に目覚める

コーンロウは1週間、そして私は新たな可能性に目覚める

およそ1週間前、日本に帰国途上の経由地の某カリブ諸島でコーンロウにした。

このコーンロウ、カリブの人はもちろんアメリカの黒人にも評判が良くて、「クールな髪型だね」なんて声をかけてもらえたりしてなかなか評判がよかった。現地の人と同じものを食べる、というのと同じくらい好感度が上がる気がする。

ふーん、なるほどねーみたいに思いながら日本に帰ってきたんだけど、4日目くらいから痒くなってきた。存在の耐え

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土日の夜中まで働いていたってのはウソじゃなかったんだ

土日の夜中まで働いていたってのはウソじゃなかったんだ

アルマジロハントに失敗してから数日後、ファン(台湾人)が「そういえば、A氏の話はウソじゃなかったんだ」と言い始めた。

A氏の話とはなんのことだろう。実はハンターの里で待っていたとかそういう話だったのかと思ったけれどそうではないらしい。

あの時、やっとのことでぼくたちの電話にでたA氏は「昨日遅くまで仕事だった(≒昼夜逆転してる)。夜中までドライバーの仕事をしていたんだ。だから今起きた」と言った。

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ブローカーと連絡が取れない…どうなるアルマジロハント!?

ブローカーと連絡が取れない…どうなるアルマジロハント!?

午後6時過ぎ、仮眠明けにスマホを見ると「ダメだ、中止かもしれない。どういうわけかブローカーと連絡が取れない」とメッセージが入っていた。

なんでこうもうまく物事が進まないんだ、仕事じゃないんだぞと苛立ちを隠せないでいた。

セントビンセントに派遣されてからずっと狙っていた、アルマジロを食すということを2週間前に達成以来、次の狙いはアルマジロのハンティング。可能であれば生け捕り。ぼくはその機会を逃す

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日本のお茶の文化はカリブで理解を得たか?お茶をめぐる話

日本のお茶の文化はカリブで理解を得たか?お茶をめぐる話

先日、天皇誕生日を祝う大使館主催のイベントがセントルシアで執り行われた。セントルシアの社交界や政治家、各国の大使館の大使を招待してのイベントだった。

ぼくら協力隊員も招待していただき、お寿司を堪能した。おいしかった。感動した。

それに関連して、何日か前にセントルシアの映画観を貸し切って、ジャパンナイトとして日本映画の上映会が催されたらしい。ぼくはセントビンセントにいたから詳しくは知らない。

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殺人事件発生率が高い国に住むとはどういうことか

殺人事件発生率が高い国に住むとはどういうことか

ぼくは気楽に暮らしているから時々忘れそうになるけれど、セントビンセントは殺人事件発生率が世界トップ10にランクインしている。

殺人事件発生率というのは人口10万人あたりの年間の殺人事件数。セントビンセントは36件ほど。日本は0.2件とか。ざっと180倍ほど高い確率で殺人事件が発生している。ちなみに治安が悪い印象があるイラクは10件ほど、アフガニスタンは7件ほど。

数字でみるとほんとにクソほど治

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なんだかんだでイギリスのカルチャーの影響を結構受けてる

なんだかんだでイギリスのカルチャーの影響を結構受けてる

ー 君がロンドンに旅行に行くって聞いてからしばらくそのことについて考えていたんだがね、ぼくの人生でロンドンはおろか、イギリスに行きたいと思ったことは一度もないんだよ。イギリスには何があるっていうんだい?

最近、友人にこんなことを言われた。「いや、知らんがな」という言葉をグッと飲み込んで、しばらく考えた。

ビートルズ、007、ハリーポッター、シャーロック・ホームズ、ネッシー、フットボール…思いつ

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エコバッグってほんとに意味あるの?

エコバッグってほんとに意味あるの?

最初に言っておこう。ぼくは化学メーカーに勤務していたし、多くの人がYESということに対して疑問を呈したくなる天邪鬼だし、正しい知見なく無駄に煽る人たちが嫌いだ。つまりいくらかはバイアスがかかっている。

今年の4月からセントビンセントでもプラスチックバッグが禁止になる。みんなエコバッグを持ってねというわけだ。

ぼくはルールには従うけれど、はっきり言って嫌い。ぼくの理解では、ポイ捨てで海に流れたプ

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大丈夫、メディア毎の書き分けと住み分けはできます!

大丈夫、メディア毎の書き分けと住み分けはできます!

さっそくですが、告知を。

クロスロード2020年1月号に寄稿しました (※いつ配布されるかはまだ未定)。
クロスロードは協力隊を育てる会が毎月発行してる雑誌で、JICA事務所や支所的なところで配布されてます。ウェブからもダウンロードできます。

そして、今月末からJICA世界日記でも毎月寄稿することになりました (※まだ寄稿してないのでぼくのページはないです)。

なんでもセントビンセント隊員の

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マーケットインとプロダクトアウト―理想と現実の狭間で―

マーケットインとプロダクトアウト―理想と現実の狭間で―

メーカーに勤めていたころ、新しく開発されたプロダクトをいろんな会社を周って「こんなの開発したんですが、なにか御社の製品で使えませんかね?」という営業とニーズ調査をやっていた。

メーカーで勤めたことがある人ならわかるだろうけれど、Appleの製品、サムソンの製品だと言っても、すべてのパーツを自社で作っているわけではない。いろんな部品メーカーの製品を組み込んでAppleやサムソンブランドの商品として

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興味ないテーマにも目を向けてもらうために

興味ないテーマにも目を向けてもらうために

ずっと、興味のない人に興味を持ってもらうためにはどうしたら良いのかを考えている。特にぼくは気を抜けばすぐ真面目な文章になってしまうから。

たぶん、仕事で報告書を書きまくってたから、要点だけの事実の羅列に慣れて、感情を書き込むことをしてこなかったからだと思う。困る。

真面目な文章はニュース的で、それがどれだけ深刻な問題を孕んでいたとしても世間の注目を集めるのは難しい。

米コメディアンのデイブ・

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